ハングルドメイン12年目を迎える韓国で、最も人気の文字列は

2011年8月22日から31日まで韓国インターネット振興院が契約を結んだ登録代行会社を通じて「.韓国」(「韓国」の文字はハングル)ドメインの申請を受け付けたところ、316万件の申し込みがあった。一番の人気は「不動産.韓国」だった。「.韓国」ドメインはハングル、アルファベット、数字、-(ハイフン)を1~17文字使用できる。ハングルを必ず1文字以上含まないといけない。



韓国インターネット振興院の「.韓国」ドメイン申請案内ポスター


「不動産.韓国」を申し込んだのは2759人、その次がスマートフォン.韓国で2439人、旅行.韓国が2271人、花配達.韓国が2005人、ショッピング.韓国が2004人、携帯電話.韓国が1874人、自動車.韓国が1777人、中古車.韓国が1695人、ショッピングモール.韓国が1648人、グルメ.韓国が1561人の順だった。最も多かったのは4文字のドメインで、申請件数の中で64%が1~4文字の短いドメインだった。




ハングルの表記。上が「.韓国」、下が一番人気の「不動産.韓国」の表記


 不動産の場合、退職後に、公認仲介師(日本でいう宅地建物取引主任者資格、宅建)の資格を取得して不動産事務所を経営したいという人が増えているからと見られている。旅行、花配達、ショッピングなどはポータルサイトのキーワード広告で人気のキーワードを、誰よりも早くドメインとして登録したいという人が殺到したからだろう。


 韓国インターネット振興院によると、この他にも「コーヒーの香り豊かなカフェ.韓国」、「愛している.韓国」といった個性的なドメインを申し込んだ人も多かったそうだ。


 2名以上が同じドメインを申請した件数は10万2000件あり、これは抽選で登録者を決めることになる。人気ドメインは9月20日に抽選を行いネットで公開した。正式な登録は10月6日から始まる。


 政府機関と公共機関が約3500件、商標権登録者が約2800件は既に5月に優先登録した。今回申請されたのは一般登録分である。


 韓国では12年前の1999年から「(ハングル).kr」、「http://(ハングル)」のドメインが普及しているが、登録されているのはまだ5万件ほど。それに比べると「.韓国」の人気はどれほど高いか分かる。


 「http://(ハングル)」のドメインは2011年1月から携帯電話やスマートフォンにも対応していて、検索キーワードではなく、アドレスのところにキーワードを入力すれば登録されているサイトにつながるようになっている。企業名、サービス名をハングル(韓国語の文字)のままアドレスに入力しても、そのサイトにつながるようになっている。スマートフォンやタブレットPCのようにタッチ式の画面からドメインを長々と入力するのは面倒なので、短い韓国語ドメインが大活躍すること間違いない。


 韓国のハングルドメインと「.韓国」ドメインはNetpiaという韓国のベンチャーが開発したものである。自国語ドメインは1999年に開発され、その年シンガポールで開催されたAPRICOT(Asia Pacific Regional Internet Conference on Operational Technologies)で公開している。それから議論が始まり、10年後の2009年、ICANN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers、ドメイン名やIPアドレスを管理する民間の非営利法人)は世界で自国語ドメインが使えるよう決議した。


 韓国では、高齢者ユーザーの場合、アドレスをアルファベットで打ち込むこと自体を難しいと感じるようで、ポータルサイトから韓国語で検索してリンクをクリックしてサイトに移動するという人が多かった。「.韓国」のドメインが定着すれば、覚えやすく入力しやすいので、ネットマーケティングにキーワード広告ではなく、Webのアドレスを活用するケースが増えそうだ。


 筆者も英語のドメインだと、公共機関の場合or.krなのかgo.krなのかで迷って何度もアドレスを入力し直した経験があるので、韓国語で機関名だけ入力するか、機関名.韓国でWebサイトにアクセスできるようになって便利だと感じている。


 情報通信政策を担当する省庁の放送通信委員会は、「10年前からネットで主な行政サービスを利用できるようにしているが、WEBサイトのアドレスが覚えられなくて思い立った時にすぐ使えないという人もいた。覚えやすいハングルドメインを使うことで、公共サービス利用の便宜性が大きく改善されるだろう」と期待している。


趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン
  [2011年9月29日]

-Original column
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20110922/1037035/