[日本と韓国の交差点] 地震がないはずの韓国で大きな地震が増えている

韓日中で協力すれば災害被害を減らすことができる



日本での地震初体験話で盛り上がる



 韓国でも自然災害は例外ではなく、猛暑の後の大雨で家が崩れたりする災害が発生した。ただし、地震の発生回数が増えているというが、体感できるほどの揺れは2005年と2007年の地震しかない。それも、一部の地域だけだった。そのせいか、韓国人が日本に来て期待してしまう体験といえば、地震である。


 日本人は地震が発生しても、「あ~なんか揺れてるね~」ぐらいで平気でいる。なのに、韓国のマスコミは「東京南部海底で震度○.○度の地震発生! 東京都内の建物が揺れた! 韓国への津波影響は!」と大きく報道する。以前、九州で大きな地震が発生した際に、釜山地域で少し揺れを感じたことがあったからだ。


 韓国人が日本を訪れて、初めて体験する地震は恐怖そのもの! なにせ、建物が揺れるのだ。特に高層ビルがキーキーという音とともに揺れ続けるあの恐怖は、かなりスリリングである。日本に住んだことのある韓国人が集まると「私の地震初体験」話でかなり盛り上がる。


 ほとんどの韓国人が初めての地震を体験したとき、しかも震度3以上の揺れを感じたときには「死ぬかと思った」と笑顔で喜ぶ。「揺れを感じたとき、あまりにも驚いて会議中だったのに悲鳴を上げてしまった」、「3~4秒の揺れなのに30~40分にも感じられた」、「テーブルの下に潜り込むべきか悩んでいるうちに地震が終わった」などなど。


 こう語るとき、なぜかみんな笑顔になっている。韓国人が日本の「地震初体験」を笑顔で語れるのも、日本は地震対策がしっかりしていて安全と信じているからだ。



韓国でも地震が増え始めた



 「韓国ではこんな体験できない」なんて思っていたにもかかわらず、韓国もついに地震の安全地帯ではなくなったという。


 ここ20年の間に、震度3.0以上の地震が174件発生している。2010年2月にはソウルの西側で震度3.0の地震が発生した。ソウル市内では、敏感な人が2~3秒ほど揺れるのを感じたという。リゾート地で知られるチェジュの海でも地震発生が増えている。


 1978年には5回しかなかった地震が2009年には80回以上に増えた。東海岸を中心に震度3.0以上の地震が5回以上起きている。韓国気象庁が観測を始めて以来、最大の震度記録は震度5.3である。1980年1月、北朝鮮の平安北道で発生した地震だ。これに次ぐものとして、2007年1月には北朝鮮に近い江原道で震度4.8、2004年5月には慶尚北道で震度5.2を記録している。



「近くの軍隊で爆弾でも爆発したのかと思った」



 2005年3月には福岡の北西45キロの地点で発生した地震の影響で釜山地域のマンションが大きく揺れ、一大騒動になった。釜山では、50階近い超高層マンションが海沿いに並ぶ。室内の灯りが大きく揺れたり、エレベーターが止まったり、額縁が落ちるなどの影響があったようだ。はっきりとした揺れを生まれて初めて感じた住民らは、建物の外へと逃げ、「死ぬかと思った」という恐怖を味わった。


 「韓国には地震がない」という安心感があったので、地震が発生したときにどうすればいいのか、訓練したことがなかった。だから、とにかく建物の外に逃げる、ということしか頭に浮かばないのだ。この地震では火災も発生している。工場が密集した工業団地では余震に備えて、非常勤務の人員を配備したほどだった。この揺れはソウルにまで届いた。


 2007年の江原道の地震でも戸惑いは大きかった。このときの音と揺れは激しく、住民らは「近くの軍隊で爆弾でも爆発したのかと思った」という感想を漏らした。固定電話も携帯電話もつながらなくなった。消防や気象庁への問い合わせの電話が殺到したからだ。



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By 趙 章恩

2010年12月24日


-Original column
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20101222/217680/


[日本と韓国の交差点] FTA政策に見る日韓の温度差

「同盟」強化のために毒素条項を飲むのか?

北朝鮮による延坪島砲撃の後、韓国は軍事訓練を強化し、北との緊張関係が続いている。そんな中、週末のテレビで「韓米FTA電撃妥結」の速報が流れた。韓米FTAは、2007年6月に合意したものの、米議会が批准しないまま3年以上膠着状態にあった。しかし両国は追加交渉で合意。ついに山を越えた。両国の国会が批准した後、2012年1月1日に発効する予定だ。

 よく知られている通り韓国は、輸出入がGDPの69.8%(2006年)を占めている。対外交易への依存度が高いのだ。韓国にとってFTAは、以下の目標を実現するため重要な国家戦略である。関税を安くして、輸出入で競争力を持つ。安定した市場を確保しつつ、新しい市場を切り開く。



韓国経済界は合意を歓迎

 韓米FTA追加交渉は、「韓国が損をするだけの再交渉」として問題となっていた。米国は韓国に対して、韓国産自動車に対する輸入関税を撤廃する時期の延長や、環境・安全基準の緩和を求めていた。関連業界の反発が予想されたが、「韓国自動車工業協会」、「全国経済人連合」、「大韓商工会議所」などの団体は次々に「韓米FTA追加交渉合意歓迎、早期批准を望む」という声明を発表している。


 韓国の経済界は韓米FTAを歓迎している。完成品の自動車に対する関税撤廃は延期されたものの、自動車部品については、FTA発効と同時に4%の関税が撤廃となる。韓国の中小企業の輸出が伸びるだろう(対米輸出品目4位、2010年1月~10月33.6億ドル)。自動車は現地生産も多いので、関税撤廃が延期になっても、韓国が受ける打撃はそれほど大きくはない(対米輸出品目2位、2010年1月~10月 韓国の対米輸出43万台 現地生産32万台、2009年通年 韓国の対米輸出45万台、米国の対韓輸出6500台)。


 加えて、電気自動車の関税撤廃が前倒しとなり、新しい市場を開拓するチャンスが広がった。米国の輸入関税は現行の2.5%から徐々に減らし、5年目から無関税となる。米における韓国産自動車のブランドイメージアップにつながる。



韓国のもう一つの狙いは投資家の懸念を払しょくすること

 北朝鮮との緊張が高まる中、対韓投資リスクに対する外国人の懸念を取り払うためにも、韓米FTAで強い同盟関係をアピールする必要がある。譲れるところは譲って米との関係をうまく持っていきたいという思惑がある。


 オバマ大統領も李明博大統領も追加交渉での合意を「両国がWIN-WINできる基盤が整った」、「両国の同盟とパートナーシップが強力なものであることを見せた」と評価している。韓米FTAのキーワードは経済効果よりも「同盟」に焦点が当てられているように感じた。


 オバマ大統領は「韓国とのFTAが米国の輸出拡大と、雇用増大に効果がある」と強調していた。関税撤廃を延期することで自動車の現地生産を増やし、米内の雇用を高めたいという狙いもあったのだろう。



韓国にとって得か損か? 予測はさまざま

 韓米FTAがもたらす経済効果はとても高いと言われている。対外経済政策研究院が2007年4月に発表した分析は、韓米FTAは、米国以外の国とのFTAよりも経済効果が高く、GDPが10年間で6%増加すると見込んでいる。デパートなどでは「韓米FTAによって米のブランド品が安くなる。米製品を韓国に集めて観光客に売れば儲かる」と期待する声もある。輸入品が安くなるので1世帯当たり月間3000円ほどの生活費を節約できるという推定もあった。



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By 趙 章恩

2010年12月15日


-Original column
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20101213/217516/

[日本と韓国の交差点] 北朝鮮による延坪島砲撃:私が見た仁川の光景(後編)

韓国に生まれたことを後悔させないで

前回から続く


 北朝鮮の延坪島攻撃で、海兵隊の若い兵士17人が負傷した。そして、徴兵で軍に入ったばかりの2等兵が1人、徴兵を満了し除隊するまであと1カ月だった兵長が1人、戦死した。亡くなるのはいつも、徴兵で入隊した20歳そこそこの青年である。


 海兵隊の工事現場で5カ月も家族の元を離れて働いていた民間人も2人亡くなった。12月2日には工事を終えて、郷里に帰るはずだった。「砲弾の音が聞こえるけど大丈夫」という電話が最後だったという。「犠牲者は砲弾の破片によって出血多量で亡くなった」という発表に、砲撃のすごさを知った。民間人の犠牲者は遺体の損傷が激しくDNA鑑定する予定だという。


 住民が撮影した写真や動画が次々にネット上に公開されている。砲撃を受けている真っ最中の軍部隊の様子も公開された。自分の国でこんなことが起きるなんて、怖い。悲しすぎる。



避難した住民を出迎えたのは報道陣だった



 延坪島は漁業の島で、今はちょうどカニのシーズンである。しかし、ブログには「砲撃が止んだとしても怖くてもう延坪島には戻れない」という住民の声が並んでいる。知人からも「村の修復にも時間がかかるだろうが、いつまた北朝鮮が砲撃してくるか分からないあの島ではもう怖くて住めない」といった話が伝わってくる。住民らは当然のことであるが移住を求めている。島から逃げてきた避難民の保護、生業を失った漁民の生活対策も大問題になっている。


 状況も把握できないまま防空壕で一夜を明かした島民に対して、これといった対策はなかった。あれだけ北朝鮮の陣地から近く、海上での軍事衝突を経験していながら、延坪島には防空壕があるだけで防空壕の中には非常食糧も水も電気も何もなかった。一睡もできなかった住民らは、砲撃の翌朝、漁船に乗って陸である仁川へ逃げてきた。


 島から避難するためには船が必要だ。海洋警察の船が迎えに来るのを待てない住民を、民間の連絡船が運んだ。この騒ぎの中でもしっかり有料だった。命がらがら逃げてきた住民を迎えたのは取材陣であった。



「これからどうすればいいのか?」 島の住民に対するケアは準備されていなかった



 6時間かけて陸に到着した延坪島住民に、健康診断はもちろん、食事すら提供されることはなかった。自治体の役人(延坪島がある仁川オンジン郡庁)はとにかく「親戚の家に行くか、近くのチムジルバン(韓国の健康ランド)に行け」と言うばかりだった。チムジルバンの大広間に何百人かの住民を収容しただけで、何があったのか、これからどうすればいいのか、を説明することもなかった。


 しかも、このチムジルバンの場所と毎日の食事ですら、政府が用意したのではない。チムジルバンの社長が好意で提供したものだった。政府は11月30日時点で、個人の好意に甘え、島の住民をここに置き去りにしているのだ。こんな状態でありながら、国会では11月26日、歳費の5%値上げを議決している。政府よりもチムジルバン社長の方が頼りになる今のこの事態を、どう受け止めたらいいのか。


 砲声や煙で耳鳴りがしてのども痛いという人が多いのに、政府も郡庁もこれといった処置を取らなかった。子供の学校はどうすればいいのか? これからどこに住めばいいのか? 生業はどうなるのか? 郡庁の役人は何の答も持っていなかった。


 北から攻撃があった場合に住民をどう避難させ、生活をどう支援するのか――というシナリオが全くなかったということなのか? 疑問だ。砲撃から1週間以上が経過してやっと、政府は被害救済特別法の制定を検討、医療費や生計費支援のための特別予算を組んだ。郡庁は11月30日に、ようやく慰労金――中学生以上1人100万ウォン(約8万円)、小学生以下50万ウォン(約4万円)――を支給し始めた。移住計画や住民の今後の生活については、まだこれといった結論がなく話し合いが続いている。


 住民の心配はもう一つある。住民たちは、ペットや家畜を残したまま避難した。水もなく餌もないまま、飼い主の帰りを待っている。住民はこうした動物たちの命も助けてほしいと願っているが、放置されたままだという。ある市民団体が郡庁に問い合わせたところ、「担当部署がない」との回答だった。


 延坪島は韓国民の盾となって犠牲になった島である。物質的な被害も大きいが、それよりも心理的被害は計り知れない。この騒ぎの中で人間の命が優先されるのは当たり前だが、住民の心理的被害を最小限にするために、島に残されたペットや家畜の命も守ってほしい。
 少しでも早く普通の生活に戻れるよう、移住対策や生活支援をしてほしい。



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By 趙 章恩

2010年12月3日


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http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20101201/217355/

[日本と韓国の交差点] 2010年、韓国で最もはやった言葉は「世界がみつめています」

流行語の多くはネットが生んだ「宇宙語」



 2010年の「ユーキャン新語・流行語大賞」の候補に、「iPad」や「~なう」などと一緒に、「K-POP」が選ばれたことが韓国で話題になっている。K-POPとはKARA、少女時代、Bigbangなど韓国のアイドルグループが歌う歌謡曲のことをいう。


 1980~90年代、韓国ではJ-POPが大ヒットした。英語を混ぜた歌詞、歌手の衣装、振り付けなど、韓国の歌謡市場に大きな影響を与えた。植民地支配のわだかまりがまだ強く残っていた時代なので、「日本の歌が好き」なんて言おうものなら「親日家」とレッテルを貼られ、ものすごいバッシングを受ける時代だった。韓国では、「親日家」と呼ばれることほど恐ろしいことはなかった。


 ただし、表向きには「反日」、「日本が植民地支配を心から謝罪するまで許さない」なんて雰囲気だったが、裏ではMade in Japanが最高級品とされ、日本のドラマや映画、ファッション雑誌をリアルタイムで手に入れるのがセレブの証であった。


 2002年「日本大衆文化開放」によって日本の歌手の来韓公演がぞくぞく始まった。日本映画の上映も増えた。ケーブルテレビでは日本のドラマが放映され、J-POPのプロモーションビデオがよく流れた。日本のアイドルが来韓する際の空港出待ちは、日本におけるヨン様に負けないほどの数が集まる。ただし、こっそり楽しむという刺激がなくなったせいか、今はJ-POPや洋楽よりもK-POPが圧倒的に人気がある。


 このため、日本の流行語大賞候補にまでなったK-POPの動向は韓国でも大きなニュースとなっている。日本のポータル検索サイトのキーワード上位に韓国のアイドルの名前がランクインした。日本の音楽アルバム販売の歴史を塗り替えた…といった具合に話題は絶えない。



G20がもたらした流行語「世界がみつめています」

 それじゃ2010年韓国の流行語にはどんなものがあったのだろうか。


 今年はなんといってもG20に関連する流行語が大人気を集めた。11月11~12日にソウルで開催されたG20のために韓国中が1年近く大騒ぎした。世界の首脳というお客様を迎える国として「国格」を上げなくてはならないと、「エチケットを守ろう」とか、「外国人には自分から先に声をかけ親切にしましょう」とか、テレビのキャンペーンがすごかった。


 同じ時期にAPECを開催した日本の警備なんかやさしいもの。ソウル中が警察と軍人で囲まれ大変だった。そんな中、G20会場からも遠く静かな住宅街である西大門に、区役所の名前でこんなポスターが登場した。


 「世界がみつめています。ソウルG20 首脳会談期間中、生ごみの排出を自制してください。11月10日~12日は、世界的国際行事G20の成功と快適な周辺環境のために、生ごみの排出を自制くださるよう協力をお願いします」


 これを見た市民たちはネット上にパロディーを掲載し始めた。「世界がみつめています。お母さん夕食のおかずがチゲだけというのは自制してください」というのは、ある高校生の書き込みだ。このほか、「世界がみつめています。カップルはいちゃつくのを自制してください」、「世界がみつめています。CO2を減らすために息を自制してください」、「世界がみつめています。サービス残業は自制してください」。学園祭が行われたある大学では「世界がみつめています。先生、学園祭の期間中に課題を出すのを自制してください」などなどが広がっていった。


 G20公式Twitterを名乗るなりすましTwitterも登場し、「世界がみつめています。ジャージ姿で外を歩くのは止めましょう」との書き込みがあった。これを本当だと信じてしまった人がたくさん居て騒動が起きたりもした。北京オリンピックでは、外国人を意識した政府が市民の日常生活を規制したことが話題になった。「パジャマで街を歩くな」。「道端に洗濯物を干すな」。韓国でもそれに近いほど滑稽な自主規制があったために、あんな嘘でも政府の仕業だと信じてしまったのだ。



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By 趙 章恩

2010年11月25日


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http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20101124/217237/

[日本と韓国の交差点] 北朝鮮による延坪島砲撃:私が見た仁川の光景

インスタントラーメンや水の価格が急騰


頭が真っ白になるとはこういうことだったのか。

 ニュースを聞いた瞬間は何が何だか分からなかった。


 戦争が始まるのか?


 その恐怖だけでニュースに集中することもできないほどだった。


 まさか、北朝鮮が軍事的に攻撃してくるとは想像もしなかった。
 休戦状態ではあるが、韓国人の多くは「同じ民族同士で殺し合う戦争はもうしないだろう」と信じ、ずっと平和ボケしていた。しかし、北朝鮮にとって韓国は同じ民族ではなく、敵でしかなかった。世襲を守るため、体制を守るため、いつでも攻撃できる相手だったのか。「韓国は北朝鮮を攻撃することない。何があっても戦争を避ける」との確信から攻撃を決めたのか。


 北朝鮮の爆弾が韓国の領土内に落ちたのは朝鮮戦争以降これが初めてだという。だが、砲弾は、民家が集まっている住宅街の中に落ちた。畑や海で生業に励んでいた住民は、空から降ってくる砲弾に驚き、逃げ回った。海に落ちたものまで含めると100発以上の砲弾が打ち込まれた。1700人ほどが住んでいた延坪島は足の踏み場もないほど破壊され、山が燃えた。



午後2時34分 ソウル:いつもと変わらないソウルだった

 11月23日午後2時34分、北朝鮮が仁川の延坪島に向けて、海岸砲と曲射砲を1時間17分ほど発射し続けていた間、ソウル市内はいたって平和だった。漢江はいつになく緑色に輝き、遊覧船がゆっくり通り過ぎていった。空は晴れて真っ青、ソウルの北にある山が手に取れるほど近く見えた。


 日本人観光客や中国人観光客を乗せたバスが何台も光化門の免税店前に止まり、ガイドさんたちが一休みしていた。いつもの平穏な一日であった。延坪島はソウルから遠いとはいえ、韓国領土内である。韓国の領土が北朝鮮によって攻撃されているのに、緊迫した様子は全然なかった。


 私がそのニュースを聞いたのはタクシーの中だった。観光客でごった返す明洞の近くで取材を終えてタクシーに乗ると、運転手さんに「戦争が起きるかもしれないよ。早く家に帰ったほうがいい」と言われた。


 タクシーの中で地上波DMB(韓国のワンセグ)のニュースを聞きながら、何をどうしたらいいのか、頭がくらくらして手が震えた。黒い煙しか見えない映像。アナウンサーは「北朝鮮が砲撃してきた。しかし、何がどうなっているのか状況は把握できていない」と繰り返していた。その声を聞きながら窓をのぞくと、ソウル市内は何事もなく、人々の表情にも変化がない。みんなニュースを聞いてないのか?



仁川:インスタントラーメンやミネラルウォーターの価格が急騰

 仕事場のある仁川に着いたら、雰囲気は全然違っていた。ここは延坪島から近い。北朝鮮の海岸砲や曲射砲の射撃距離内に入る地域が多いだけに、不安も身近なものとなる。


 「仁川空港も狙われているのではないか」。
 「日が暮れるとまた攻撃が再開されるらしい」。
 「仁川市民に避難令が出るかもしれない。どこに行ったらいいのか?」。
 とあちこちで電話をする声が聞こえた。


 スーパーでは早速、インスタントラーメンとミネラルウォーターの値段が急騰し始めた。
 品切れになる店も続出した。


 大手流通スーパーマーケットの調査によると、インスタントラーメンとミネラルウォーターの23日の売り上げは、前週同曜日比でそれぞれ44%、31%増えたという。延坪島から近い仁川松島店(筆者の仕事場がある地域)はラーメンの売り上げが2倍、ミネラルウォーターも77%増えた。


>>次ページ 予備役を招集」とのデマがSMSに流れる 
   



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By 趙 章恩

2010年12月1日


-Original column
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20101130/217331/

[日本と韓国の交差点] キムチ大乱がもたらした社会混乱と政治不信(2)

 


食べ物までも中国産なしには生きられなくなる?


キムチ大乱がもたらした社会混乱と政治不信(2)




前回から続く



 9月末から10月にかけて、韓国では白菜が例年の20倍以上暴騰し、韓国人のソウルフードである「キムチ」が「金チ」になってしまうという大惨事が発生した。11月に入ってからも白菜の値段はまだ去年に比べて高い。でもキムチのない食生活は想像もできないので、他の出費を削ってでもキムチは必ず冷蔵庫に常備しておく。キムチのないラーメン、キムチのない焼き肉は想像しただけで胸やけがする。


 だめだ、想像してしまった。。。う。。。


 スーパーに行けば、同じように見える白菜キムチがたくさん並んでいる。しかし、味付けはバラエティーで、出身地や好みの辛さに応じて買えるようになっている。テレホンショッピングやインターネットショッピングでも常に人気商品の上位にキムチがある。芸能人のサイドビジネスとして人気が高いのもキムチで、料理上手と評判の女優や歌手らがこぞってキムチブランドを立ち上げた。


 白菜の塩加減から薬味までオーダーメイドできるキムチも増えている。海外輸出も好調で、日本や中国で製造された「キムチ」に対抗して、「本物のキムチ」を世界で売るためのマーケティングに力を入れている。韓国におけるキムチビジネスは一大産業であり、キムチ一筋で大手食品メーカーに成長したキムチ財閥も珍しくない。


 前回述べたようにキムジャンをしなくなったために、キムチビジネスはもっと大きくなっている。白菜価格の急騰によって自分で漬けるより買って食べる方が安くなったことから、キムチビジネスはさらに拡大しそうだ。どうして自分で漬けるより買って食べる方が安いのか、それは白菜の流通構造に理由があるという。



野菜取引の一形態「バッテギ」が価格高騰につながる



 韓国の野菜取引の一つに、「バッテギ」といって農家と産地仲介商人が畑単位で契約を結ぶ流通方式がある。収穫された野菜を取引するのではなく、この畑から収穫されたもの全部でいくら、と春ごろに契約をするものだ。農水産物流通公社によると、栽培面積の7割以上が「バッテギ」で契約されている。非常に一般的な取引形態なわけだ。


 この取引方式にすると、収穫された野菜を取引するのに比べて、農家の収入は断然少なくなる。いっぽうで、気象問題で収穫が見込み通りにいかない場合でも収入が確保できる、安心できるというメリットがある。野菜は産地仲介商人から問売競売、仲介商人、小売を経て消費者に売られる。仲介が多いほど野菜の値段は高くなるしかない。


 大手キムチメーカーや大手スーパーは産地仲介商人と取引することで安く白菜を手に入れるから、彼らがつくるキムチは私たちが自分で漬けるよりキムチも安くなる。畑ごとの取引をするようになってから、農家はより貧しくなり、都会の野菜物価はどんどん値上がりしている。当然のことであるが、営利がすべての中間仲介商人にとって、畑ごとの取引は野菜の価格を調整できる最高のチャンスである。



李大統領の4大川事業が野菜の作付面積を減らしている!?



 もう一つ、白菜価格急騰をきっかけに韓国で問題になっていることがある。それは李明博(イ・ミョンバク)政府が熱心に取り組んでいる「4大川事業」である。政府は、これからの気候変動に備え、水不足問題を解決し、生態環境を生かして地域経済も活性化させるための事業と説明している。韓国にある4つの大きな川を整備するために22兆ウォン(約2兆円)以上の予算を投入する。


 ネット上で「4大川を整備するためにその周辺を掘り起こしたりするので、農地が減り、野菜や米を育てる土地の面積が少なくなっている。これが白菜価格急騰につながった」という主張が広がった。


>>次ページ 野菜だけでなくすべての物価が上がっている 
   



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By 趙 章恩

2010年11月10日


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http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20101109/217012/

[日本と韓国の交差点] 白菜の価格が20倍に高騰:キムチ大乱がもたらした社会混乱と政治不信(1)

中国から輸入する白菜に対する関税をゼロに



 「キムチなしでは生きられない。本当に生きられない」。こんな歌詞の歌謡曲があるのをご存じだろうか。韓国人なら誰もが口ずさめるほど有名な歌である。韓国人の食事に欠かせないおかずであり、健康食品として元気の源になってくれるキムチ。今年の秋はこのキムチが食べられなくなるかもしれない!という一大騒動が巻き起こった。


 韓国では毎年秋になると大量に白菜を買い込んでキムチを漬ける「キムジャン」をする。春まで食べるキムチを漬ける家もあれば、1年分のキムチを漬ける家もあるので、とにかく量が半端ではない。4人家族でも20株、30株を漬けるなんてざらである。


 カットされていない丸ごとの白菜を買ってきて、家で4等分して塩を振って一晩寝かせる。それから水気を絞って、唐辛子とにんにく、にら、大根、たまねぎ、なし、もち米粥、牡蠣などを混ぜた薬味を葉っぱ一枚一枚に丁寧に塗る。最後は、丸めて、専用の箱に詰めてキムチ冷蔵庫に入れる。作り方はみんな似ているが、家によって全部味が違うのがキムチの特徴である。



キムチ冷蔵庫が大人気



 昔は同じマンションに住む主婦同士で順番を決めて、今日は101号室のキムジャン、明日は102号のキムジャン、と手伝うのが当たり前だった。キムジャンはけっこうな重労働。なので、この日は、ご馳走をつくったり、出前をとったりする。典型的なご馳走は、豚肉の三枚肉を蒸して、漬けたばかりのキムチに脂ののった肉を包んで食べるものだ。子どもにとってはお祭りのような日でもある。しかし、最近は共働きが増えたせいか、キムジャンなんて面倒だと思う家庭が増えているようだ。キムチをスーパーで買ったり、実家の母に漬けてもらう家がかなり増えてきた。


 キムジャンのキムチは、壷に入れて庭に埋めるのが本来のやり方。だけど、マンション暮らしの人は、みんなキムチ冷蔵庫を使う。キムチが発酵しすぎないように味を長く保ってくれるキムチ冷蔵庫は必需品! ワインセラー兼用、冷凍庫兼用、キュービックをちりばめたど派手なデザインなど、キムチ冷蔵庫の種類は数え切れないほどある。実際にキムチ冷蔵庫に野菜や肉を保存すると、とても長持ちするので手放せない。さらに、化粧品も新鮮に保管できるとして人気を集めている。



失恋も挫折も、キムチで癒す



 韓国人にとってキムチのない生活は考えられない。「どんな料理にもキムチが必要。キムチがないと、胸焼けがして食べられない」という人をよくみかける。イタリアンでも、中華でも、ステーキハウスでも、和食屋さんでも、頼めばキムチを出してくれる。キムチの味でその食堂の良し悪しが決まる。キムチのおいしい食堂はどんなメニューもおいしい、というのが韓国人の信念だ。海外にいても韓国食でないと食べた気がしないという人も多い。(筆者もその一人)


 韓流ドラマが好きな人なら一度は見たことがある場面が、これ。失恋したヒロインが、真夜中ぼそぼそ起きては大きなボールに、ご飯と、冷蔵庫にあるキムチとナムルを適当に入れ、ごま油とコチュジャンをこれまた適当に入れて力いっぱい混ぜる。そして泣きながらやけ食いする。貧乏ながらも夢を追い続ける主人公が、キムチとインスタントラーメンだけで生活しているといった場面もよく登場する。


 男性版やけくそとしては、緑のビンに入った韓国のソジュ(焼酎)を、キムチだけをおつまみに飲み続ける、というシチュエーションがよく描かれる。キムチは、貧乏人でもお金持ちでも、みんなが「これなしでは生きられない」というほど食べる韓国人のソウルフードだからだ。


>>次ページ 白菜の価格が20倍に跳ね上がった 
   



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By 趙 章恩

2010年10月27日


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http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20101025/216812/

[日本と韓国の交差点] 芸能人オーディション番組が増えているのは政治から目をそらすため?

多様性を認め、事実を伝える報道が大事



前回から続く

 韓国では今、会社でも、地下鉄の中でも、道端でも、ネットでも、「スーパースターK」の話ばかりをしている。誰がスーパースターに選ばれるのか?


 「スーパースターK」が放映される金曜の夜になると、Twitterに一斉にコメントが上がり盛り上がる。「○○の歌が良かった」。ポータルサイトは、スーパースターK 関連記事だけを集めたコーナーまでつくっている。さらに、新聞やネット新聞にも毎日のようにスーパースターKのニュースが登場している。


 「スーパースターK」のオーディションは2010年3月から始まり、9月末時点でファイナル4人にまでスーパースターの候補者が絞り込まれた。誰が選ばれてもおかしくないという段階なので、なおさら「誰がスーパースターになるのか」おせっかいが止まらないのだ。


 4人の候補者はそれぞれ過去があり、苦労の末にここまでたどり着いたというストーリーを持っている人ばかりである。番組の趣旨が、歌が上手い人がスーパースターに選ばれ歌手デビューするというものだからだろう。お金があるかどうか、お父さんの職業は何か、良い大学を卒業しているかどうか、はもちろん、性別も年齢も関係ない。



努力を公正に評価する姿勢が評価されているのかも



 スーパースターKは1回ののど自慢で選ばれるオーディションではない。他人の生活を垂れ流しにするリアリティー番組と同じで、数カ月かけてオーディションと合宿の様子を放映している。


 参加者はいろいろだ――自分が優勝するためにあの手この手で他人を落とそうとする人、地道に練習する人、不遇な家庭で育ち歌だけが生きる希望という人、歌が好きでしょうがない人など。歌唱力だけでなく、人間性も試される。制作陣は、すべてを明らかにした上で、なるべく「公正」に優勝者を選ぶとしている。このオーディションに国民の視線がくぎ付けなのは、「公正」にステップアップしていく出場者に自分を投影して見ている人が多いからかもしれない。現実の世の中は、努力するだけでは報われないことが多い。


 ただし、スーパースターKにも問題がある。審査員の態度がなってない、「公正」な審査になってないという批判も多い。番組の掲示板、ブログ、Twitterでは、応援のコメントだけでなく、なんで自分が応援している人ではなくあんな人が選ばれたのか、歌の実力ではなく、けっきょ顔の良しあしで選んでいるではないかという抗議もある。「私だったらAさんよりBさんを選ぶ」といったネットユーザーによる審査も過熱している。


 コメントを寄せるのは視聴者だけではない。制作陣やオーディションに出演した人、その家族や知人までもが参加しての大騒ぎとなっている。


 加えて、オーディションで生き残るためにはネット投票も重要な点数となるため(100点満点の70点は視聴者投票)、お気に入りの出場者を応援するため投票を促す書き込みもSNS上で急増している。



辛辣なコメントが魅力の一つ



 オーディション番組がここまで話題になるもう一つの理由は、人を踏みつける楽しさがあるから、と分析する人も少なくない。


 韓国にもコメンテーターが登場して意見を言う日本のワイドショーのような番組がある。しかし、コメンテーターが辛口のコメントをすることはまずない。政治や時事問題の話はほとんどせず、ほのぼのしたネタが中心だ。


 しかしオーディション番組ではうって変わって、審査員のみんながこれでもか~というほど辛辣なコメントをする。御曹司だの、名門大学に通う学生だの、親戚に有名な歌手が居る、だのと自信満々に自分が一番!と乗り込んできた出場者たちを次々に不合格させていく。だから面白い、という人もいるほどだ。




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By 趙 章恩

2010年10月13日


-Original column
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20101007/216545/?P=2

[日本と韓国の交差点] 韓国中が芸能人オーディション番組に大騒ぎ

学縁、地縁が要らない、お金持ちになれる!?



いつからだろう。韓国は子供も大人も芸能人になりたくてしょうがない国になってしまった。2010年5月、小学生に将来の夢を聞いたところ、1位は歌手や俳優といった芸能人だったそうだ。親が子供にさせたい職業も芸能人が多いというから驚きだ。

 小学生向け学習サイトが全国の小学生6397人を対象にアンケート調査した結果、20.5%は芸能人、20.1%が医者や弁護士といった専門職、14.8%が先生、11.4%が芸術家、9.1%がスポーツ選手と答えた。


 日本の子供のようにケーキ屋さんとか、電車の運転手さんとかが全くないことも面白い。日本では将来なりたい職業が「ない」子ども増えていることが問題になっているようだ(ベネッセ教育研究開発センター第2回子ども生活実態基本調査)それに比べ、はっきりとした夢を持っている子供が多いことは良いことなのかもしれないが、なんだかすっきりしない。


 私が子供のころは、男子は大統領、女子は医者とか判事とか、そんな夢を持っていた。このごろは、なんでこんなにも芸能人になりたがる子供が多いんだろう。



子供も、親も、プロダクションも一生懸命


 そういえばこの前、小学校の学芸会を見てびっくりしてしまった。子供らしい童謡や演劇なんてなく、ほとんどがアイドルのモノマネで、小学校低学年の子供たちが腰振りダンスでセクシーさを競い合っていた。見ているこちらの方が恥ずかしくて耐えられない。


 なのに、誇らしく「うちの子はダンスがうまいから、今度オーディション受けさせるのよ」と喜ぶ親を見て何も言えなかった。子供は子供らしく外で遊んで~、なんて考える人はもう居ないかもしれない。子供の才能を早く見つけて、英才教育でさらに磨いてあげるのが親の役割なのだから。


 子供を芸能人にするため、猛烈ママになる人も増えている。赤ん坊のころから演技学校に通わせ、プロダクションのオーディションを片っ端から受けさせまくる。歌やダンスのうまい子供は小学校低学年から芸能プロダクションの「練習生」に登録され育てられる。プロダクションは、子供たちに10年近くトレーニングをさせ、テレビ映りを良くするため整形手術や歯の矯正もさせる。もちろん、練習生同士も競争させてだんだん落としていく。こうして生き残った子供たちが、今アジアで大活躍している韓国のアイドルたちだ。


 ハリウッドをはじめ世界どこでもそうだろうけど、芸能人は特権層である。韓国で芸能人といえば、有名で、ちやほやされ、高額ギャラを得てお金持ちになれ、良いことばかり、と思われているのかも。以前紹介したように徴兵も免除される。裏ではどんなことがあろうと、一般人には、芸能人はそれほど苦労もせず裕福な生活ができる職業に見える。


 韓国は1997年の通貨危機(注:韓国では「IMF経済危機」と呼ぶ)を乗り越えたのはいいものの、その後からは、「助け合う」という美徳が少しずつ薄れてしまい、何よりも学縁、地縁、そして「自分」を最優先しないと生きていけない競争社会になってしまった感じがする。生きるためには「みんなで仲良く譲り合う」ことができないのだ。「少しぐらいなら、他人に迷惑かけてもかまわない」、「目立ちたい」という考えが、韓国をここまでも競争好きな社会にしてしまったのかもしれない。もちろん韓国は昔から縁故社会ではあったが…。


 そんな中、芸能人は学縁や地縁などのバッググラウンドがない人でも、体一つで成功できる最後の希望として映っているのかもしれない。





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By 趙 章恩

2010年10月6日


-Original column
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20101005/216507/