SKハイニックス、基本給の30倍の成果給で人材確保 サムスン社員は不満

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好業績を記録した韓国の大手メモリー2社で人材確保競争が起きている(出所:SKハイニックス)

 韓国の半導体大手2社であるSK hynix(SKハイニックス)とSamsung Electronics(サムスン電子)は2025年、HBM(高帯域メモリー)を中心とした半導体メモリーのスーパーサイクルを背景に最高益を更新した。両社の競争は業績や市場シェアだけでなく、人材確保でも激化している。

 2025年は通年の営業利益でSKハイニックスが初めてサムスン電子を上回った。SKハイニックスの2025年の売上高は、前年比46.8%増の97兆1467億ウォン(約10兆3000億円)、営業利益は前年比101.2%増の47兆2063億ウォン(約5兆円)。サムスン電子は前年比10.9%増の333兆6059億ウォン(約35兆5000億円)、営業利益は同33.2%増の43兆6011億ウォン(約4兆6000億円)だった。

 香港の調査会社Counterpoint Technology Market Research(カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ)によると、2025年7~9月期のHBM市場シェアはSKハイニックスが57%と圧倒的首位で、サムスン電子が22%、米Micron Technology(マイクロン・テクノロジー)が21%だった。

 DRAMのシェアはこれまでサムスン電子が首位だったが、2025年1~3月期に逆転し、SKハイニックスが34%、サムスン電子が33%、マイクロンが26%の順となった。SKハイニックスがトップになったのは先行投資によるところが大きい。AI(人工知能)サービスの爆発的な普及により、データを高速で処理できるHBMの需要が急増すること、AI市場のトレンドが学習から推論に代わりサーバー向けHBMやDRAMの需要が拡大することを的確に予測した。

SKが基本給の2964%を支給

 SKハイニックスとサムスン電子は人材競争でもしのぎを削る。SKハイニックスは2026年2月5日、社員に基本給の2964%に当たる成果給(超過利益分配金)を支給したと発表した。年俸1億ウォン(約1060万円)の社員の場合、年俸に加え約1億4820万ウォン(約1580万円)の成果給を受け取ったという。成果給は初めに80%を支給し、残りの20%は10%ずつ2年にわたって支給される。

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サムスン社員が不満漏らす

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趙 章恩=(ITジャーナリスト)

(NIKKEI TECH)

2026. 2. 
-Original column

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