iPadの正式発売が未だ決まらない韓国。それでも新し物好きで自慢したがりの韓国人だけに、個人輸入でiPadを使っている人が数千人を超えると言われているほどである。

 iPadを早く使いたくてユーザーがうずうずする中、一足先に国内メーカーがAndroid OSを搭載したタブレットパソコンを発売すると発表。8月30日と31日、立て続けに、通信最大手KTが7型タブレット「IDENTITY TAB」を、ナビゲーションシステムや電子辞書などの電子端末メーカーであるi-STATIONが7型3Dタブレット「Z3D」と5型のミニタブレット「Buddy」と「Dude」を公開した。

 メーカーはタブレットPCの主なユーザーを外回りの多いビジネスマンと受験生とに想定している。教育熱が高く大学入試にすべてをかける韓国では、受験対策として、教育放送が無料で提供する動画を見るために、携帯型動画再生端末やネットブック、スマートフォンが売れるからだ。Eラーニングが広く浸透しているこの国ならではの事情もタブレットPCの普及に影響を与えそうだ。

 またスマートフォンの急速な普及により、立派なパソコンを買うよりもスマートフォン+タブレットPCの組み合わせが理想的と考える人が増えてきた。さらに、韓国では2013年からタブレット型のデジタル教科書を全国の学校へ導入するとしているだけに、タブレットPCによってどこよりも早く「子ども1人に1台」の普及も期待される。デジタル教科書としての表現力を高めるため、タブレットから3Dや拡張現実(AR)を表示できることも重要になっている。

 その上、IPTVの次に話題をさらうスマートTVとスマートフォン、タブレットPC、情報家電の連動によるマルチスクリーン戦略も今後の重要なビジネスモデルと考えられるため、メーカーにとってその間をつなぐタブレットPCの市場先制とシェア獲得は急務と言える。

 KTの「IDENTITY TAB」はAndroid 2.1、7型TFT LCD、重さ450g。静電式タッチパネル、1GHzのCPU、8GBの内蔵メモリー、外付けSDカード、地上波DMB(ワンセグ)、300万画素カメラ、SNSと電子書籍リーダー、文書編集機能を備える。バッテリーの持ち時間は動画連続再生3時間30分、連続待機時間72時間。多様なファイル形式の動画を再生できるコーデックを搭載することで、マルチメディア利用に特化した。iPadより小さく、軽く、安くすることで差別化している。




KTが発表した「IDENTITY TAB」

「IDENTITY TAB」の特徴は、Wibro(モバイルWiMAX)使い放題料金プラン(月額約2000円)に24カ月約定加入すれば、無料で端末をもらえることである。この料金プランに加入すればWi-Fiも無料で使え、Wibroの信号をWi-Fiに変える「Egg」という手のひらサイズのモデムももらえる。約定なしの場合、約3万8000円で購入する。

ナビゲーションや受験勉強用として高校生に人気の高い動画再生端末を製造するi-STATIONは、同社「Z3D」が世界初の3DタブレットPCだと宣伝する。偏光3Dパネルを搭載しており、専用のメガネが必要だ。Android 2.1、7型TFT LCD、16GBのモデルは約3万円、32GBモデルは約4万6000円で販売する。2011年にはメガネなしで3Dが見られるタブレットを発売するという。

 「Buddy」は学習用タブレットとして企画されたもので、約2万2000円と値段を安く抑えた。5型TFT LCD画面で持ち運びやすくし、電子辞書、教育放送の動画をダイレクトにダウンロードできる。「Dude」はマルチメディア機能に重点を置いたタブレットで、5型、ワンセグ、300万画素カメラ、GPSを搭載する。

 この春から注目されていたサムスン電子のAndroid 2.2、7型タブレット「Galaxy Tab」は今秋ドイツで開催するコンシューマーエレクトロニクスショー「IFA 2010」で公開され、アメリカで先行販売されるという。iPadにはないテレビ電話機能付きが特徴である。LGも「OPTIMUS PAD」をIFA 2010で公開して、年内に韓国で発売するとしている。KTの「IDENTITY TAB」に対抗して、9月中にはSKテレコムから「Galaxy Tab」が発売されるというので、スマートフォンに続いてキャリアのタブレットPC競争も激しくなりそうだ。

 端末の普及のためには仕様や価格と同じぐらいモバイルインターネットとコンテンツも重要である。韓国では全地下鉄駅内でWi-Fiが使えるようにし、フリースポットも増やしている。KTもサムスンもこれからはタブレット向けコンテンツに力を入れるとして、動画ストリーミング、電子ブック、スマートフォン向けアプリケーションとの連動を強調する。特に教育コンテンツは大事で、有名な塾や講師の動画を独占提供することでタブレットの売れ行きが違ってくるとも見られている。

 しかし韓国ユーザーの間では、9.7型のiPadの方が見やすく、動画再生時間も韓国産の3倍を超える10~12時間でバッテリーの持ちがいい、2万件以上のアプリを利用できる、といったことから、今すぐ韓国メーカーのタブレットを買うより、iPadの発売を待った方がいいという意見もある。携帯電話端末メーカーやMP3プレーヤーメーカー、ノートPCメーカーの相次ぐタブレットPC発売の発表で、本格的なタブレットPC競争は2010年の年末になると見込まれている。

趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン
2010年9月2日

-Original column
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20100902/1027250/
2010/09/30 22:48 2010/09/30 22:48
徴兵回避で揺れる韓国


韓国で有名なジョークの一つにこういうのがある。韓国女性が男性から最も聞きたくない話のネタ1位は軍隊の話、2位はサッカーの話、3位は軍隊でサッカーした話。

 韓国男性は軍の話になると、どんな寡黙な人でも興奮する傾向がある。英雄談に、自慢話に、苦労話に。延々としゃべりたがる。

 サッカーも同じ。軍隊でサッカーした話はもっとうんざりする。女性は「戦闘体育」がどうのこうのよりも、共通の話題で盛り上がりたいと思うからだ。でもやっぱり止められないみたい。60代の父だって、学生将校で同じ部隊に居た友達と、いまだに最も仲良くしているし、当時の話で盛り上がる。

 韓国の国籍を持つ男性は国防の義務があり、2年ほど軍に行かなければならない。兵役法の規定により、韓国の男性は19歳になると徴兵検査(身体検査)を受け、その結果に応じて入隊することになっている。

 服務期間は入隊した時期によって違う。2007年の兵役法改定により、2014年までに陸軍24カ月→18カ月、海軍26カ月→20カ月、空軍27カ月→21カ月と段階的に服務期間を短縮していく。ところが少子化で徴兵の対象となる男子の数が減っている。そのいっぽうで、北朝鮮は約117万人の兵士を維持している。韓国軍の人数が50万人にも満たなくなるという懸念から、徴兵期間をまた24カ月に戻す議論が始まっている。

 兵役は、大きく分けると2種類ある。陸軍の私兵(将校でない兵士。二等兵から兵長までを指す)となって入営する「現役」と、自宅から通い区役所や市役所など政府機関の業務補助をする「公益勤務」だ。徴兵の代わりにIT企業に勤める産業機能要員という制度もあったが、あまりにも弊害が多かったため2012年には廃止される。例えば、知り合いの会社に登録して出勤もしていないのに勤務したことにする、社長同士で自分の息子をお互いの会社に産業機能要員として登録させる、といったことがあった。

 医者、弁護士などの専門職も徴兵の例外ではない。軍医や公衆保険医、裁判所など専門的な仕事を任される。大学生の場合、成績優秀者のうち選抜試験を通過した学生は、将校で入隊できる制度がある。海軍と空軍は、自分から進んで入隊を申し込む「自願入隊」なので陸軍より選抜基準が厳しく、入るのが難しい。

 もちろん、女性も軍に入れる。女性の場合は徴兵ではなく志願入隊となる。それも、私兵ではなく幹部候補として入隊する。徴兵ではないので、女軍が入隊するためのハードルは高い。しかしエリート集団として、社会や軍が注目している。つい最近、女子大生向けにもROTC(Reserve Officers' Training Corps)が新設され、全国各地の女子大から応募が殺到した。ROTCは、大学に通いながら軍事訓練を受け、卒業後は将校として入隊する仕組みだ。

兵役で細マッチョを実現

 徴兵検査の結果、右手の人差し指がなくて銃が撃てない、心臓が悪くて歩けない、精神異常、視力が悪すぎる、高度肥満で動けない…などの理由で免除される人がいる。

 知人の中に、この制度を“悪用”しようとした人が居る。もともとデブだったのを、さらに高度肥満にして入隊を免れようとした。だが、体重を増やすのに失敗。中途半端な体重にしかならなかったため、けっきょく入隊することになった。ただし、彼は軍のダイエット部隊に連れて行かれて、肉体改造に成功! みごとな細マッチョになって帰ってきた。

 性格も丸くなって、「人が変わった!」と両親も大喜びだった。軍に入るまで、彼の友達は、同じ学校、同じ地域、同じような家庭環境の人ばかりだった。だが、軍の友達は出身地も職業もばらばら。一緒に苦労した者同士だから、自然と友情が深まった。除隊後は人脈が広がって、社会生活の強い味方になっているという。



>>次ページ 大統領や議員、芸能人など、有名で高所得な人ほど徴兵を免れている  

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By 趙 章恩

2010年9月22日


-Original column
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20100921/216310/

2010/09/23 15:32 2010/09/23 15:32

昨日、銀座で毛皮のついたコートを着ている人を見かけました。
そ、そんなに寒い?
ソウルに比べるととても暑くて、私は半そでで歩いていたのに。。。

それで、またまたセミナー告知です。

韓国企業の展示会も見れる無料のセミナーです。
http://www.kotra.or.jp/buhinten2010/seminar/index.html

日  時 2010年10月14日(木) 10:10 ~ 14:00、15日(金) 10:20 ~ 11:20
場  所 東京ビッグサイト 東1ホール 「2010韓国部品産業展」内 特別セミナー会場
主  催 KOTRA(大韓貿易投資振興公社)
内 容
10月14日(木)
10:10 ~ 11:00 韓国IT産業の最新動向
KDDI総研
チョウ・ジャンウン特別研究員 → ジャンウン。。。^0^

韓国IT産業の最新動向
危機を期待へ変えたスマート・コリア
韓国に学ぶICT融合ビジネス戦略

という、長いタイトルをつけようかどうか悩んでいる最中ではありますが、今韓国ではIT融合による新市場創出が課題です。

どういう分野が注目されていて、日本企業にも参考になる戦略とはどんなものがあるのか、といったことを話します。

最近講演が多くて楽しい日々を送ってます。資料作るのは本当に大変だけど、しゃべるの好きです!9月29日に開催された日経エレクトロニクス主催、デジタルヘルスケアのセミナーも楽しかったです。日本と韓国は非常に制度が似ているので、韓国の試行錯誤や先進事例は、日本企業と政府の参考になるはずです。今度はビッグサイトでお会いしましょう!


2010/09/20 10:07 2010/09/20 10:07

韓国の女性はたいへんなんだけど…

前回」から続く

 日本でも知られているように韓国は儒教の国である。儒教を韓国の国教のようにとらえる人も居るが、そうではない。儒教は生活方式や考え方、倫理、仁義禮知信に関する教えで、生活の基盤として社会全般に広がっている。家族を大事にする、友達を大事にする、お年寄りを大事にする、先生を尊敬して影さえも踏まない、年上には礼儀を守る、などが代表例。男性中心で男尊女卑の考えを含んでいる。女性は子供のころは父に従い、結婚したら夫に従い、老いてからは息子に従う、というのが昔からの教えである。

 先祖を大事にする考えから、法事も多い。法事は日本のように3回忌、7回忌ではなく、亡くなった日を陰暦カウントして毎年行う。忘れずにカレンダーに書いておかなければならない。親の世代は誕生日も陰暦で祝うので、カレンダーをもらったらまず法事の日、両親の誕生日、祖父母の誕生日を記録しておく。

 日本人はお葬式をお寺でするらしいが、韓国では法事を家で行う。儒教の教えを守って料理を準備し、しきたり通りに行う。由緒ある家柄ほど法事が多く、毎週のように何代目かの先祖の法事が回ってくる。

金さんはと金さんと同じではない

 韓国人の名字はみんな金さん、李さん、朴さんと同じように見えても、実は金海金氏、慶州金氏、豊壌趙氏、漢陽趙氏、といった具合に本貫(ボングァン)を持っている。本貫は自分の始祖は誰なのかを示すもので、初めて会った人でも本貫が同じであればご先祖さまは同じと考えられている。そのため2005年に民法が改定されるまで、本貫と名字が同じだと、他人なのに結婚できなかった。

 本貫ごとに、長男の長男のまた長男といった何百年も続く長男家系を「宗家(ジョンガ)」と呼ぶ。宗家の人たちはその家の伝統と歴史を守るのが義務というか仕事になる。最近は全国各地の宗家の法事料理がテレビで紹介されたり、本が出版されたりしているほど脚光を浴びている。「どこどこの宗家のお醤油がおいしい」、「どこどこの宗家は秘伝のレシピで作るキムチがすごい」と評判になり商品化されることもある。

長男の嫁は韓国でもたいへん!

 宗家の嫁である宗婦(ジョンブ)は、家を守って次の代にバトンタッチする重い責任を果たさなければならない。このため、結婚する男性が宗家だったりすると新婦の家が猛反対することも珍しくない。

 宗婦には、「男の子を生まなければならない」という暗黙の圧力も続いている。宗家を途絶えさせてはならないからだ。男の子が生まれるまで子供を生み続けるため、1男7女、1男8女なんていう家も珍しくない。70年代には「息子と娘を区別せず、2人だけ生んで育てよう」、80年代には「よく育った1人娘。息子10人もうらやましくない」という政府の標語まであったほどだ。

 90年代になっても、こうした風潮は続いている。成功できるよう家族全員が一人息子に尽くす家庭で、親にも差別され苦労ばかりする娘たちが、めげることなく自分の道を探す、というテレビドラマが放映された。「まるで私の話しだわ~」と年配の主婦に支持され高視聴率を獲得した。

 少子化によって、韓国の家族はますます男児を望むようになった。産み分けに取り組む夫婦も珍しくない。このため韓国では、胎児の性別を両親に教えることが禁止されている。男児を望む傾向はさらにエスカレートし、「遠征出産」が問題になったこともある。男の子を身ごもったら、韓国男性の義務である徴兵を逃れるため、アメリカで産みアメリカ国籍を取得させてあげよう、という取り組みだ。




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By 趙 章恩

2010年9月15日


-Original column
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20100914/216222/

2010/09/19 17:21 2010/09/19 17:21
Original Link
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/SEMINAR/20100806/184879/


日経エレクトロニクス

デジタルヘルスの未来
~暮らしが変わる,インフラが生まれる,技術が活きる


10年後の医療/ヘルスケアの姿を想像できますか?

それは,今とガラリと変わったものになっているでしょう。社会のカタチやインフラの変革にもつながる極めて大きな変化が,今まさに起ころうとしているのです。その中心となるのが,エレクトロニクス技術です。足もとでは,電子機器を積極活用したデジタルヘルス・サービスも,実ビジネスとしてにわかに動きだしました。

本セミナーでは,我々の暮らしを変え,社会インフラとして日常生活に溶け込んでいく医療/ヘルスケアの将来像を,各分野の第一人者が明確に提示します。その将来像からは,エレクトロニクス技術が活躍している姿が必ずや想像できるはずです。デジタルヘルスは新産業になり得るのか。本セミナーを通して見極めていただければ幸いです。


概要

  • 日時:2010年9月29日(水) 10:00~17:00 (開場9:30)予定
  • 会場:Learning Square新橋(東京都港区)
  • 主催:日経エレクトロニクス

受講料 (税込み)

  • 一般価格:22,000円
  • 日経エレクトロニクス(NE)読者価格:18,000円
  • 日経エレクトロニクスPremium読者価格:11,000円

◇一般価格には「日経エレクトロニクス(半年13冊)」の購読が含まれます。 ご送本開始はセミナー開催後になります。
◇日経エレクトロニクス,日経エレクトロニクスPremium定期購読者の皆様は,それぞれの読者価格でお申し込みいただけます。

日経エレクトロニクスPremium読者の方は,
・読者価格からの割引優待,または無料(年1回限定)で受講できます。専用ハガキでお申し込みください。
・「割引優待,無料」をご利用済みの場合は,日経エレクトロニクスPremium読者価格で受講いただけます。

※ 受講料には,昼食は含まれておりません。
※ 満席になり次第,申込受付を締め切らせていただきますので,お早めにお申し込みください。

プログラム詳細

10:00~10:05

主催者あいさつ

日経エレクトロニクス発行人 浅見 直樹

10:05~11:00

【基調講演】
10年後の医療と社会インフラ

康誠会 東員病院・認知症疾患医療センター
院長(日本遠隔医療学会 元理事長)
村瀬 澄夫 氏

医療は今,大きな変革期を迎えている。医療は今後,社会インフラとして日常生活に溶け込むようになり,我々にとって極めて身近なものになる。果たして,10年後の医療とはどのようなものなのか。電子技術の動向にも詳しい東員病院 院長の村瀬氏が,“ケータイ化”する医療の将来を展望する。

11:00~11:55

【基調講演】
2030年の暮らしと医療・ヘルスケア

経済産業省
産業技術環境局 研究開発課
加藤 二子 氏

将来の暮らしに,どのような形で医療・ヘルスケアが溶け込んでいるのか。そのビジョンを共有することで,技術的課題が明確になり,イノベーションも促進される。その指針となる「技術戦略マップ2010」の策定にも携わった経済産業省の加藤氏が,新産業の創造を促すビジョンを示す。

11:55~12:50

昼休憩

12:50~13:30

カプセル内視鏡の未来

ギブン・イメージング(イスラエルGiven Imaging社 日本法人)
取締役社長
河上 正三 氏

飲み込むだけ。苦痛もない。これまで見えなかった場所を観察できる。そんな「夢の機器」,カプセル内視鏡を実現した立役者は,電子技術にほかならない。カプセル内視鏡の先駆者で最大手企業であるイスラエルGiven Imaging社が,今後まだまだ進化を続けるカプセル内視鏡の未来を語る。

13:30~14:10

半導体テクノロジーから見た,医療向けローパワーアプリケーションのトレンド
Future trends of Medical application towards low power ˜ A semiconductor perspective

Texas Instruments
Manager, Medical Business Unit
Rick Jordanger 氏

ヘルスケア製品をはじめ,医療機器は小型化,低消費電力化を実現し,ウェアラブル,さらにはインプラント可能なものへと進化しつつある。このようなトレンドに対し,半導体の見地から将来の医療に向けた最新の半導体テクノロジーの紹介を行う。
Medical and Healthcare market is shifting more small size, more low power, more easy to use for wearable or point of care application. TI's low power technology will lead it's requirement and improve the quality of life for everyone.

14:10~14:20

休 憩

14:20~15:00

韓国のスマートヘルスケアの現状と今後

ITジャーナリスト
趙 章恩 氏

韓国では,携帯電話機/スマートフォンなどを利用した医療の取り組みが進んでいる。例えば,LG Electronics社は病院と連携し,携帯電話機を利用して血糖値を測定し,糖尿病ケアを実現するシステムを展開している。こうした「スマートヘルスケア」の現状と今後の計画を,ITジャーナリストの趙氏が示す。

15:00~15:40

GE社のヘルスケア戦略(仮)

GEヘルスケア・ジャパン
ヘルスケアIT本部 ITマーケティング部 部長
江澤 道広 氏

15:40~15:50

休 憩

15:50~17:00

【パネル・ディスカッション】
デジタルヘルス--市場創出のカギは?

<モデレーター>
慶應義塾大学 総合政策学部 准教授
秋山 美紀 氏

<パネリスト>
経済産業省 産業技術環境局 研究開発課
加藤 二子 氏

ギブン・イメージング 取締役社長
河上 正三 氏

ITジャーナリスト
趙 章恩 氏

東京大学 工学系研究科 精密機械工学専攻 特任助教
梅田 智広 氏

デジタルヘルスは新たな産業としてどのような可能性を持っているのか。その課題はどこにあるのか。新市場創出のカギを,各分野の第一人者が議論する。



Original Link
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/SEMINAR/20100806/184879/
2010/09/16 14:21 2010/09/16 14:21
民主主義が広まった儒教の国の今の姿

もうすぐ90歳になる祖母が「こんなに暑い夏は生まれて初めてだ」と言った。例年のソウルは湿気がなく日陰に入れば涼しかったのに、今年の夏は燃えているかのようだった。夜な夜な風を求めて集まる家族連れで、漢江沿いにある公園は大賑わい。芝生の上に蚊よけのテントを張り、ノートパソコンを持ち込んで映画を見たり、携帯電話でテレビをみたり。私もその一人だった。

 夏休みが終わり涼しい風が吹き始めると秋夕(チュソク、韓国のお盆)がやってくる。漢字にできない純粋な韓国語ではハンガウィという。収穫した新しいお米と野菜、果物などが出回る時期である。しかし今年の韓国は猛暑に次いで台風が訪れているので、野菜も果物も値段が暴騰した! ねぎ1束が8000ウォン(約600円)と、信じられない値段がついていた。

ミョンジョルが近づいてきた

 お正月とお盆は「名節(ミョンジョル)」といい、先祖たちが春夏秋冬季節ごとに楽しんだ祝日のうち最も大事な2つである。お正月とお盆の前後2日を含め3日間連休になる。韓国はまだ振り替え休日がないので、お正月やお盆が日曜だったりするとがっかりだ。落ち込まずにはいられない。以前は「国軍の日」と「ハングルの日」も公休日だったのに、「休日が多すぎる」という理由で平日になってしまった。このため、連休と言えばお正月とお盆ぐらいしかない。

 「連休だから海外旅行でも」なんていうのは独身貴族か親戚に嘘ついてこっそり抜け出した人ぐらい。教会に行くキリスト教徒のように宗教的な信念から法事をしない家庭も増えているが、それでもまだ韓国のミョンジョルは餅代としていくらかのボーナスが支給され、故郷に帰るため民族大移動が始まる時期である。ちなみに韓国では、教会に行くのは「キリスト教」。「カトリック教徒」は聖堂に通う。

 子供のころのミョンジョルは、何十人もの親戚が集まって、おいしいものを食べて、わいわい過ごした楽しい思い出しかない。だが、結婚すると風景が変わった。結婚した女性はミョンジョルの前の日から夫の家に行って茶禮(チャレ)の準備をしなくてはならない。茶禮はお正月やお盆の日の朝に行う先祖への挨拶のようなものである。

ミョンジョルの準備はたいへん

 ミョンジョルが近づくと物価が急騰するので、茶禮の準備にはお金もかかる。お正月と秋夕には子供に新しい服を買ってあげる。親戚やお世話になった人たちに手土産として健康食品や調味料セット、りんご1箱、韓菓(伝統菓子)などを送るのが習わしである。茶禮のテーブルに載せる今年収穫された新しい米も買わなくてはならない。茶禮のテーブルには、ほかにもこうしたご馳走を載せる――ナムル5種類ほど、白身魚やきのこ、かまぼこ、かぼちゃ、牛肉を四角に切って味付けしないで焼いたもの、鶏まるごと一羽、豚肉を蒸したもの、蒸したタコまるごと。




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By 趙 章恩

2010年9月8日


-Original column
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20100907/216135/

2010/09/10 21:59 2010/09/10 21:59

 実名確認や個人情報を活用した電子政府、医療情報などのために日本でも導入が議論されている国民ID制度。韓国では全国民が「住民登録番号」という国民IDをすでに持っている。

 住民登録番号は生年月日と性別、出身地などを組み合わせた13けたの数字で、この番号と住所、氏名が書いてある住民登録証が身分証の役割を果たす。これがないと携帯電話にも加入できないし、銀行取引もできない。Webサイトの会員登録にも実名確認という名目で住民登録番号を書かせられる。

 国民背番号制というとちょっと怖いイメージもあるが、戸籍、医療、教育、不動産、納税など行政情報がすべてつながっているため、実名認証と個人情報の活用ができ、とても便利だ。本人が申請しなくても税金が自動的に計算されて払い戻し分が口座に振り込まれたり、医療保険証を忘れても保険で診察してもらえたりする。マイレージやポイントも住民登録番号で管理されるので、いろんなお店のポイントを無駄にすることなくまとめてショッピングに使える。

 住民登録番号は国民の生活を便利にした反面、番号と氏名が分かれば個人情報が次から次へと掘り出されることを可能にした。ゲームアイテム欲しさに、オンラインゲームサイトのIDをたくさん持って他人の住民登録番号を盗用する事件が相次いでから、住民登録番号は行政用に、Webサイトでの実名確認はほかの手段を使うべきという議論が続いている。こうしたことから、自分の住民登録番号がどこどこのサイトの会員登録に使われているのかチェックできる機能を持ち、住民登録番号が盗まれていないか確認できるサービスが人気を集めている。

 韓国政府は住民登録番号をWebサイトごとに入力しないで実名確認できる制度として2006年、I-PIN(Internet Personal Identification Number)を始めた。政府認定機関に住民登録番号と携帯電話番号を入力して個人認証IDをもらい、それをインターネットで使うことで、本人確認をしながら、企業の個人情報保護負担も軽減し、ユーザーの個人情報も守るという目的から生まれた。今まで何度も住民登録番号と氏名が書かれた会員情報が盗まれ、取引された事件が起きていることから、個人情報を保護するためにインターネット専用の本人確認方法が必要だったからだ(ちなみに、外国人が韓国のWebサイトに会員登録するためには、外国人登録番号またはパスポートのコピーをサイト側に送信しないといけない)。


住民登録番号の代わりに本人確認できる制度であるI-PIN。韓国に住む外国人のために日本語・英語案内ページもある


ポータルサイトでは会員登録の際に住民登録番号またはI-PINで実名確認できるようにしている。また住民登録番号を使って実名登録した会員でも、その情報をI-PINに変えて番号の記録を残さないようにすることもできる。

 韓国政府はインターネットを利用するためには実名確認が必要で、個人情報の露出を最小限にしながらも本人を確認できる制度としてI-PINの利用拡大を狙う。2011年3月からは1日の利用者数が5万人以上のポータルサイトなどが対象となり、2015年にはすべてのWebサイトの会員登録や実名確認のために住民登録番号ではなくI-PINを使うことが義務化される。既に住民登録番号で会員登録した人もI-PINに変えるようキャンペーンも行われている。

 ところが、個人情報保護のために導入されたI-PINですら名義が盗用され、中国でIDが取引される事件があった。国民IDを導入するのは容易でないことが分かる。

 最近流行っているTwitterを見ると、本人確認なんかなくてもユーザーは自分の写真を公開し、自分がどんな人であるかさらけ出すので、悪質な書き込みを心配することはあまりない。スマートフォンやモバイルデバイスから1日中利用し、ポータルサイトやショッピングサイト、ゲームサイトに代わるプラットフォームにこれからなると言われているソーシャルネットワークサイトを見ても、国民IDを使った本人確認がなくても友達とつながるためには正体を明かさないといけないため、悪い目的を持って会員登録する人は少ない方だ。韓国では犯罪対策とはいえ、ネットを使うための本人確認は本当に必要なのか? 何をするにも住民登録番号を入力させられるのはおかしくないか? と疑問を持つ人も少なくない。

 国民IDはプッシュ型行政サービスを提供できるという面では非常に便利であるが、韓国のように何でも国民IDがないと利用できなくすると、逆にいつどこで個人情報が漏洩(ろうえい)するか分からない不安を抱えてしまうという問題もある。国民IDをどこでどう使い誰が保管するのかはっきりしないと、便利な面よりも背番号を付けられる恐怖の方が大きくなってしまうだろう。I-PIN義務化で漏洩の危険性が減じられるのか、影響がどのようなものか、見続けたいと思う。



趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン
2010年8月26日

-Original column
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20100826/1027133/

2010/09/09 03:14 2010/09/09 03:14
韓国が抱える統一の障害は「情報」(2)


第1回から続く

 韓国内では北朝鮮の情報が錯綜している。このため、韓国人が肌で感じる北朝鮮は宇宙のように遠くなるしかない。

 韓国銀行によると、北朝鮮と韓国の国民所得の格差は18倍、経済規模の差は38倍もあるという。(驚いたことに、1960年代まで、北朝鮮の方が韓国より経済的に発展していたという)しかし数字だけでは北朝鮮がどのような状態にあるのか、よく分からない。

北朝鮮がどういう状態にあるのか、韓国は分っているのだろうか

 北朝鮮に関するニュースを読んでも聞いても、やっぱりよく分からない。韓国のマスコミは、ある日は「北朝鮮は政権崩壊直前。飢餓で死者が続出した」といい、また、ある日は「闇市は活気があふれ、経済が活性化している」という。「韓国の大衆文化が北朝鮮にも伝わり歌謡曲がよく歌われるようになった」。「韓国のドラマをDVDで見ている」。「幹部奥さんの間では韓国産シャンプーを使わないと仲間外れになる」などなど。ニュースがないわけではないが、やっぱりよく分からない。IT強国の韓国であるが、北朝鮮関連サイトはアクセス禁止になっていて韓国政府が監視している。気にはなるが見ようとは思わない。スパイと勘違いされては大変だからだ。

 韓国政府の行動や発表も一貫してはいない。政府はかつて太陽政策を取り、北朝鮮を援助していた。しかし、李明博大統領に変わるプチッと中断した。「北朝鮮への援助物資が北朝鮮軍に流れている」というのが理由だった。哨戒船が沈没し多くの犠牲者が出た事件でも、「北朝鮮の仕業」と言ったり違うと言ったり、よく分からない状況が続いている。

 今までも、北朝鮮の仕業として知られていた事件が、実は違っていたことがいくつかあった。映画化された「シルミド」もその一例だ。韓国政府は、数人の人たちを書類上は死んだものとし、北朝鮮に送り込むために訓練していた。その彼らが反発。しかし軍は、彼らが、訓練地の島を脱出してバスを乗っ取りソウルへ向う中に射殺した。この事件も、韓国政府は長い間北朝鮮の仕業としていた。

 私が小学生のころに見た韓国の本に登場する北朝鮮は許されない敵であり倒すべき敵と書いてあったほどだ。中には軍服を着た狼の挿絵が描かれており、とても恐ろしかった。

 北朝鮮にどんな人が住んでいてどんな状態なのか、韓国人は日本の報道や衛星写真などを見てパズルを合わせるように想像するしかないのだ。だから怖い。南だけでも所得の格差による問題が絶えない。「働いても働いても貧乏を抜け出せない」と悲観して20代の女性が自殺した事件が起きたばかりである。北朝鮮から南へ流れてくる人々をどう助けたらいいのか。その費用は税金だけでまかなえるのか。


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By 趙 章恩

2010年9月1日



-Original column
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20100827/215997/

2010/09/06 12:48 2010/09/06 12:48

 「悪プラー」(悪+Reply+er)と呼ばれる悪質な書き込みを繰り返すネットユーザーが後を絶たず、芸能人のソーシャルネットワークサイトの脱退や自殺が問題になっている韓国。悪プラー対策として強制脱退、利用停止なども積極的に導入されている。

 韓国の元祖ソーシャルネットワークサイトのCyworldは、相次ぐ芸能人の脱退をきっかけに、常習悪プラーとしてほかのユーザーから苦情があった場合、最大10年間Cyworldの利用を停止することにした。既存の約款では最大1年だったので、10倍強化されたことになる。



悪プラー対策を決めたCyworldのサイト

一方、ネットの書き込みがきっかけとなり、長年住民を困らせていた問題が解決したり、行方不明だった人が見つかったり、巧妙に人をだまし続けていた偽宗教団体の正体が明るみになったり、いいこともたくさんある。ネットは通信やコミュニケーションという以上に、韓国社会を支えるインフラである。そのため小学校からインターネットを有効活用するためのネチケット教育が重視され、「悪プラー」ではなく「善プラー」になろうといったキャンペーンも年中実施されている。

 とはいえ、最近では企業をターゲットにした悪プラーが多い。ちょっとしたことで数百件もの悪口を延々と書き込むクレーマーになることもある。通信会社の相談センターに電話してパソコンの調子が悪いと訴え、解決してもらえなかったからと憤慨してクレーマーになるといった具合だ。また店員が注意したにもかかわらず、子どもが店内を走り回り転んで怪我をしたことが店の責任であるとしてネットに悪口を書き込む親もいる。当然自分に有利になるよう書き込むので、事情を知らずその書き込みだけを見たほかのユーザーが親に同調し、一緒に悪口を書き込み、ポータルサイトの掲示板を中心に大騒動になったこともある。

 韓国ではネットの口コミが世論と見なされるほど影響がとても強い。最近では、ソーシャルネットワークサイトは新たな“ショッピングモール”としても脚光を浴びている。ただ、口コミのふりをした誹謗中傷も多く、大手企業のほとんどはネット掲示板担当の社員やアルバイトを採用し、自社に不利な書き込みを見つけた場合、反論のコメントを書き込んだり、そのユーザーをなだめるコメントを書き込んだりする。どのような理由で悪質な書き込みをしたのかすぐに真相を把握し対処するようにしている。ネット掲示板に書き込まれて怖いのは、それがうそだとしてもすぐTwitterやブログにコピペされ、転送されているうちにうわさがうわさを呼び、いつしかうそが“真実”に化けるからだ。

 そんな中、ネットクレーマーに悩む企業の対策に関する研究が発表され話題になっている。ポータルサイトや企業サイトのQ&A掲示板にわざと悪質な書き込みをするクレーマーにどう対処すればいいのか、という研究だ。タイトルは「オンライン口コミを刺激する要因と対応戦略に対する実証研究」、韓国最大手の通信会社KTの役員の論文で、国際学術誌に掲載された(学会誌:Computers in Human Behavior、論文タイトル: An empirical investigation of electronic word-of-mouth: Informational motive and corporate response strategy)。

この論文によると、企業がネット上の悪プラー、つまりクレーマーと全面的に戦うのは企業の評判に否定的な影響を与えるという。特に重要なのはそのクレーマーに同調する一般ネットユーザーを増やさないことだそうだ。企業がクレーマーに対して論理的に反論すると、クレーマーは自分のプライドを守るためさらにとんでもない言いがかりで攻撃をし始め、ほかのネットユーザーが感情的になりその議論に参加、企業を攻撃するようになるというのだ。相手が常連のクレーマーであっても、「あなたクレーマーでしょう?」という態度を見せてはいけないという。

 もっと気をつけるべきことは「無視」や「脅し」だそうだ。ことを大きくしないためクレーマーを無視する企業が多いが、これも企業の評判を落としかねないという。無視されたことに怒りを感じたクレーマーはさらに複数の掲示板やブログ、Twitterに書き込むからだ。また「こんなことしても無駄ですよ」、「また書き込んだら今度は告訴しますよ」といった反論も、ほかのネットユーザーからすれば企業が個人を脅していると見ることもできるので避けるべきだという。顧客が望んでいるのは誠意を込めた謝罪なのに、それをせず無視したため訴訟沙汰に発展することも少なくない。企業に少しでも非があるときは無視せず公開的にネットでも謝罪すれば、それを見たほかのネットユーザーはその企業を高く評価すると分析している。

 ネット上の悪質な書き込み、クレーマー対策の重要なポイントは、何よりもネットは誰でもアクセスできる公共の場所だということである。一部始終がみんなに見られているということを忘れてはならない。この論文では「企業に隠れ場はない」と表現している。クレーマー本人に対する対策も重要であるが、ほかのネットユーザーが感情的になりクレーマーの味方になって企業を攻撃しないよう、注意深く状況を把握することが大事である。企業自ら釈明するより第3の機関や専門家の口を借りるのも方法としている。

 日本でもTwitterやブログを使った宣伝・マーケティングが増えている。韓国の研究は日本でも参考になるのではないだろうか。



趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン
2010年8月19日

-Original column
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20100817/1026941/

2010/09/04 03:08 2010/09/04 03:08