第13回
いい男見つけた! 韓国初本格ミステリー『復活』
これこそ韓国男児、オム・テウン再発見

2005年10月26日

●お目当てはオム・テウン

初主演で一人二役、双子役に挑んだオム・テウン
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(c)KBS
 ドラマのストーリはもちろん面白いんだけど、正直、私はこのドラマ、主人公(双子役の)オム・テウン目当てで彼しか見ていません。^^;;;

 韓国では「花美男(コッミナム)」という言葉があるのだけれど、これは文字どおり“花のようにきれいな美男”のことで、ウォンビンのように顔がかわいい美少年系のオルチャン、クォン・サンウのような筋肉もりもりのモムチャンといった、若くて本当ペットにしたいぐらいの男の子が大人気なのだ。

 これは
以前紹介した『私の名前はキムサムスン』の影響もかなりある。30代でちょっと太めで、美人でも何でもないお姉さんがかわいい男の子のわがままに振り回されながらも積極的に求愛されて困っちゃう~という、女のロマンというか、妄想というか、そういう夢を見させてくれるドラマが人気で、主人公役の俳優さんもみんな「男の子」ばっかりなのだ。

 そこで今じゃ、「男!青年!」って感じの俳優さんといえばもうオム・テウンしかいないのよ。

 彼は、歌手としても女優としても評価の高いオム・ジョンファの弟。だが姉の名声を一切利用せず、映画『シルミド』のちょい役を始め、数々の映画に出演しながら演技力を磨いてきた。実際顔も全然似ていないから、弟だなんて誰も気づかなかった。昔は似ていたかも知れないけどさ、今はもう。。。。トホホ~。

 彼がドラマに出演するようになったのはつい最近のことで、それから一気に人気を得て、『復活』で生涯初めての主役に抜擢された。74年生まれだから、31歳で始めての主演なのだ。その分思い入れもすごかったようで、「彼の演技って鳥肌が立つほどすごいよね」とあちこちのマスコミが絶賛した。

 彼の顔って一見くせがあって、最初は「何この人!」なんて思っていたんだけど、何度も見ているうちに男の魅力というか、スーツ姿がカッコいいとか、ふとした笑顔が意外にかわいいとか、一つ二ついいところが目に付き始めるのだ。そうなるともう、ドラマのストーリなんてどうでもよくなり、オム・テウンしか目に入らなくなるんです。

視聴!<復活>
 『復活』(KBS、2005年6月~8月放映、全24話)を視聴するには、ドラマ視聴ページ(VOD)から。VODは56kbpsは無料、700kbpsは700ウォン(約77円)。
 SBSについて詳しくは
第2回:無料で楽しむ韓国ドラマ 入門編2<KBS>を参照。

●「復活パニック」なんていう熱血マニア集団も登場

 『復活』は本当に残念なことに、以前紹介した『私の名前はキムサムスン』と時間帯がダブってしまい視聴率はイマイチだったが、
VOD再放送収入は記録的。「復活パニック」という熱血マニア集団を抱えたことで、有名になった。また2~3話分飛ばしてしまってもストーリが大体わかってしまう他のドラマとは違い、1話でも観ないと「ちょっと、何の事よ!!!」と怒りたくなるような手が込んだストーリというのも、TVよりはVODでじっくり観たいドラマにさせたのかも知れない。

 視聴者掲示板には毎日「復活のストーリ教えて下さい」、「あの場面でどうしてそうなるの?」、「ハウンとウンハの恋はハッピーエンドですよね」と質問と答えが並び、100万件を超える書き込みを持つドラマとしても有名になっちゃった。

●三角関係に出生の秘密、そして家族の絆と負担なく観られる展開!?

三角関係になるしかないガンジュ、シンヒョク、ウンハ。ウンハは『オールイン』と『チャングムの誓い』にも出演したハン・ジミン。お肌もつるつるでとてもきれい!
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 ストーリは「この世には完璧な善人もいなければ完璧な悪人もいないというミステリー復讐劇」とTV局のサイトには紹介されているが、サスペンス劇場ということではなく、いつもの三角関係に出生の秘密に家族の絆とかが中心となるので、観るに負担はない。

 主人公は双子のハウンとシンヒョク(オム・テウンの一人二役)。汚職事件を捜査中の刑事だった父の車にこっそり乗り込む7歳の男の子。だが父は殺され、交通事故ということにされ、男の子も記憶喪失に。そして、ある家にもらわれ本名を忘れ、ハウンという名前で育てられる。

ハウンとウンハ、幼い頃から一緒に育てられ、二人で支え合いながら生きてきた
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 ハウンはその家の娘ウンハに恋し、「彼女のためなら何でもする」と誓う少年はやがて刑事となり、ある観光ホテル社長の自殺事件を捜査していたところ、過去の記憶とつながる。そして、父は殺され双子の兄がいること、母が生きている事を知る。

 父のことを調べるために動き出したところ、逆に汚職刑事と追い詰められ、同僚刑事の裏切りで犯人達に見つかり、20年ぶりに偶然再会した弟シンヒョクが、自分と間違われ殺されてしまう。

 母は自分の夫を殺した人間とは知らず、夫の親友と再婚していた。妹まで生まれ、シンヒョクは義理の父が経営する大手建設会社の副社長だった。ハウンはこのすべての復讐のため、シンヒョクになりきる。神父の服装をして刑務所へ行き、父を殺すように指示された犯人の口からすべてを聞くことになり復讐を誓うが、そのためには愛するウンハとも別れなくてはいけない。

シンヒョクは性格は悪いんだけど憎めないという典型的な役ではあるが……
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 だが、彼の建設会社の新入社員としてウンハがやってくる(…もうお約束の偶然連発)。シンヒョクをハウンではないかと驚くが、シンヒョクは他人のふりをする。シンヒョクは父を殺した仇で国会議員の娘である記者のガンジュと政略結婚することになっている。

 一方、ウンハはシンヒョクのライバルのような御曹司テジュンの目に留まり、あれこれプレゼント詰めにされるという、またもやお約束のくさい愛のプロポーズオンパレード。シンヒョク、ウンハ、ガンジュとウンハ、シンヒョク、テジュンという二つの三角関係が動き出す。ウンハとテジュンが一緒にいるところを見ると嫉妬で顔の筋肉がぶるぶる震えるシンヒョク、というかハウン。

●観た人はみな絶賛。もう観るしかない!!

 犯人達をゆっくり少しずつ苦しめながら、破滅へと追い詰めていくシンヒョク。ウンハへの愛は、二人は、そして復讐はどうなるの? という内容。でも他のドラマのように明快なストーリではなく、最終回も「う~ん、それでどうなるの?」という視聴者の判断に任せるようなところがある。想像しながら後々も楽しめるというのはあるけど、ちょっと難しい。『復活』を観た人はみんな必ず「絶対観るべきよ! こんな名作ないわよ!」と大推薦しているので、騙されたと思って、まずは1話分だけでも観てみましょう。KBSはVOD無料だし。



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RBB TODAY : 趙章恩の現地直送「韓ドラ事情」  Link
2009/02/27 03:25 2009/02/27 03:25
週末韓国を襲った「1・25インターネット通信障害」はネットワーク担当者がいながらも、パッチが発表された時にすぐインストールする等の、基礎的なことをせずに起きた「人災」と断定できる。韓国人のほとんどがこのような事件を「いつでもまた繰り返し起こり得る問題」と指摘している。分かっていながらも治せない、IT強国を作り上げた国民性が今、IT強国の座を危機にさらしている。

「IT先進国のはずが」

 国家の全体インターネット網が麻痺したこの大混乱の影響で、「もう韓国はIT強国と言えないのではないか」、「今まで韓国が積み上げてきたIT先進国としての努力が水の泡になった」とIT関係者たちは嘆いている。

 個人情報保護、DB保護と言った政策面では気を使っており、担当者の名前をWEB上に明記する等、万全を期しているように見えたが、情報保護を集客、マーケティングの手段としか思っていなかった企業が多かったのも事実だろう。面倒だから、費用がかさばるから、といった理由でセキュリティーを後回しにしたオンライン企業も多い。

IT依存度の高さが混乱広げる

 IT依存度が高すぎるのも原因だ。他の国、例えば日本や米国の場合は、既存の産業にインターネットというもう一つのチャンネルが追加されたに過ぎないが、韓国ではオンラインバンキング、ショッピング、教育、電子政府、ホームネットワーク、コミュニケーションほとんどの生活がインターネットを中心にしており、オンラインから先に動いている。すべての産業がインターネット、ITが中心だったため、混乱が加速された面もある。

 全国2万余りのPCバンはインターネット通信障害の2日間で225億ウォン(1000ウォンが約100円)もの被害を受けたとし、KTなど主要ISPと問題になったMS社を相手に集団で損害賠償を求める動きを見せている。オンラインゲームは正確な集計は出せないが、4時間ほど決済システムが使えなかった結果、業界全体で少なくとも数十億ウォン台の被害を記録したと推定している。オンラインショッピングの方は電話で対応し大きな問題にはならなかったが、販売機会を失った損失と管理上の損失として企業当たり5億ウォン以上の損失を主張している。

 韓国内オンラインバンキング加入者数は2002年末現在1770万人、経済活動人口の70%が利用している。銀行業務のオンラインバンキングの割合は20%を超す(資料:韓国銀行)。株のオンライントレードの割合は2002年11末現在53.2%、口座数は530万を超えた。去年11月1ヵ月間のオンライン取引額は299兆9000万ウォン、1日平均10兆ウォンほどがオンラインで取引されている。もし平日このような事態が起きていれば、韓国は国中が電算障害による金融被害の損害賠償請求訴訟に巻き込まれ、ネットだけでなく国自体が麻痺してしまっただろう。不幸中の幸いだった。

 韓国のネッティズンたちは、何よりもネットが使えず無駄に過ごした自分の時間を弁償してほしい、と主張している。たった週末の何時間ではあるが、ショッピングもできず、ゲームもできず、何もすることがなかったその空白をお金で計算すると一体いくらになるのだろう。平凡なネットユーザーに過ぎないと思っていた筆者自信も、ネットなしでは本当に何もやることがないことに気付いた。仕事も趣味も(ゲームと懸賞応募、この事態に気付いたのも懸賞応募の真っ最中だった!)ネットにつながっていないとできない、しかもたった数時間であるが、断水や停電と同じぐらい苦痛な時間であったのはびっくりした。

今回の事態を教訓に

 これをきっかけに、今度こそは「ゲンチャナヨ」(大丈夫)精神を改めてほしい。2001年7月、2ヵ月以上も続き3万台以上のサーバーが感染され個人の被害も大きかったコードレッドワームウィルスの被害にあれほど悩まされたにもかかわらず、再びウィルス感染で大事態を引き起こしてしまった。

 また誰の責任でもないとする、罪だけを憎む人情もこの際には忘れてほしい。ネット障害が起きる直前、DAUMのドメイン管理を代行している米国ネットワークソリューションズ社の問題で一時サイトにつながらない騒ぎが起きた。1日ページビュー1億以上を誇り、国内外の韓国人ほとんどが会員になっている国家代表サイトがドメイン管理をおろそかにし、会社がなくなる危機に陥りながらも「弊社の責任ではないのでゲンチャナヨ」状態だった。ユーザーも何日もサイトを利用できず不便ではあったが、サイトが元に戻ったときには「ゲンチャナヨ」と何も追求しなかった。

 IT大統領とも、デジタル大統領とも公言した政権なので、2月就任するノ・ムヒョン大統領への期待が高まっている。「大統領職引受委員会」では情報保安関連業務が国家情報院、情報通信省、警察庁等に分散しており、インターネット障害が収拾できないため、情報保安システムを一元化する方案を出し、情報通信省の綜合状況室を補完、常設運営すると発表した。情報通信部も非常連絡網を作り、道路交通法と同じようにネット道路法の制定を急ぐと発表したが、そのうち、また忘れてしまうのではないかと心配である。

by- 趙 章恩

 デジタルコア連載  Link

2009/02/27 02:41 2009/02/27 02:41
メガウェップステーションはソウル市内で一番ホットな場所である三成洞COEX地下モールにある。約3600㎡、1日平均8000人が訪れる大人気スポットで、映画館、移動通信社の会員専用ネットカフェ、PCバンが一つになった複合施設だ。派手なインテリア、タバコの煙の無いきれいな空気、カップル席、会場貸し出し、ネットワークゲーム対戦生中継のためのスタジオ、新ゲームテストプレイ・ショールーム等、韓国を代表する「ゲーム」の最新基地的な役割をしている。ここのスタジオで繰り広げられる有名ゲーマーの対戦は毎週「オンネットゲーム」というゲーム専用インターネット放送局で中継され、当日は足の踏み場がないほど若者が集まる。

オンラインゲーム生中継に使われるスタジオ

デジタルテーマパーク目指す

 メガウェップはデジタルテーマパークを目指し上海にPCバン支店を持ち、2003年には東京にもオープンする予定。PCバン業界のリーダー「メガウェップ」は今年生き残りをかけて大変身した。PCバンスペースの3分の1はKT広報館(韓国通信)に、また3分の1はPS2ショールームとして貸し出し、PCバンの機能は縮小した。メガウェップの中にオープンしたこのPS2ショールームはこの秋オープンしたばかり、韓国初のゲームショールムだ。

メガウェップステーションの中にあるPS2ショールーム、いつも満員
 韓国には元々「TVゲーム機」というのは存在しない。80年代からゲームはパソコンでするものか、ゲームセンターのアーケードゲームか、そのどっちかだった。パソコンを買う理由もゲーム、インターネット、TV、ラジオと色々な機能が使えるからだ。新婚家庭ではTVやビデオといった家電よりはパソコンとADSLをどこのものにしようかをもっと悩む。思い切ってAV系の家電はパソコンだけにしてしまう家庭も(筆者のように)珍しくない。PCバンはインターネットよりはネットワークゲームのための場所だった。

 韓国で正式販売されたPS2がその人気に比べ売れ行きはあまり芳しくないらしい。すでにゲーム好きな人たちは日本での発売と同時にソウルの龍山(ヨンサン)電気街で個人輸入された物を買ってしまっているからだ。他のゲーム機も同じような状況だ。メガウェップはPS2の楽しさを知ってもらうため、無料で色んなソフトを直接試せてその場で買える「プレイステーション・バン」なるものを考え、ソニーにアプローチしたという。

 韓国のPCバンの文化は日本のインターネットカフェや漫画喫茶とは全然違う。始発待ちや仕事のためではなく、本当にゲームを楽しんだり、友達とのコミュニケーション、外の世界とのコミュニケーションのために行く。PCバンとオンラインゲームが切っても切れない関係なのは日本でもよく知られている。でもゲーマーたちは消耗的にPCバン通いをしているわけではないのだ。ゲームを楽しむだけでなく、ゲーム機能や素材を提案したり、バグやエラーを探し出したり、消費者でありながら生産もするプロシューマー(Prosumer)になっている。

PCバンで人気高まるPS2

 PCバンはゲームプロシューマーのたまり場、自然と集まる場所になり始めた。そこに入り込み始めたのがPS2ということになる。韓国ではだめ、と言われたコンソールゲーム、特にPS2がPCバン化しながらゲーマーとの距離が縮まっている。PCバン化することで、98年PCバンブーム、ADSLブームを起こしたPCゲームのような存在になろうとしている。

 COEX1階太平洋ホールで12月12日~15日、韓国唯一のゲームショー「大韓民国ゲーム大展2002」 (KoreaAmuseWorldGameExpo2002、以下KAMEX)が「ダイナミック・コリア!ワンダフル・ゲーム!」をモットーに開かれた。

 世界3大ゲーム市場、米国のE3、日本の東京ゲームショウ、イギリスのECTSと共に世界4大ゲームショーとの広報にもかかわらず、PS2やXBOXのようなコンソールゲームは参加しなかった。主催側の韓国ゲーム製作協会は「PS2は参加すると言っていたのに、最後の最後で突然ショールームを理由に不参加発表した」と不満そうだった。

 PS2側はKAMEX開催中、先着順にカレンダーを配ったり、抽選で記念品をあげたりと、展示は参加しないものの、その観客を確実に吸い寄せていた。何もしなくても人の多いメガウェップの中がKAMEX帰りのPS2観客でごった返し、KAMEXより込んでいたのは言うまでも無い。

 どんなに個人のIT化が進み家庭で色んなコンテンツが楽しめても、誰かと一緒が好きな韓国人の性格が変わらない限り、まだまだPCバンは健在だろう。オンラインゲームからPS2のようなTVゲーム(コンソールゲーム)へとすぐ流れが変わるとは思えないが、大衆文化開放と共に韓国ゲーム文化の産室PCバンは、2003年日本のゲームにその場を譲ろうとしている。PCバンの再起とPS2の市場拡大を目指すメガウェップには、今日もゲーマーたちでごった返している。

by- 趙 章恩

 デジタルコア連載  Link

2009/02/27 01:43 2009/02/27 01:43
韓国の街並みを象徴するもの、それは「PCバン」ではないだろうか。街の至る所にPCバンの看板が目立ち、ど田舎の駅前にもコンビニは無くても必ずあったのが「PCバン」だった。つい先日もPCバンで3日も眠らずオンラインゲームに没頭した無職の20代青年が過労で亡くなった。99~2000年あたりならみんな他人事ではないと一騒ぎなっただろうが、今は、「まだそんな人がいたのか、珍しい」に変わっている。

PCバンブーム 

 PCバンはインターネットカフェとも言える場所で、「バン」は「房」、韓国語で部屋を意味する。PCがたくさん並び、超高速インターネットを利用しオンラインゲームや多様なコンテンツを楽しめる部屋と言える。韓国で生まれ、日本、中国、米国、東南アジア等、全世界に広がっている。

ゲームを楽しむ人々。PCバンはゲームの世界を現したインテリアが多く、大体このような雰囲気
 PCバンは97年年末韓国を襲ったIMF経済危機以降、韓国経済再生を語るに欠かせない存在である。名誉退職の名前で働き盛りの30~40代の若さで職を失ったサラリーマンたちが家族に言えず、スーツ姿で時間つぶしに山に登ったり公園で日なたぼっこしたりする様子がよくニュースに出ていたものだ。そのサラリーマンたちは当時荒れ吹く「IT」の風に乗り「PCバン」創業で家計を支え、就職口のない若い世代は連日PCバンでオンライン・ネットワークゲームに没頭し「プロゲーマー」という職業が芸能人並みの人気を誇ったりもした。1時間150円~200円と、カフェで待ち合わせするよりお得だったし、自分より断然うまい上級ゲーマーの手さばきを眺めたい、プロゲーマーと対戦してみたい、といったこともPCバンに集まる理由になった。

「スター」にはまり3、4時間

 「PCバン」と言えば筆者に思い出がたくさんある。連日友達と、会社仲間とPCバンに寄りネットワークゲームの火付け役である米国ブリザード社の「STARCRAFT」に夢中になったものだ。スターと呼ばれるこのゲームは3種類の部族から自分に合ったものを選び、最大4対4でネットワークでつなぎ、勝つまで延々とやる戦争ゲームの一種で、徴兵制の残る韓国では自分の軍隊経験を自慢したいサラリーマンたちに大いに受け、200勝180敗とか、ついに400勝を達成したとか、物すごい成績を誇る友達がまわりに結構いた。

大型PCバンの場合、コーナーによってインテリアが違う
 筆者も当時は毎日3~4時間スターにはまり、かなりの上級者としていつもPCバンで1戦頼まれたりしたものだ。ゲームの中に登場する種族に追いかけられたりする夢もよく見た。どこのPCバンの回線がよくてサービスがいいのか教え合ったり、プロのゲーマーになってみようかと冗談交じりに言う友達等、色んな場面があったものだ。今でも当時のスター仲間が集まれば、「あの時あの情熱とPCバンに注ぎ込んだお金をビジネスに向けてれば、今頃は億万長者になったかもね」等と昔話(!)に花を咲かせたりもする。それぐらいスターに注いだ時間や情熱は普通じゃなかったかもしれない。

 韓国でPCバンを含めネットがはやっているのは娯楽が少ないせいかもしれない。TVは平日昼間は放送なし、週末だけ朝6時頃から夜1時頃までやっている。雑誌や漫画も少なく、特に主婦や学生の友はラジオ番組しかないようなものだった。暇つぶしの娯楽がないため、とりあえずインターネットでもやるか、のような雰囲気があるのも事実だ。今でもその状況は変わらない。

 なのに、この頃「PCバン」の人気が今ひとつだ。

ブロードバンド普及で人気にかげり

 去年までPCバン専用ADSLやLAN、PCバン仕様パソコンの広告で埋め尽くされていたIT雑誌には「PCバンのパソコン買い取ります」、「PCバン廃業処理専門」とかの広告の方が目立つようになってしまった。

 PCバンの人気が下り坂なのはやっぱりブロードバンド普及率にある。2002年9月末現在、人口4700万、ブロードバンド契約数は1004万、1430万世帯の70%に達する。1000万世帯を超えた記念式典は大統領まで出席し生中継される等、大騒ぎだった。ブロードバンド普及率は全国98%をカバーし、99~2002年の4年間ブロードバンドインフラに投資された金額は約11兆ウォン(約1兆1000億円)、これを元に23兆ウォン(2兆3000円)の生産効果や付加価値が生まれた。

 2003年情報通信部傘下機関が主導し、光ファイバーを導入したデジタルTV、ホームネットワーク実験サービスが開始され、実速度20MBの光ファイバーを2005年まで1350万加入者が利用できるようにする計画を発表した。このための予算は2002~2005年の4年間約13兆3000億ウォン(約1兆3300億円)とみている。家庭内での光ファイバーとなれば、PCバンは早い回線や高級仕様のパソコンだけではもう顧客を集められない。

 このような環境の変化の中、PCバンもどんどん変わり始めた。韓国全土に2万店以上あったPCバンが1万店以下に減っている。もうPCバンはだめなのか、この疑問に韓国最大PCバンフランチャイズであり、上海にも支店を持つ「メガウェップステーション」が答える。



by- 趙 章恩

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2009/02/27 00:46 2009/02/27 00:46