現代自動車がウエアラブルロボットを製品化、市場拡大を見越したスタートアップも続々

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韓国Hyundai Motor(現代自動車)と韓国Kia(起亜)がウエアラブルロボット市場への本格的な参入を開始した。

 「X-ble」ブランドの第1弾として両社は2024年11月28日、生産現場の作業者向けウエアラブルロボット「X-ble Shoulder」を発表(図1)。腕を上げて作業する際の動作をサポートし、筋骨格系の負担を軽くするものだ。これにより、肩関節の負荷を最大60%、三角筋の筋活動を最大30%軽減できるとする。

図1 生産現場の作業者向けのウエアラブルロボット「X-ble Shoulder」

頭上に手を持ち上げる必要がある作業を補助する。モーターなどの電動システムは搭載せず、スプリングとリンク機構の組み合わせで動作補助を実現する。2025年上半期以降、Hyundai MotorとKiaの工場に導入し、Hyundai Motorグループの工場や外部へと販売を拡大していく。2026年からは欧米など海外市場にも進出する計画だ。(写真:Hyundai Motor)

 Hyundai MotorとKiaは2018年にロボティクスラボを設立し、産業用ウエアラブルロボットの研究を始めた。2020年からはHyundai MotorとKiaの工場で自社開発したウエアラブルロボットを導入。上を向いて作業する際に上半身の筋力を補助したり、中腰で作業する際に腰を支えたりするロボットだ。

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趙 章恩=(ITジャーナリスト)  

《日経Robo》 2024. 12.  

-Original column 

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