SKハイニックス、メモリー半導体で世界1位に 韓国でサムスン超え驚き

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 韓国の憲法裁判所の決定で「非常戒厳」を宣言したユン・ソンニョル(尹錫悦)前大統領が罷免され、次の大統領を決める選挙投票日が2025年6月3日に決まった。大統領候補らの選挙運動が過熱する中、世論調査で当選可能性が高いとされる野党の共に民主党のイ・ジェミョン(李在明)候補が公約第1号として半導体産業支援策を発表し、SK hynix(SKハイニックス)の利川(イチョン)半導体工場を訪問したことが話題になった。

 イ・ジェミョン候補はその場で、SKハイニックスの経営陣と「K-半導体AIメモリー半導体企業懇談会」を開催した。韓国の半導体企業が世界をリードし続けるためには何が必要かを聞き、2030年までに世界最大規模の半導体クラスターを目指す「龍仁(ヨンイン)半導体クラスター」のための電力・用水供給といったインフラについても議論したという。イ・ジェミョン候補は2025年3月、党の代表としてSamsung Electronics(サムスン電子)を訪問、イ・ジェヨン(李在鎔)会長と20~30代の雇用を増やすための方案について議論している。しかし韓国では大統領候補としての最初の企業訪問がSKハイニックスだったのは、2025年1~3月期の世界メモリー半導体シェアでSKハイニックスがサムスン電子を追い越し1位になったことが影響しているのではないかと言われている。

 香港に本社を置く調査会社Counterpoint Research(カウンターポイントリサーチ)によると、2025年1~3月期の売上高ベースの世界メモリー半導体シェアは、SKハイニックスが36%で1位だった。続いてサムスン電子が34%、米Micron Technology(マイクロンテクノロジー)が25%、その他が5%だった。

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趙 章恩=(ITジャーナリスト) 

(NIKKEI TECH) 

2025. 5. 

-Original column

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