「太王四神記」プレミアムイベント2008 in Japan その1 (過去記事)





家族のためなら何でもできるのがヨン様の心



イベント前日の5月31日、東京は大雨で「明日大丈夫かな~」なんて心配しながら新幹線に乗りましたが、ヨン様はさすが晴れ男! 大阪はすでに晴れて当日はカンカン照りの夏空でしたね。大阪に到着するまでもそわそわしましたが、大阪に到着すると「あ~私、ヨン様と同じ空の下にいるのね~」なんてひとりでしみじみ感動しながら、大阪名物という豚まんに目を奪われてしまいました。ダメですね。


ヨン様が大阪に舞い降りたのは30日ですが、関西空港へ出迎えるため、前日の29日から大阪入りした方も多いですよね。日本のマスコミでは3000人との発表がありましたが、現場にいた韓国マスコミのカメラマンが言うには、空港に集まったヨン様家族(ファン)の数は6000人近かったということです。私も行きたかったです。


31日、新大阪駅から京セラドームへ下見に直行したのは、私だけではありませんでした。「ここなのね!」と鼻息荒く会場を見渡していると、遠くから何やら騒がしい音が! 「え~もしかしてヨン様~~」と思い見てみると、駐車場の入口までの沿道は、すでにヨン様家族でいっぱいだったのです。もしかしたら、ヨン様がリハーサルでやってくるかもしれないということで、みなさん待っていらしたんですね。私も一緒にかなりの時間待ってみましたが、願いはかなわず、「明日のためにスタミナを貯めないと!」ということで、大阪のコリアンタウン鶴橋でおいしい焼肉をいただいてホテルに戻りました。結局なんだか胸騒ぎがしてなかなか寝付けず、朝は寝坊して慌てて会場へ走ることになってしまいました。トホホ。


ところで、京セラドーム3万5000席のチケットはたった20分足らずで完売となりましたが、それでもこのイベントは赤字なんだそうですよ。舞台装置やエキストラからオーケストラまで、盛りだくさんのイベントにするため約4億円もかけているので、チケットの収入ではまったくの赤字なんだそうです。それでもヨン様は、今まで首を長くして待ってくれた家族との再会をビジネスにしたくないと、チケット代をなんとか安くしてより多くの家族に来てもらうため、自分はノーギャラで来日されたそうです。ヨン様が韓国で尊敬されている理由がわかりますよね。





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    みなさん、ドラマの中の衣装で登場!(提供:BOFi)










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    見渡す限り人人人。










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    韓国語で「現地集合」と書かれたTシャツを着た家族達。













ヨン様との再会まで後もう少し!



当日も朝6時から会場に集結! グッズ購入のために炎天下の中で3時間以上も並ばなくてはなりませんでした。が、なんのそれしき! ヨン様のあのステキな笑顔に、もうすぐ出会えるんです。疲れたなんて言ってられません。何時間並ぼうが待とうが、ヨン様にいよいよ会えるという希望があるから、全然疲れないんですね。「こうやって待っているあいだ、韓国のロケ地を訪問したときの話題やヨン様の話で盛り上がるのが、楽しくてしょうがないのよね~」と、笑顔が絶えない家族のみなさんには脱帽です。ヨン様との再会のため、おめかししていらした方もいらっしゃれば、手作りの衣装でいらした方、グループで同じTシャツを着ていらした方……みんなキラキラ輝いてきれいでしたよ! 韓国語で応援の言葉を書いた垂れ幕を準備したり、韓国の国旗を振ってくださったり……それを見たヨン様は、すべてを胸に残したに違いありません。


会場の前では、ニッコリア編集部のスタッフがチラシ()を配っていたのにお気づきになりましたか? 紹介していたのは、太王四神記公式グッズのひとつで、ニッコリアでしか手に入れることのできないオリジナル商品! 本物のシルバーとオーストリア製クリスタルガラスで作った携帯電話のストラップです!! 「太王四神記」のファンなら絶対ほしくなるに違いないと胸を張って言える、自信作です。ドラマグッズというよりも、ジュエリーショップで売っているようなアジアテイストの神秘的なストラップなので、プレゼントにもいいですよ。そのうち、このストラップが誕生するまでニッコリア編集部が流した涙と苦労の裏話もまた公開しますね。





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    イベント前日、駐車場前でヨン様待ち!










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    韓国語の応援幕まで用意したみなさん。













夢のような幻のような時間



12時から会場への入場が始まりました。お昼ごはんを済ませたくても、どこも長蛇の列! やっと見つけたレストランで昼を済ませて、いよいよ会場内へレッツゴー! おっと、よく見るとその隣のレストランは、なんとBYJ北海道オフ会様の貸切! さすが主婦のみなさん。先見の明です。


北は北海道から、南はシンガポールや東南アジア各国からヨン様家族が集まっただけあって、どこを見渡しても人! 人! 人! 圧倒されるほどの人ごみです。でも本当にすごいのは、こんなに人がたくさん集まっているのに、全然混乱しないことです。みなさんヨン様の家族らしく、ルールはしっかり守るし、ヨン様の迷惑になってはいけないと、すごく気を使うその姿はもう健気な乙女そのものです。


14時20分頃でしょうか、ついに開演ベルが鳴りました! もう回りの家族達とヨン様話に花を咲かせすぎてしまい、いつ開演したのかさえあまり覚えていないという私……。読者代表なのに、こうしてはいられません! しっかりレポートしないと! 気合を入れ直して、メモとペンを握り締めドキドキ冷や汗をかいていると、そのとき!! 舞台の垂れ幕が落ちて、そのうしろから「太王四神記」のあのコスチュームをまとった四神の姿が! スジニにキハにヒョンゴにチョロにチュムチ! みんなが目の前にいるこの瞬間が信じられません。そして真ん中の白い扉がゆっくり開くと、そこから鎧を着たタムドクが歩いて登場です! あまりにもステキで幻想的で、ただ息を呑むばかり。あの時の胸がぎゅっとしめつけられるような感動は言葉では表しきれないですね。


そして本格的にイベントは始まりました。これから先も詳しく! すべてを! レポートしますのでしっかりついてきてくださいね!


「太王四神記公式グッズ」のチラシはこちらからご覧になれます。(PDF/2.06MB)





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    イベント前日駐車場前でヨン様待ち。思い思いの応援幕。










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    待っても待ってもヨン様の姿を目にすることはできず~。










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    駐車場前には緊張した姿のスタッフ達が。










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    ニッコリアのTシャツを着て、ニッコリア太王四神記オリジナル携帯ストラップのチラシを配るスタッフ。


          BY  趙章恩

    Original report
    http://ni-korea.jp/entertainment/report/index.php?id=13






第26回:『太王四神記』が残したもの~ 韓国人の歴史観を変えたヨン様


高句麗ブームを巻き起した『太王四神記』



ヨン様5年ぶりのドラマ出演となった『太王四神記』が韓国で放映されてから、1年が経ちました。もっとも影響力のある俳優「ヨン様」が主演する時代劇で、韓国ドラマ史上最高額の430億ウォンの制作費を投入する超大作。そして、韓国史の中でも解明されていない部分がもっとも多い「高句麗」を背景にしたフュージョン時代劇……ここまで聞いて期待しない人はいないでしょう?


『太王四神記』が放映されてから、韓国では高句麗ブームが巻き起こりました。さらに、歴史的にも文化的にも自分たちのご先祖様である高句麗のことを知らなすぎるのではないか、という反省の声が高まりました。


高句麗は韓国人にとって、とても誇らしい歴史の1ページです。しかし、高句麗の遺跡はあまり残っていません。『太王四神記』が放映されてから、全国の自治体では高句麗と縁のあるところはないかと、「目に火をつけて(韓国では必死になって探すことを「目に火をつけて」といいます)」探し始めました。今や韓国各地の高句麗の遺跡や城壁が見つかった場所で、「高句麗祭り」が開催されています。それほど高句麗の領土は広かったのです。ロケ地となった済州島や九里の高句麗鍛冶屋村は、今でもアジア各国からの観光客が絶えません。また、ドラマがきっかけとなり、高句麗や三国時代の歴史の勉強をさせたいと子供を連れてくるお母さん達でロケ地はごった返しています。


韓国では『太王四神記』をきっかけにして、高句麗の生活や衣装、食べ物、風習なども話題になりました。前回の高矢禮(ゴシレ)弁当にも盛り込まれていたメクジョッ(貊炙)は、豚肉にテンジャン(味噌)ソースを塗って焼いたものですが、この料理をはじめ、プルコギや焼肉種類の発祥地が高句麗なのです。メクジョッは、狩で捕まえた山の豚をさばいて、壷の中にテンジャンと一緒に漬け込んで焼いたのが始まりだと言われていて、当時の壁画にも残されています。韓国の食事といえば、みんなで一緒にテーブルを囲み、ワイワイ同じ鍋をつっつくというのが一般的ですが、高句麗時代の絵を見ると、厨房に捕らえられた豚がかけてあり、みんなが小さいテーブルの前に座っていたり、火の前で何かを焼いていたり、壷の中を覗いていたりする女性の姿が描かれています。今の生活とは、かなり風習が違っていたようです。そこがまた新鮮なんですよね。


また、韓国といえば床暖房のオンドルが有名ですが、これも高句麗時代に生まれたものです。寒くて長い冬を過ごすためには、下からポカポカ暖かくなるオンドルが欠かせません。今では韓国全土のどの一軒家も、どのマンションもオンドルを利用しています。さらに、疲れが溜まった日には、家族全員で「チムジルバン」に行きます。熱々のオンドル部屋がいくつもあり、オンドルの上に黄土を塗って遠赤外線を出す部屋や、デトックスに効果があるというアメジストを所狭しと貼ってある部屋など、テーマごとに分かれた部屋で汗をかくと、老廃物が無理なく自然に流され、体が軽くなるのです。現代の韓国人の生活になくてはならないものの多くが、高句麗時代に生まれた知恵だったことに驚きです。








    人間の愛を描いた『太王四神記』



    ヨン様が演じた好太王こと広開土大王は、韓国の5000年の歴史上、唯一といっていいほど、領土を拡張し朝鮮半島から北へ北へと攻めていった王様でした。領土を広げた=戦争が多かった=怖い王様というのが今までの定説でしたが、ヨン様と作者のソン・ジナさんは、それを見事に覆し、みんながアッと驚く新しい広開土大王の姿を見せてくれました。広開土大王は戦争が好きだったわけではなく、悲惨な状況に置かれた人々のことをどうしても見過ごせなかった、情の深い王様だったのです。ひとりの血の通った人間として悪者を排除するために戦争が起こったわけで、広開土大王が治める国に住みたいという移民が増えたことから領土も広がったのです。『太王四神記』では、そんな優しい国家経営者としての広開土大王を見せてくれました。これは韓国人にとってものすごく画期的なことなんです!!


    何よりも大事なのは、ヨン様の優しさの中に、女性を守ってくれる逞しさを秘めたイメージと、天下無敵という感じの広開土大王のイメージが重なり合ったことで、『太王四神記』だけのオーラを秘めたタムドクが生まれたことです。「もうヨン様以外の人が演じる広開土大王なんて想像もできない!」というのが、韓国視聴者の正直な気持ちです。実存した人物を自分なりに解釈して演じるのは、とても負担が大きかったはず。でもヨン様は、「冬ソナ」のチュンサンのように、タムドクといういつまでも忘れられないオリジナルキャラクターを私達の心の中にプレゼントしてくれましたね。ヨン様は、チュンサンを超えるタムドクという素晴らしいキャラクターを生み出すことで、自身がかけがえのない存在であることを、私たちにハッキリと示してくれました。


    『太王四神記』はまた、「アクション俳優としてのヨン様」を十分に見ることができたドラマでもありました。アクション俳優とまで言うと大げさですが、「ファンタジー時代劇」という新しいドラマの可能性と相まって、鎧を着て馬に乗り、剣を振り回すヨン様の凛々しい姿に夢中にならずにはいられませんでした。コンピューターグラフィックスがふんだんに登場するのも、韓国ドラマ史上あまりなかったことです。四神が登場する華麗なシーンは、ドラマをあまり見ない層と言われていた男子高校生までをもファンにしました。


    そして、『太王四神記』が残したのは、なんといっても「愛」です。韓国のドラマを観ると、毎回数え切れないほど、「サランへヨ(愛してます)」、「ジョアヘヨ(好きです)」というセリフが登場します。韓国では日常でも、お母さんに、友達に、恋人に、挨拶代わりといえるほど頻繁に「サランへヨ」と言い合います。ところが『太王四神記』では、一度も「サラン」(愛)を口にして語る場面がありませんでした。スジニの王様への愛、タムドクのスジニへの、そしてキハへの愛、チョロのスジニへの愛、ホゲのキハへの愛、チュムチとタルビの愛、父と子の愛、母と子の愛、王様の国民への愛など、いろんな形の愛が登場しますが、誰も一度も口にして「愛している」などと言いませんでした。目で訴えたり、命をかけた戦争で相手を守り抜いたりすることで、全身で愛していることを表現し、感じさせてくれました。


    中でも印象的だったのは、チョロでしたね。スジニを愛していながらも、愛する人の愛を守ってあげるため、つまりスジニとタムドクの愛を守るため、騎士のようにスジニの周辺から離れず、切ない目でいつも彼女を見つめていたところがチョロの魅力でした。たとえば、チョロとタムドクがスジニを間にして対立……三角関係を演じるものの、実はチョロとタムドクが異母兄弟で過酷な運命に翻弄される……というような、韓国ドラマの典型的なパターンを打ち破ったところも新鮮でした。








      ヨン様と『太王四神記』が時代を変えた!



      時代劇のヨン様もいいけれど、やっぱりファンとしては、いつものヨン様というか、眼鏡をかけて都会的でスーツをビシッと着こなすヨン様をじっくり堪能したいという欲望もあるわけです。その願いがついに、そしていよいよ現実のものとなりそうです。2009年は、ヨン様が主演・製作すると言われている『神の雫』の撮影が始まりそうです。『神の雫』は韓国でワインブームを巻き起こした日本の漫画で、韓国では珍しく170万部以上売れた作品。ワインが飲めるレストランやバーには、必ずといっていいほど『神の雫』が置かれています。デパートやスーパーには特別コーナーが作られ、漫画に登場したワインを集めて販売されているほどの影響力です。ヨン様は、韓国でワインブームが巻き起こる前からワイン好きで知識も豊富なので、このドラマにはピッタリですよね。


      ヨン様のおかげでまた時代が変わったな~と思うのは、日本の漫画を原作にしたドラマ制作に、誰も反対しなくなったことです。以前なら歴史的な感情から、「日本の漫画を原作にするなんてけしからん」と反対する意見がかなり出ていたはず。しかし、今回は何の反対もなく、逆に「ヨン様とワインなんて、とってもお似合い!」という喜びの声ばかりなのです。これはヨン様と日本の韓流ファンのみなさんのおかげです。日本のみなさんがヨン様をきっかけに韓国ドラマを見てくれて、好きになってくれて、韓国にも頻繁に来てくれて、韓国の文化や食べ物にも興味を持ってくれたことから、韓国人の日本に対する意識も変わりはじめたのです。


      「日本でこんなに韓国ドラマがブームになって、韓国の食べ物や芸能人が人気を集め、韓国を好きになってくれる人がたくさん増えたというのに、いつまでもグチグチ言ってられないわ!」……これが今の韓国人の正直な気持ちです。日本の女性のみなさんが韓国を好きになってくれたことで、韓国でも日本を好きになり、好感を持つ人が増えたのです。韓流ファンのみなさんが日韓の外交までも変えました。素晴らしいことです。これからも韓流を楽しんでみようじゃありませんか!


      次回からは『太王四神記』からさらに広く、韓国のドラマとエンタメ裏話をより深く広くお伝えする新連載をお届けします! 連載を読んだその夜のうちに、絶対観たくなるドラマがどんどん登場しますのでご期待ください!!

            BY  趙章恩


      Original column
      http://ni-korea.jp/entertainment/essay2/index.php?id=26

      第25回:『太王四神記』のストーリーがわからない人のために 14


      最終回は「?」がいっぱい



      『太王四神記』の最終回、みなさんはいかがでしたか?


      もう1年近く前になりますね。待ちに待った『太王四神記』が韓国では2007年9月11日から放映され、12月5日のスペシャル放送で冬の到来と共に幕を閉じました。最終回は映画館を借りてファンクラブのみんなで視聴したりもしました。


      韓国で高視聴率をキープしたのはもちろん、ロケ地は観光名所になり、ドラマの時代背景となった高句麗の歴史と文化を勉強するのがブームにもなりました。韓国の国民に大きな影響を与えたドラマだっただけに、最終回を巡る議論も、それはそれは熱かったです! 私も毎週欠かさず『太王四神記』を観て、再放送も観て、またケーブルテレビで観て、何度も何度も見直すほど大切にしていたドラマだっただけに、最終回に期待しすぎていたのでしょうか、「一体どういうこと? え! これで終わり???」というのが正直な感想でした。


      23話までは、いえ、24話のアジクが火天会に拉致されるところまでは、なんの疑問も感じませんでした。ところがホゲとの最後の戦いのあたりから、なんだか「パリパリ(早く早く)」物語を終えなくてはならないという焦りが見えはじめたような気がします。将軍たちがあっけなく死に、タムドクとキハも死んだのか死んでいないのかわからず、残されたスジニはどうしたらいいのか、タムドクが愛したのはスジニではなく結局はキハだったのかなどなど、何が何だかよく理解できないまま、字幕で高句麗の歴史が紹介されるのを呆然と見つめていたのは私だけでしょうか?


      ヨン様も『太王四神記』を「ほかの作品に比べても残念な気持ちが特に残る作品」と語ったことがありましたね。2年以上もひとつの作品に集中し、最後の最後まで歯を食いしばってやってきただけに、ケガをしていなかったらもう少しいい演技ができたのではないかという悔しい思いがあったのかもしれません。


      とにかく、神話の時代ではあんなに派手に登場した四神なのに、最終回は「本当にこれで終わっちゃうの?」という感じでショックを受けました。神物を巡る四神の覚醒もキハ以外はなく(スジニが朱雀として覚醒するところもなかったし)、天弓が壊されると太王も死ぬはずが、「その後も王様として国民を幸せにしました」というような字幕だったでしょう? 神物が壊されたヒョンゴ、チョロ、チュムチ、スジニはどうなるのか(神物が壊れるとその主人も死ぬという設定でしたよね?)、フッケ将軍もコ・ウチュン将軍も次々と死んでしまい、ホゲもあっけなく死んでしまったし、キハはこの世を燃え尽くしてしまったのかどうかなど、もう???だらけのまま終わってしまったという印象が強かったです。


      それに、チョロの悲しい瞳を思い出すたびに、スジニとの間にもう少し淡く切ないシーンがあってもよかったのではないかと思ってしまうのです。タムドクの父としての姿も見たかったですし。


      また、タムドクとホゲとの関係も納得できません。子供の頃は兄弟のような仲だったのに、母親の陰謀を知らず、ただタムドクに殺されたとだけ思い込み、タムドクを憎むしかなくなった誤解を解いて、ホゲとタムドクがもう一度正面からぶつかり、お互いの心を分かち合う場面があってもよかったのでは? などといろいろ考えてしまいました。しかしその疑問に対する答えが、「もうひとつの最終回台本」にはあったのです!








        これが「もうひとつの台本」です!



        『太王四神記』のシナリオ作家であるソン・ジナさんが最終回の放映を前に、ファンの皆さんへのプレゼントとして「もうひとつの最終回台本」をご自身のホームページに公開したことから騒ぎが広がりました。その台本には、放映されたものとはちょっと違う結末が書いてあったからです。


        この台本が登場してから、韓国で『太王四神記』を放映したMBCの視聴者掲示板は「最終回を撮り直してはどうか?」という意見が殺到しました。「ヨン様のケガを知りながらそんなこと言うなんてひどすぎる」という意見と、「時間をかけてもいいから、納得できる最終回をもう一度見せてほしい」という意見がぶつかり、掲示板は炎上! サイトにアクセスすらできなくなったほどです。「もう一度撮り直してほしい」という書き込みがあまりにも絶えないものですから、ソン・ジナ作家が「最終回についてはいろいろな案があって、公開した台本もそのうちのひとつです」と釈明するにまで至りました。


        私も、もうひとつの最終回台本をじっくり読みました! 24話最終回の物語は、タムドクが兵士たちの前で「敵は多く我々は少ない。しかし我々は必ず勝つ。なぜなら、我々はみんなチュシンの子息で負ける方法など知らないからだ!」、「私の軍隊、私の兄弟たちよ。私が見えるか?」という聖戦のところから違ってきます。阿弗蘭寺に拉致されたわが子を助けるため、最後の戦いを覚悟したタムドクとタムドクのために集まった四神と将軍と兵士たち。


        ホゲ軍に対抗して戦いながら、スジニはタムドクの指示に従い、アジクを守るため一心不乱に阿弗蘭寺へ馬を走らせます。そのスジニを守るために、フッケ将軍が犠牲になります。「モタモタするな! 早く行け!」これがフッケ将軍の最後の言葉でした。スジニを養女にしてタムドクの妃にしようとしたフッケ将軍は、娘のようにかわいがっていたスジニのため、そしてタムドクのため、自分の身を捨てます。


        規模からして絶対不利なはずの太王軍がどんどん攻めてくると、狂気に満ちたホゲはタムドクに向かって馬を走らせます。激しくぶつかり合うふたり。「あの女がお前に話したいことがあるそうだ。通してやろうか?」とホゲ。「お前が俺の子をさらったのか?」とタムドクに聞かれ、驚くホゲ。「これがお前らが望むことなのか? 罪のない子供の心臓を取り出して天の力を盗むのが! そこにあの女もいるのか?」、「お前の子だって?」、「そうだ。わが父を殺した女が産んだわが子」……。それを聞いたホゲは狂ったように笑い出します。笑いながらも死に物狂いで剣を振りかざします。


        「お前の父は自決した。俺の父のようにな。俺たちには何も聞きもせず、お前に王になれと言って勝手に死んだんだよ。あの女は、ただ真実を話していないだけだ」というホゲの言葉に、今度はタムドクが驚いて立ちすくんでしまいます。次の瞬間、タムドクの剣がホゲの肩に食い込みました。ホゲは悲鳴をあげながらも「これぐらいは、お前に知ってもらわないと。少しでも俺が報われるようにな。あの女は、お前のことしか頭にないんだ。俺にはどうすることもできないんだ。剣を握ってまともに終えてみろ」と挑発します。何もできないタムドクに向かって、ホゲはすべてを諦めたように殴りかかります。その瞬間、反射的にタムドクの剣がホゲを刺します。


        「なぜ言わなかったんだ!」と叫ぶタムドクに向かって、うっすらと微笑みを浮かべたホゲは言います。「お前はチュシンの王だからだ。あの女を生かしてくれ。俺にはできないんだ。行け、チュシンの王。はるか昔の、わが友……」。あ~あ。あんなに王になりたがっていたホゲなのに、心の奥ではタムドクをチュシンの王として認めていたんですね。それにホゲだって、タムドクと仲良くすごしたあの頃の思い出を大事にしていたのですね。台本を読みながら、ホゲがかわいそうでかわいそうで、また泣いてしまいました。ドラマで描かれたように、赤く充血した涙目にすべてを秘めたまま、タムドクを見つめながら死ぬシーンもよかったのですが、ホゲとタムドクが最後に友達に戻るこんな壮絶なシーンがあってほしかったです。キハについても、突然豹変したのではなく、タムドクへの愛と火天会との板ばさみで変わってしまったことをタムドクがわかってくれるシーンがあると、「よかった~」とホッとしますよね。








          もうひとつのラストシーンは現代が舞台!?



          また、キハが黒朱雀となり、「天の力は天に返すべきだ」と言ったタムドクが天弓を壊してからのシーンも、台本とドラマでは違っていました。アジクの血が1滴神棚に落ちた瞬間、子供を傷つけられた怒りでキハは黒朱雀になります。アジクの血に触れた神物は、どんどん壊れていきます。そのたびにチュムチやチョロ、ヒョンゴは激痛を感じ、血を吐きながら馬から落ちます。タムドクも神物が壊れるたびに激痛を感じ、耳や口から血を流します。チョロは激痛のあまり身をよじり、その隙に火天会のものによって腕を切られてしまいます。苦しむタムドクをこれ以上見るのがつらいスジニは叫びます。「お願いだから止めて! お姉さん、神物がぜんぶ壊れると王様も死んでしまうの! お願い、止めて」。


          その時、キハが何かを訴えるようにスジニを見つめます。スジニにだけ、キハの心の言葉が聞こえます。「私の妹よ。私をここから出して」……。すると、神棚の上にあった朱雀の神物、紅玉が光り始めます。そして、空中に浮かんだ紅玉がスジニの手の平の上に乗ります。スジニが紅玉をぎゅっと握り胸に置くと、スジニは光を発し、四方を燃やしていた黒朱雀の火が消えはじめます。スジニの光がタムドクを包み込むと、死にかけていたタムドクが目を覚まします。キハはスジニの膝の上で寝ている子供に目を向け、タムドクを見つめ微笑みます。その瞬間、キハは猛烈に燃え始め消えていきます。どんどん薄れていくキハのシルエットと、タムドクのうしろ姿が重なります。スジニの手では、まだ紅玉がギラギラと光を放っています。暗闇だった空が青く晴れ、この世を眩しく照らします。


          場面はまた国内城に戻ります。チョロとチュムチがいたずらをしているところや、兵士たちとお酒の一気飲みをしているスジニの姿が登場します。国は平和になり、みんなが幸せな日常を過ごすところです。


          ここで台本には、個人的に一番見たかった場面がありました。名前がまだないということでアジクと呼ばれていましたが、ゴリョンという名前で呼ばれるようになったタムドクの子が、誰かを剣で一生懸命攻撃しています(ゴリョン役はタムドクの子役を演じたスンホ君)。ゴリョンの対決の相手はタムドク。始終笑顔でゴリョンの相手をしているタムドクと、それを見守るコ・ウチュン将軍(最高です!! フッケ将軍も一緒だったらもっと良かったのに……)。


          ヒョンゴの声で、「太王は若く39歳で亡くなり、チャンス王が太平な時代を築いた。その平和は200年ちょっと続いただろうか」という内容のナレーションが流れてきます。しかし場面は急変、668年、新羅と唐の連合軍により高句麗は滅亡。唐の軍が高句麗の記録をすべて燃やしてしまう場面になります。


          時代は現代になりました。仁川空港の中をリュックを背負って走る現代人に生まれ変わったヒョンゴと幼いスジニ。ふたりは、「だから、その話は碑石にだけ書かれている、ということなんですね」、「668年、唐の国によって高句麗のすべての歴史記録が燃やされたんだよ。何も残されていない。あ~もったいない」などと会話しています。


          ふたりが向かった先では、中国旅行に向かう団体ツアー客たちがガイドの説明を聞いていました。ガイドは「集安は高句麗の3番目の首都であり、そこに広開土大王碑があります。でもその太王碑は、触ったり写真を撮ることもできません。防弾ガラスの中にありますから」と解説しています。


          スジニはヒョンゴに話しかけます。「そんなのアリ? 私たちのものでしょう!」。カメラは、ヒョンゴとスジニの周りを行き交う無数の人々を写します。髪の短いチョロ(?)、スーツ姿のホゲ(?)……。神話の時代から四神として生まれ変わったように、今もこの世のどこかで、生まれ変わった四神とタムドクが普通に暮らしているかもしれないと思わせる場面で台本は終わりました。








            高句麗のイメージを変えた『太王四神記』の功績



            いかがですか? ドラマの最終回ともうひとつの台本の最終回。台本を閉じながら、「そうか~そうか~」となんだかちょっと嬉しくなりました。ドラマには描かれていませんでしたが、台本の中ではタムドクとホゲが心を通わせているし、スジニは朱雀として黒朱雀になったキハを止められたし、タムドクの父としての姿も見せてくれたし、神物は壊れたけれどチョロやチュムチも無事だということもわかったし、私たちが住んでいるこの世界のどこかで、四神とタムドクが生まれ変わっているかもしれないなんて! ウキウキするような結末も、ファンタジーらしくて気に入りました。


            ヨン様や監督、スタッフ達の苦労を考えると、どちらの最終回が好きだなんて軽々しく言うことは許されないことかもしれませんが、もう少し撮影に時間があったらよかったのにな~と、ファンとして悔しい気持ちは隠すことができません。


            ヨン様の負傷が報道されたものより深刻だったことから撮影をあきらめるしかなかったのか、それともいくつかの新聞で報道されたように、シナリオの完成が撮影に間に合わず監督が現場の状況に合わせてストーリーを作るしかなかったからなのか、今となっては理由を問い詰めるのもムダなことですが、3年以上も前から企画され、2年もの歳月をかけて撮影した作品だけに、最終回論争が汚点として残ってしまうのは残念で仕方がありません。


            しかし、こういった最終回議論があるにせよ、生き生きとしたキャラクターがたくさん登場してくれた『太王四神記』には、本当に楽しませてもらいました。実存する人物であり、韓国が誇る太王を演じたヨン様も、ヨン様にしかできない柔らかくもビシッとしていて、強いながらも繊細で、どんな時も人々を惹きつけるオリジナリティー溢れる王様のキャラクターを上手く作り上げていました。スジニにチョロ、チュムチやヒョンゴや将軍たちも、個性があってこれまでのどんなドラマでも見たことのないようなキャラクターでしたね。ヨン様が戦争に強い王様ではなく、国民のために何をすべきなのかについて思い悩む王様を演じてくれたおかげで、「戦争で領土を広げた強い民族」というイメージばかりで、それほど興味を持たれていなかった高句麗を見直す契機になり、高句麗ブームにも繋がったのです。高句麗の人々の生活や当時の外交や領土について研究が進められ、高句麗を背景にしたドラマが2009年も放映される予定です。「予習してさらにハマる太王四神記」でも紹介しました高句麗の昔話「ホドン王子とナクラン姫」がドラマ化されることになったそうです。


            次回は「韓国人にとって高句麗とはどういう存在なの?」、「ヨン様の演技に韓国中が驚いた理由」、「こんなことろにまで高句麗ブームが!」などをテーマにお届けします!

                  BY  趙章恩


            Original column
            http://ni-korea.jp/entertainment/essay2/index.php?id=25

            第24回:『太王四神記』のストーリーがわからない人のために 13


            太王がついに文化勲章受賞受賞!!



            2008年10月18日は、我々ヨン様家族(ファン)には忘れられない記念日となりそうです。太王ことヨン様が、ついに文化勲章「花冠勲章」を受賞しました! 韓国のドラマや映画を世界でヒットさせ、「韓流」というものを作り上げた功績を称えるために与えられた、俳優としては5人目の勲章です。韓流が韓国政府に賞賛された初めての出来事に、韓国芸能界は大盛り上がり! 今までの功績を考えると、ヨン様はもうとっくに受賞しているはずだったのですが、海外映画祭で受賞した俳優を優先する韓国政府の方針により、勲章の受賞が遅れてしまいました。


            授賞式は10月18日文化の日、忠清北道清州(チョンジュ)市にある「芸術の殿堂」で、「2008文化の日記念式典」の一部として行なわれました。しかも!! この日は『太王四神記』ファンの熱烈な応援により実ったチュダル(チュムチ+タルビ)カップルの結婚式でもありました。


            文化勲章受賞式と、ずっと前から出席を約束していた結婚式が同じ日に重なってしまいました。しかも、車で3時間も離れた場所なのに、開催する時間はたったの1時間違い! 「ヨン様は授賞式と結婚式、どっちを選ぶのか?」と話題になったりもしましたが、さすが太王! ヘリコプターで移動するという韓国では前代未聞の手段を使いました。車で3時間の距離も、ヘリを使ったおかげで39分で移動できたのです。


            まず、江原道洪川ビバルディパークでの結婚式へ向かうため、ソウル漢江市民公園蚕室地区からヘリに搭乗! 式が始まる1時間前の午後2時に到着しました。挙式には参加できませんでしたが、新郎新婦をお祝いして再びヘリに搭乗。次は車で3時間ほど離れた忠清北道清州市へ移動です。会場近くにある小学校の庭にヘリで着陸し、大勢のファンに囲まれ大変な騒ぎとなりました。約束は必ず守るというヨン様の心遣いには感服です。『太王四神記』以降、めったにお目にかかれなくなったヨン様だけに、こういう大きなイベントが重なると、ファンとしてもどっちを応援しに行けばいいのか、つらい選択を迫られますよね。


            ヨン様のように、「ヘリコプターで韓国の空を飛んでみたい!」と思いませんか? 6~7人乗りで25万円ほどの費用があれば、1時間ほどで、ソウルから韓国のどこへでも移動できるとのこと。ヘリに乗って韓国の景色を眺めながら、ソウルからチェジュまで飛ぶのもいいですね! やってみたい!


            さて、清州の授賞式には、日本からもヨン様家族が400人も駆けつけてくれました。清州は歴史と文化の都市として有名で、2001年9月、ユネスコに登録された世界で最も古い金属活字本「直指」(ジクジ)が生まれた都市でもあります。「直指」は1377年、清州で印刷され、元本はフランスのパリにある国立図書館に保管されています。清州の会場に行かれた方は、会場や街のあちこちで「JIKJI」と書かれた広告を目にしたのではないでしょうか? 


            清州はとても由緒ある都市ですが、規模が小さいことから、海外からの観光客はそれほど多くない地域でした。今回の文化勲章授賞式をきっかけに、日本のみなさんがたくさん訪問してくださったことを、清州の人たちはとても嬉しく思っていましたよ。ヨン様家族にとっては記念すべき地域となったので、韓国を訪問した際にはぜひチェックしていきましょう。ソウルからも車で2時間30分ほどと、それほど遠くはありません。円高で韓国旅行がより割安になったこともありますし、ソウルの外へもっと足を伸ばしてみましょう。








              チュムチの次は太王が結婚!?



              チュムチの結婚式にも、日本から太王ファンがたくさん駆けつけてくれました。「次はヨン様が結婚する番ですね」と書かれたカードを持っていた家族もいらっしゃって、ついつい、「そうだそうだ」と頷いてしまいました。何度も「40歳になるまでには結婚したい」ともらしているヨン様だけに、チュムチの次は太王のロイヤルウェディング! 期待していましょうね。


              結婚式のチュムチはとても凛々しく、タルビは女神様のように美しかったです。日本から来たたくさんのファンがお祝いしてくれたことに対して、チュムチは「太王四神記が放映されるまで韓国ですらファンがいなかったのに、このドラマのおかげで日本でも反応がありました。それもヨンジュン兄貴のおかげです。本当に感謝しています」と、何度も感謝の気持ちを語っていました。


              ヨン様はまた10月14日、海外観光客1000万人誘致と韓国への観光をブランド化する役割を担い、「大韓民国広報大使」に委嘱されました。2010年~2012年は韓国訪問の年。ヨン様の「大韓民国広報大使」は、リュ・シウォンさんが3年間務めていた「韓国文化観光広報大使」の役割をさらに大きくしたものです。ヨン様はBOF経由で「これから俳優として、公人として、私にできる役割についてもっと考えたい。足りないところもあるかと思いますが、全世界に韓国を知ってもらうための架橋として、最善を尽くして活動します」と、いつものようにとても控えめなコメントを発表しています。


              それにしても、『太王四神記』の3度目の放映開始とともに、嬉しいニュースが絶えません!


              スジニ役のイ・ジアさんも、ドラマ『ベートベンウィルス』の高視聴率で、「デビュー2年目のジンクス」を見事に破りました! 演技の上手さだけでなく、作品を選ぶ目もあるんですね。


              そういえば、「スジニ」も鳥を表わす名前、今回のドゥルミも鳥の名前。ジアさんは前世で鳥だったのでしょうか?みなさんも、スジニことジアさんを応援してあげてくださいね。








                不満が残った最終回!



                さてさて、今日は『太王四神記』の最終回について語り合いましょう! 黒朱雀はスジニではなくキハだったということが、最終回で明かされました。「太王とコムル村のみんなに迷惑をかけまいと、7年間も隠れて健気に生きてきたスジニの人生をどうしてくれるんだ!!」と叫ばずにはいられませんでした。


                太王が炎に包まれたキハに向かって歩き出しましたが、これは太王とキハが一緒に死ぬということ? でも、その後の字幕では、太王が国を平和に治めていることになっているし……。神物が壊れたからには四神も死ぬことになるけど、みんな本当に死んじゃったの? 朱雀の神物はまだ目を覚ましてないようだけど、キハは黒朱雀になっているし、妹を守らなくてはならないという母の遺言を守っていないし……。オマケにタムドクの父を殺したのはキハではないということも明かされていないし、ホゲとの関係もそれでいいの? 今までのドロドロとした因縁は何だったの? 火天会の大長老の髪型は、アニメのコスプレみたいだし、タムドクとそれほど戦うこともなく煙となって消えてしまうし……。最終回に関する疑問や不満は、ひとつやふたつではありません。23話から最終回の途中までは、もう涙、涙で見守っていたのに、大長老がキハの体を乗っ取るところから、何だかじれったくなり(あの場面、長すぎません?)、涙がどんどん引っ込み、テレビの前で腕を組んで冷静になってしまいましたよ。


                どうしてこんな最終回になってしまったのでしょう? 「最終回の最後の場面が、どうしても理解できない!」という人は、私だけではありませんでした。韓国でも、最終回が放映されてから大波乱が起こったのです。「24話の途中まで、人をあんなにハラハラ、ドキドキさせておいて、こんなあっけない終わり方はないだろう!」という意見が多く、「もし、編集に追われてこうなってしまったのなら、放映後のスペシャル番組を放映するよりも、最終回をもう一度撮り直すか編集し直してほしい」などと、視聴者掲示板にメッセージを残す人もあとを絶ちませんでした。


                ヨン様が手術をするほどの大ケガを負いながらも、痛みを我慢して撮影に挑んだことを考えると、最終回に関して口を出すのは申し訳なく思ってしまいます。それでも、24話の途中まで本当にどっぷりハマっていたファンの立場からすれば、タムドク、キハ、スジニ、ホゲたちの関係や、その後の神物や天弓についてなど、何がどうなっているのか納得できるように最終回で見せてほしかったと思います。アジクとタムドクが仲良くする場面も見たかったし、チュダルカップルに負けないくらいのタムス(タムドク+スジニ)カップルのラブラブなところも見たかったです~~。


                タムドクが夢見る「天に運命を任せるのではなく、人間が運命を切り開く世界」へのつながりも、唐突すぎてさっぱり~。








                  明らかになったもうひとつの最終回



                  ファンの間では「私が描く最終回」と題して、自分で書いた台本をネットに公開することが流行ったりもしました。「キハは暴走し、燃え尽きてしまうが四神は死なずに生き残る。タムドクとホゲは仲直り、タムドクとスジニは結婚し、王様になるよりは自由に生きたいとアジクを連れて旅に出る。高句麗は、残った三神とホゲ、コ・ウチュン将軍が守る」というストーリーなど、おもしろい作品がたくさんありました。日本でも「私なら最終回をこうする」というような、ストーリー投稿のスペースがあるといいですね。日韓太王ファンの最終回対戦なんていうのもできそうです。


                  ネットを検索すると、『太王四神記』の作家、ソン・ジナさんがご本人のホームページに、最終回の台本を掲載していました。テレビで放映された場面と台本では、最後の戦闘のところから微妙にズレはじめ、まったく違う方向へと向かっています。良し悪しの問題ではなく、こんな内容もあった、ということで最終回の台本の主な内容をご紹介しましょう。あ、今回はもう時間切れ! 次回、最終回の台本を詳しくご紹介します。じっくり鑑賞してみましょう!


                  この台本では、タムドクとホゲの最後の言葉が、テレビで放映されたものとはかなり違っています。最後の場面も全然違います。ヒントを挙げるならば、「あ~なるほど!」と十分理解できる内容になっているということです。このスケールの大きい物語を24部に詰め込んだために描ききれなかった部分も、この台本に残されています。天弓の秘密が書かれた書物のように、ソン・ジナさんの最終回台本は、太王ファンにとっては大切な情報になるに違いありません。


                  次回もお楽しみに!



                        BY  趙章恩

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                  http://ni-korea.jp/entertainment/essay2/index.php?id=24

                  第23回:『太王四神記』のストーリーがわからない人のために 12


                  太王に文化勲章? どこでも尊敬されるヨン様!



                  みなさん! 驚かないでください! 私たちのペハ、ヨン様が韓国政府の文化勲章授与者候補になりました。これは2004年から始まった制度で、文化芸術の発展に功労し、国民の文化向上と国家の発展に寄与した功績が大きな人に、韓国政府が感謝の気持ちを伝えるために授与する勲章です。


                  勲章を担当する省庁である文化観光体育部の決定は終わり、あとは大統領の裁可を待つのみ! 大統領さえOKすれば、ヨン様の文化勲章受賞が決定します。韓国のマスコミでは、「文化勲章候補が25人もいるので、まだ誰が受賞するかは定かではないが、ヨン様が受賞するのは当然。もっとも有力な候補」などと報道しています。ヨン様は2005年文化観光体育部が選定した「今日の若い芸術家賞」を受賞したことはありますが、勲章の候補になるのは初めてです。


                  実は文化勲章を受賞した俳優のひとりに、キハことムン・ソリさんもいるんですよ。映画『オアシス』で障害を持つ女性役を鳥肌が立つほど見事に演じて、ベニス国際映画祭で新人女優賞を受賞。それを称えるため勲章が授与されました。文化勲章は5等級に分けられていて、ムン・ソリさんの勲章は4等級の「玉冠文化勲章」でした。ヨン様が受賞するとなれば、映画監督をはじめ芸術人としては最高レベルの3等級の「寶冠文化勲章」を受賞するのではないかという期待もあります。


                  韓国の文化をここまで全世界に広め、多くの外国の家族(ファン)に第二の故郷と言わせるほど韓国を好きにさせた人がほかにいるでしょうか。これは、どんな学者も政治家も俳優もなし得なかった功績です。ヨン様がまだ文化勲章を受賞していないほうがおかしいですよね! ヨン様が受賞することが決まれば、10月18日文化の日に忠清北道清州市「芸術の殿堂」で開かれる「2008文化の日」行事に合わせて授賞式が行なわれます。『太王四神記』の3度目の放映を前にこのようなニュースが届くと、なおさら嬉しいですね。『太王四神記』での苦労も、これで報われますね。もちろん、ヨン様にとって日本や世界の家族から届く声援こそ、何よりも嬉しい心のビタミンなのは間違いありません! 断言できますとも!


                  『宮廷女官 チャングムの誓い』で主人公を演じたイ・ヨンエさんも、アジアで韓方や韓国の伝統料理ブームを巻き起こした功労が認められ、2007年、勲章よりひとつ下の文化褒章を受賞しています。ヨン様が文化勲章を受賞することになれば、男性韓流スターの功績が初めて正式に認められることになります。アジアはもちろん世界中の人が『冬のソナタ』、『初恋』、『太王四神記』、『四月の雪』、『スキャンダル』など、ドラマや映画の中のヨン様と一緒に泣いたり笑ったり、ドキッとしたりして、「韓国語を勉強してヨン様のセリフを理解したい!」とがんばったり、ほかの韓国ドラマにも興味を持ったり、韓国でロケ地巡りをしたり……そんなことのすべてのきっかけがヨン様だったのですから。韓国でのヨン様は、俳優としてもちろん大スターですが、ファンを思う気持ちの深さや、寄付に熱心なところが尊敬されるスターでもあるのです。








                    ヨン様が韓国の「The Faceshop」新モデルに!



                    もうひとつ嬉しいニュースです!!! ニッコリアストアでも絶賛販売中! 「The Faceshop」の韓国での新しいモデルに、なんと! なんと! ヨン様登場です! 今日はやたらとビックリマークだらけの文章になってしまいましたが、もう興奮がおさまらないのです。みなさんもわかってくれますよね。


                    「The Faceshop」は、「韓流スターとしての影響力とスケールが大きく、安定した演技力と徹底した自己管理で信頼感を与えるイメージ」が、ヨン様をモデルとして起用した理由であると発表しました。「The Faceshop」は、ヨン様のCMをきっかけに世界市場でブランドイメージを確固たるものにしたいと意気込んでいます。2008年11月の設立5周年記念CMからヨン様が登場するようです。どんなCMに仕上がっているのでしょうか? 待ち遠しいですね。日本でも、ぜひ、放映してほしいものです。


                    また、ヨン様の韓国ガイド写真集の制作は、着実に進んでいるようです。ネットには、安東河回マウルにやってきたヨン様を見かけたという目撃談が登場しています。その美しさ、カッコよさに感激して、文章では表しきれない!! というような目撃者の熱烈なメッセージを見ると、もう羨ましくて羨ましくて!


                    スジニことイ・ジアさんはインタビューで、2番目の出演作品『ベートーベンウィルス』の撮影を前に、「風邪をひかずに撮影がんばれ!」とヨン様から激励してもらったエピソードを話しながら、「同じ事務所の先輩だからなのか、ペ・ヨンジュンさんはいつも優しくいろいろなことを教えてくれる」と感謝していました。ヨン様ほど気配り上手な人も珍しいですよね。


                    『ベートーベンウィルス』は、韓国で初めてのオーケストラドラマのため、最初は違和感を感じる視聴者が多かったのですが、今や視聴率ナンバーワン! ジアさんが演じるのは、耳の難病を抱える公務員のバイオリニスト。名前はドゥ・ルミです。「ルミ」というとかわいい名前に聞こえますが、「ドゥルミ」は韓国語で丹頂鶴の意味……。男性主人公の指揮者の名前はカン・マエ……。名前がマエストロのマエだなんて、ギャグなんでしょうか。


                    それはさておき、忘れられない名作『冬のソナタ』の映画制作に関しても報じられましたね。ヨン様の出演はたぶんないだろうとのことですが、それでも、私たちの冬ソナがどのような映画になるのか、楽しみですよね。この冬も来年も楽しみなことだらけです。








                      『太王四神記』最後のクライマックス!



                      さて、第24話の最終回でついに! タムドクとスジニは8年ぶりに再会します。「二度と行かせるものか」、「今から、君がいる場所は僕の宮殿だ」、「黒朱雀だろうが火の海だろうが僕が止めてやる。もう君は行かなくてもいい」なんて! キャ~と叫びたくなるような名ゼリフで幕を開けた24話は、この壮絶なストーリの最終回だけに、視聴者のあいだで大きな議論になりました。


                      タムドクの子供であるアジク。スジニは、お姉さんの子供としか言いません。キハとスジニが姉妹だということを知らないタムドクは、8年間離れているあいだに、どこかで出会ったお姉さんのことだろうと理解します。アジクはとても聡明で記憶力がすごく、タムドクが教えることは何でもすぐ覚えてしまうことから、やはり普通の子ではないなと思わせます。


                      アジクがタムドクとキハの子供であることを、スジニがいつどうやって打ち明けるんだろうと、すごく気になっていましたが、その日は突然やってきます。アジクが火天会にさらわれ、タムドクに「チュシン王の息子を連れて行く。その幼い心臓を助けたければ直接来い」という手紙を送ってきたのです。一体これはどういうことなのかと混乱するタムドクに、スジニは泣きながら「こうならないよう、逃げていたんです」と、アジクはタムドクと自分のお姉さんのあいだに生まれた子供だということを打ち明けます。


                      タムドクとスジニのラブラブが観たい~~と期待していましたが、それどころではありません。火天会が高句麗の人々を殺して、その死体で火天会の本拠点である阿弗蘭寺まで道を作り、早くやってこいと催促しています。コムル村も火天会に襲撃され、みんな殺され神物も奪われてしまいます。


                      敵は10万人を超える兵士がいるのに、太王軍は支援軍を入れても3万4千人です。最後に太王の聖戦に合流したいと、新羅との戦場からやってきたフッケ将軍の軍勢を入れても4万人です。一方ヒョンゴは、火天会との戦いに反対します。4つの神物を手に入れても、チュシン王の心臓の血がないかぎり、火天会は何もできません。敵の3分の1しかない兵士を連れて相手の本拠点に行くのは、心臓を差し出すようなものだと反対するのです。タムドクだって戦争なんか好きじゃありません。子供を助けるためには仕方ないのです。火天会もそれを知っているから、子供を連れて行ったのですね。


                      兵士たちは「これは聖戦である」と、喜んで戦うことを選びます。壮絶な戦いの中、タムドクにとって父のような、いつも場を盛り上げ笑わせてくれたフッケ将軍が倒れます。馬から落ちて、口から血を流しながらも、タムドクの姿を見つめながら「そうだ、お前はチュシンの王だ」と語りかけるかのように微笑みながら死んでいく場面では、もう涙をこらえられなくて、そこから最後までは泣きながら観てしまいました。コ・ウチュン将軍もホゲの槍に倒れます。いつもタムドクの味方をしてくれた、兄のような存在だったのに。ひとり、またひとり、大切な人たちが死んでいく……それが戦争なのです。








                        ついにエンディング! でも、ちょっと……?



                        ホゲが死ぬシーンも胸が痛くて痛くて。子供の頃、あんなに仲のよかったホゲと誤解から対立するようになっただけに、最後の戦いですべてのわだかまりが溶けてくれたらよかったのに。ホゲの赤く充血して涙を溜めたあの表情。見ているだけでとても辛かったですよね。また涙が……ホゲの立場から見た『太王四神記スペシャル』があってもいいんじゃないかと思ったほど、タムドクとホゲの関係がこんな形で終わってしまうのは残念でした。


                        阿弗蘭寺ではタムドクに復讐すべく(?)、キハの準備が始まっています。しかし最後に、チュシン王の血の代わりになるものがあると長老が連れてきたアジクを見た瞬間、自分の子供だとわかり、子供を守るため長老と対立します。長老がキハの中に入り込んで、キハの魂と長老の魂がキハの体の中で戦うあのシーン! これぞ女優ムン・ソリ! というほど、強烈な演技が続きましたね。タムドクの初恋の相手役なのに、彼女じゃなくて叔母にしか見えない……というような視聴者掲示板の書き込みに耐え、ここまでやってきた甲斐があったね~と拍手をしてあげたくなる場面でした。とまあ、ここまでの展開はまだよかったのです。


                        セオが赤ちゃんを奪われ黒朱雀になったように、キハも自分の子供の血を見て、怒りを抑えきれず黒朱雀になります。ところが、このあとのタムドクの選択はどうも納得がいきません。


                        太王がキハのために四神と自分が死ぬとわかっていながらも天弓を壊し、キハと一緒に死ぬのかどうなるのかよくわからないあの終わり方は、今まで四神の神物を守ってきて、太王のために犠牲になった人々はどうなるの? と突っ込まずにはいられませんでした。流していた涙がだんだん乾き、あれ? う~ん……と首をひねりながら悩まずにはいられませんでしたよ。


                        タムドクは天の力は天に返し、人間の力で生き抜くことを選択した……それが最終回のテーマだというのですが、みなさんには伝わりましたか? 最終回に関する議論についてはもう少し続けてみましょう。ソン・ジナ作家のもうひとつの最終回台本と視聴者のみなさんの意見をお伝えします。次回もお楽しみに!

                              BY  趙章恩

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                        第22回:『太王四神記』のストーリーがわからない人のために 11


                        ついにスジニの居場所が明らかに!?



                        23話ではチュムチとタルビの微笑ましいというか笑ってしまうラブラブなシーンでホッとひと息つけたのですが、そのあとからは怒涛のごとくストーリー展開が早くなります。時間が流れるのも早く、タムドクもどんどん歳をとります。「え~とこの人は誰だっけ?」、「あれ? さっき長老はなんて言ったの?」と振り返っていると、もう全然違う展開が始まっていたり、あれよあれよという感じで最終回が終わってしまったなんて言われているほどなのですよ。「恐るべし」という感じの23話と24話なのです。「チュダルカップル(チュムチとタルビのこと)」のように、「タムスカップル(タムドクとスジニ)」も生まれてほしいと、ネットの視聴者掲示板で大騒ぎになったものです。


                        さて、後燕からの助けを求める手紙の中でスジニの言葉を見つけたタムドクは、急いで後燕に向かう準備をします。目立たないようにチョロ、ヒョンゴ、チュムチだけを連れ、王であることを隠すことにしました。タムドクは、タルビと結婚するチュムチを高句麗に残そうとしたのですが、チュムチが「自分が守らなくて、誰がタムドクを守るんだ」などと言うので、同行することになりました。


                        手紙を送った後燕のコ・ウンは、王様が軍隊を送ってくれると思っていたのに、たった4人で来たタムドクたちを見てがっかりします。コ・ウンは高句麗の流民で、子供達に高句麗の言葉を教えるため、家庭教師を雇っています。軍隊を送ることはできなくても、高句麗にはすごい傭兵がいるので必ず助けてくれるはずだと、その教師が言ったというのです。


                        その先生とは、実はすっかり髪が伸び美しくなったスジニでした。タムドクは、その教師がもしかしたらスジニなのではと、薄々感じているようです。コ・ウンは後燕の太子を守る戦に出るので、子供達を連れて田舎へ逃げるようスジニに頼みます。そしてタムドクが到着した時、スジニはタムドクを見かけてハッとします。


                        戦が嫌いなタムドクは、戦うことより、太子をこっそり宮殿から連れ出してはどうかとコ・ウンに提案します。太子を助けるために歩き出すタムドク。その姿をこっそり見つめるスジニ。その悲しい表情の美しいこと……。ため息モノです。またその顔がセオの顔と重なり、運命はこうやって巡り巡って来るのだと思い、胸がぎゅっと痛みました。


                        ヒョンゴは、後燕にいるコムル村の弟子に、その家庭教師について調べさせました。若い高句麗の女性で、1年前からその家にいたというのです。それを聞いたヒョンゴもまた、彼女がスジニに違いないと感じます。夜、酒を飲むタムドクとチョロを見つめるスジニ。チョロは何かを感じたような表情になります。タムドクと四神たちはつながっているのですね。








                          7年もの戦いを経て……



                          コ・ウンはタムドクに「これを高句麗の王に伝えてください」と、ある巻物を差し出します。それは「天弓」と書かれたものでした。ヒョンゴは驚きます。コムル村にこの巻物の前半が保管されているものの、その後半が書かれた巻物がこの世に存在していたとは……と言葉を詰まらせます。


                          コムル村で天弓に関する巻物を確認したタムドクに、コムル村の長老は「これは大事に守られてきたものだが、燃やしてください」と頼みます。巻物には秘密の文字が書かれていて、液体をかけてロウソクの光を照らすと、たくさんの細かい文字が浮かび上がりました。それは天弓の使い方に関する文でした。天弓はチュシンの王だけが使え、チュシンの王の意思によって、天の神を生かすことも死なせることもできるのです。天弓はまた、神物を壊すこともできます。つまり天弓だけが神物を壊すことができますが、天弓を壊すと神物も壊れ、チュシンの王も天の神も死ぬと書いてあるのです。だから、チュモ神剣の中に隠してあったのです。コムル村の長老は、これは世の中に知れてはならない秘密なので、この古文書を燃やしてくださいと頼んだのです。


                          タムドクはいぶかしげな表情をします。神はなぜ天弓という天の力を人間に与え、ファヌンはなぜその力を隠し、隠しながらも文書として秘密を残したのか……。そんな話をしながら、いたずらっぽく天弓を落としてみせ、ヒョンゴが冷や汗をかいていたそのとき、百済が高句麗を攻めてきたという知らせが届きます。


                          それから7年も百済との戦争は続きます。そして最終的に高句麗が勝ち、タムドクは百済の58の城と700の村を手に入れます。百済のアシン王は「百済の周辺国まで手に入れるには、まだ1年以上も血を流さなくてはならない。これ以上の戦争はやめて、百済を兄弟国にしてはどうか」と提案してきます。が、フッケ将軍はいつも先に攻撃をしかけてくるのは百済なので、絶対にまた裏切って攻めてくるに違いないと主張します。しかしタムドクは、アシン王に百済を返し、「チュモ大王の元で高句麗と百済は兄弟で、同じチュシンの民であった」と言い残し国内城に戻ります。


                          長い戦争のためか、タムドクの頬はこけ、ヒゲも伸びています。ちょうどこのとき、タムドクを演じていたヨン様は首、肩、ひざなど、痛くないところはないというほどケガをしていて、体調も最悪の状態だったのです。痛み止めの注射を自分で打つほどの激痛に耐えながら、歩くこともできないのに最後まで撮影を中断することなく続けました。このころのタムドクの険しい表情は、ヨン様の苦しみそのものが表現されていたのかもしれませんね。戦争に疲れ、それでもスジニはどこにいるのだろうかとひとときも忘れないタムドクと、ドラマを見守っている家族(ファン)のために、どんなに体調が悪くても撮影を最優先するヨン様の心は、同じなのかもしれません。


                          さて、タムドクは暗い顔で言います。「チュシン王という名前、四神の神物、そのせいで失ったものがどんなに多いことか……母と父、そして……」。タムドクは誓います。天の力になんて頼らない。人間の力でチュシンの国を建てると。神や天より、人々の意思でみんな幸せになれるのではないか……。








                            タムドクとスジニが再会!



                            タムドクはこんなに苦しんだり悩んだりしているというのに、チュダルカップルは、も~幸せの絶頂ですよ。タルビは妊娠して、もうすぐ出産という時期を迎えました。ここで『太王四神記』唯一のキスシーンも登場します。韓国では新婚夫婦が仲良く幸せそうにしている様子を「ケガソダジンダ」と言いますが、これは「ゴマが振ってくる」という意味なんです。ゴマを収穫する時の様子から来ている表現ですが、ゴマの枝を束ねてちょっと乾燥させてから振ると、これもでか~というぐらいゴマが落ちてくるのです。その様子がとても楽しくて、見ていて気持ちがいいということで、新婚夫婦が仲良くしている様子をこのように表現するようになったといいます。おもしろい言葉でしょう? チュムチとタルビが登場するたびに、テレビの画面からゴマの香りがプンプンするようでしたね。


                            「ドラマの中でリトル・チュムチは登場するのかな? 同じ髪型の赤ちゃんが登場したらおもしろいだろうな」なんて思っていたのですが、子供の登場はありませんでしたね。ドラマが終了してからのファンミーティングでは、客席から「子供は元気に育ってますか?」なんて質問があり、みんな大爆笑しました。


                            一方、キハもタムドクと同じように、自分の妹であるスジニを探していました。名前を変えているかもしれないので「弓が上手な高句麗の女性を探し出せ」と命令します。そして神物を手に入れるため動き出します。


                            高句麗にはまた知らせが届きます。後燕が3万人の兵力で高句麗の周辺に集まってきたのです。7年前タムドクに助けられた太子は、その2年後、北魏の30万の兵士に攻撃され、国を失い毒殺されました。後燕を裏で支配しているのは火天会で、北魏には高句麗から来たという大将軍がいましたが、それはなんとヨン・ホゲでした! ホゲは後燕の兵士達に、高句麗を攻めるふりをして火天会の本拠地である阿弗蘭寺(アブルランサ)に逃げてくるよう命令していました。この緊迫した事態に、今度は新羅から助けを求める要請が届いたのです。ホゲは、高句麗の兵士を分散させて攻撃するつもりです。ついに来るべきものが来た! というか、キハとホゲの表情がますます極悪なものになっていて、かわいそうなくらいです。


                            後燕の現状をタムドクに教えてくれたのは、以前タムドクに助けを求める手紙を送ったコ・ウンでした。彼は今では、後燕の偉い将軍になっていました。コ・ウンの家にタムドクが来てから、スジニは挨拶もままならず、その家から逃げるように身を隠したのですが、コ・ウンが立ち寄った高句麗の客桟に、スジニとスジニが育てていたキハとタムドクの子、アジクがいました。


                            タムドクは7年の歳月を感じさせるほどすっかり老けたのに(!)、以前のままのスジニの姿にも驚かされましたが、スジニが高句麗にいたなんて……そして、同じ高句麗にいながら居場所がわからなかったなんて……。コ・ウンがタムドクに後燕の実情を報告しながら、「タムドクが王でチョロとチュムチは将軍だったなんて驚きですね~。そういえばあの時、家にいた高句麗の言葉を教える家庭教師も、そのあと連絡が途絶えてしまったのですが、ここに来る途中で再会しました」と、ポロッとスジニの話が出たのです。


                            すぐにコ・ウンと一緒に馬を走らせ、客桟に向かうタムドク。でも、スジニはそこにはいませんでした。出て行って間もないと思ったタムドクは、周辺を探します。そして、川辺で馬車の車輪が壊れ、川を渡れずに困っているスジニを見つけたのです。見つめ合うタムドクとスジニ。「いったい、今までどこで何をしていたんだ」と問い詰めたタムドクの視線と、スジニの涙が絡み合う場面は、ふたりの激しい愛を見たような気分になり、鳥肌が立ったほどでした。


                            まだまだ物語はこれから……といったところなのに、残すところあと1話ですよね。キハとホゲの攻撃をどう防ぐのか? スジニと再会したタムドクは、彼女にどんな言葉をかけるのか? キハがタムドクの子を産んでいて、スジニが育てていたことをタムドクが知ったら? 不死身の火天会の長老をどう倒せばいいのか? ……本当にあと1話しか残っていないなんて、どうしたらいいんでしょう? 


                            結末の予想がまったくつかない展開となっています。今までの韓国ドラマは、みんなハッピーエンドだから、安心して最終回を迎えられたのですが、『太王四神記』だけは不安です……どうなることやら。こんなに視聴者を悩ませるドラマもないですよね。韓国では、最終回を前にファンのあいだで、さまざまなパターンのエンディングが噂されたものです。さらに、最終回が放映されたあと、シナリオを書いたソン・ジナの「もうひとつのエンディングのシナリオ」がネットで公開され、波紋を呼びました。


                            次回は最終回の話で盛り上がりましょう!


                                  BY  趙章恩


                            Original column
                            http://ni-korea.jp/entertainment/essay2/index.php?id=22

                            第21回:『太王四神記』のストーリーがわからない人のために 10





                            ヨン様の次回作!? 『神の雫』も期待大です!



                            みなさん、ヨン様プロデュースの『高矢禮白菜キムチ』は味見されましたか? 私は先行発売の日に購入しようと、新宿の伊勢丹まで走りましたが、あっという間に完売。さすがヨン様です。韓国農協とヨン様のタッグだけに、味も栄養もお墨付きです。ところで、韓国の家庭には、必ずと言っていいほどキムチ冷蔵庫があります。これはその名前のとおり、キムチが発酵しすぎないように保存し、味を保つための冷蔵庫なんです。昔は土を掘ってその中にキムチの壷を埋めて、ほどよい酸っぱさを長く保ちました。今では、どの家庭でもおしゃれなキムチ冷蔵庫が壷の代わりになっています。韓国は、ここ数年ものすごいワインブームで、キムチ冷蔵庫とワインセラーが一緒になったものが人気なんですよ。そしてさらに! ワインブームがヒートアップしそうなお知らせです!


                            『太王四神記』に続くヨン様の出演作は、『神の雫』だと噂されています。ワインの奥深さをテーマにした、日本のマンガが原作です。ヨン様が大株主になっているキーイーストが、『神の雫』の版元の講談社とドラマ放映権について契約を交わしたようです。もし、ヨン様が企画・主演・制作をこなすドラマになったりしたら、一生の宝物になりますね!ヨン様が制作に関わることになれば、これまで以上に自由にイベントができるようになるかもしれません。 『太王四神記』以上のプレミアムイベントが開催されるといいですね。


                            ヨン様は元々ワイン通として有名なだけに、出演することになったら、ドラマの中でいろんなお気に入りのワインを紹介してくれそうですね。ヨン様のワインドラマが始まることになったら、韓国=焼酎ではなく、韓国=ワインになりそうです。早速今夜からワインを飲みつつ『太王四神記』のDVDを観直しますか!


                            そうそう、スジニことイ・ジアさんの新しいドラマ『ベートーベンバイラス(ウィルス)』も、いよいよ9月10日から放映開始。市役所に勤める公務員で、耳がほとんど聞こえないという障害を持っているにもかかわらず、音楽が好きで、オーケストラを結成するバイオリニストの役です。韓国では、『太王四神記』のシンデレラガールと呼ばれているイ・ジアさん。今度の作品で女優としての価値を評価されるだろうと、周囲からちょっと厳しい目で見られているんです。だから、『太王四神記』ファンのみなさんの応援が必要ですよ! 制作発表会には、日本のファンのみなさんが駆けつけてくれてすごく力になったと話していたジアさんだけに、もっともっと応援してあげたくなります。


                            もうひとつ話題を。ニッコリアの「Today’s Photo」で、ソ・ジソプさんの4年ぶりの主演作、『映画は映画だ』の試写会の様子が紹介されましたが、ご覧になりましたか? その映画には、ヨン様も投資されているんですって。ソ・ジソプさんが映画の成功のためにと投資を決めたところ、ヨン様もこの映画をお気に召されたようで、会社として投資を決めたのだとか。ソ・ジソプさんもステキですが、ヨン様が投資したというだけに興味をそそられます。








                              タムドクとホゲは仲直りするの?



                              さてさて、『太王四神記』はいよいよ大詰めです。


                              スジニは、自分をタムドクの元へ連れて帰るべく、居場所を突き止め追いかけてきたチョロに、「王様の隣にはいられない。自分を探せなかったことにしてほしい」と頼みます。チョロと別れたスジニは、偶然キハを見かけてそのあとを追います。洞窟の中でキハの出産に立ち会うことになったスジニは、それだけでもパニック状態なのに、サリャンから自分がキハの妹で、赤ん坊はタムドクの子であると告げられます。さらに火天会が赤ん坊の心臓を狙っているから連れて逃げてくれとまで!


                              この場面のサリャンはかっこよかったですよね。キハのセリフにもあるように、子供の頃から父のようでもあり兄のようでもあったサリャンは、キハのために火天会を裏切ります。タムドクの血を引く赤ん坊の心臓ではなく、別の心臓を長老に渡したのです。失神状態から気を取り戻したキハは、赤ん坊がいないこと、長老が赤ん坊の心臓を持っていることを知り、長老を殺そうとしてサリャンを刺してしまいます。無口だったサリャンが涙を浮かべ「生きてください。必ず生きて。赤ん坊と……」と最後の言葉を残す場面は、スジニとタムドクの別れの場面に負けないほど悲しく切なかったです。サリャンは監視役だとばかり思っていたら、いつの間にかキハを愛してしまっていたのですね。


                              長老は、赤ん坊の心臓から流れる血を朱雀と青龍の神物に垂らしても何の変化がないのを目の当たりにして、サリャンに騙されたことに気付きます。


                              一方、ホゲ軍には内乱が起こり、太王軍に加わるために半数以上が移動してきます。タムドクは王であるだけに、ホゲ軍も自分の兵士だということに変わりはありません。兵士達が内乱でお互いを傷つけ合う前に助け出さなくては……。キハの出産と同時に脈が不安定になり寝込んでしまっていたタムドクは、兵士達を守りたいという一心で立ち上がります。


                              その時、チョロが戻ってきました。チョロを見るなり「スジニは?」と聞くタムドク。やっぱり好きなのは、キハじゃなくてスジニなのね……。もうさっさと愛を告白して、何が何でもスジニを引き止めればよかったのに! でも、スジニのことを長く話している暇はありません。ホゲに虐殺された人々の復讐をしようと、物凄い数の契丹軍がホゲに向かっていたからです。ホゲを守るためには、なんとか契丹軍を止めなくては!


                              ホゲを囲む契丹軍。「タムドクからホゲの首をもらうことになっているが、信用できないので自分の手で殺しにきた」という契丹軍の言葉に、ホゲの怒りは燃え上がります。そこへタムドク参上! 「高句麗の王が高句麗の人に会いに来た。これ以上私の邪魔をすると、慈悲は望めないぞ。もっと大きな戦争にならないよう、最後のひとりまで殺して口を封じるしかない。だからそこをどいてくれ」と語ります。


                              このあとタムドクとホゲは、見事な剣術で契丹軍をやっつけます。これでふたりの誤解は解けて仲直りをするの? と思ったら、全然! ホゲには、タムドクと仲良くなりたいという気持ちがこれっぽちもないようです。タムドクはホゲに「王とはこんなものだ。一寸先も見えないのに、毎日決定を下さなくてはならない。そして、毎回後悔する」と話しかけます。ホゲの耳には何も聞こえません。


                              「俺を殺しに来たのなら早く殺せ」とホゲ。タムドクは冷静です。「こんな王に、そんなになりたかったのか」と言うタムドクに、ホゲは言い返します。「まだわからないのか。俺は王になりたかったんじゃない。お前に復讐がしたかったんだ」……。タムドクは言います。「ホゲ。私がなぜ来たのかわからないのか。私がなぜ、兵士も連れず、ここまで君を追いかけて、この人たちを全部殺さなくてはならなかったのか、それがわからないのか」……。


                              ホゲには、タムドクの気持ちが通じません。「お前は俺をあざ笑いたかったんだな。そうか、見てみろ。どうだ。俺がお前の前に跪いて王様とでも呼ぶと期待していたのか」と言うホゲにタムドクは、「やってみろ。跪いて私をまともに呼んでみろ。私が君を殺さなくても済む名分をくれ」と言います。ホゲは過去のさまざまな誤解から解き放たれてはいません。「名分? 母を、父を殺して俺の女の心を殺したお前を王として仕えろって? ぐずぐずするな! 俺の首を切れ!」と叫ぶホゲ。「王命に逆らった罪は許せない。高句麗から追放する。もう高句麗には戻ってくるな」と言って背を向けるタムドクに、ホゲは「まだ終わっていない。待て!」と、卑怯にも剣を投げました。その瞬間! チュムチが身を投げます。チュムチの胸に刺さった剣。チョロがホゲの胸をめがけ槍を投げますが、ホゲが持っていた白虎の神物から光が出てホゲを守ります。そして白虎の神物は目を覚まし、強い光でチュムチを生き返らせました。最後の四神、白虎はチュムチだったのです!


                              玄武は暗い怒り、青龍は冷たい慈悲、白虎は純潔な勇気……あと先を考えず身を投げてタムドクを守ったチュムチの純潔な勇気が、神物の目を覚まさせたのです。神物といっても、お腹がすいたチュムチは何の関心も持ちません。「何それ?」という感じです。「これは人間が作れる鉄ではない」と神物をまじまじと観察するパソンのうしろで、タルビに支えられ水を飲ませてもらったりするラブラブの場面もチラッとあり、微笑ましいですよ。








                                『太王四神記』はクライマックス! 目が離せません!



                                しかしタムドクのほうは、一難去ってまた一難、今度はスジニのことで胸が痛みます。チョロは「スジニを探したが探さなかったことにしてくれと頼まれました」と、ありのままを報告します。タムドクは、だからといってスジニをひとりにして帰ってきたのかと、チョロを咎めます。チョロは「それがお願いでした。私に王様の隣に行って守ってくれと」と言います。タムドクはスジニを放っておけません。「そいつがいたという場所にまた戻っても探せないのか?」と問うタムドクに、チョロは「もういません。これからは私も探せません」と答えます。


                                一方、キハはホゲの居場所を突き止め、会いに行きます。「私たちは天に見捨てられた存在。天が見ているのはただひとりで、その人が天の試験をうまく通り抜けることができるかどうか、それだけが重要。私たちはその試験に使われた薪にすぎない」と話しかけます。キハもホゲも、タムドクを燃え上がらせるために使われた薪だと……。キハは誓います。「私はその天と戦うつもりです。これ以上、天が地の人々に干渉できないように……」。


                                ホゲは聞きます。「そうしたら、私たちには何が残るんだ。天が去り、人だけが残ったこの地は、そのまま地獄になるかもしれない。私は人を信じない。自分を見ればわかる。人はどこまで醜く残酷になれるのか……」。キハは答えます。「地獄でも構いません。少なくとも、自分の運命は自分で作れるだろうから」……。


                                国内城に戻ったタムドクは、貴族が私兵を持つことを禁じ、兵士を太王軍ひとつだけにし、高句麗の5つの部族を太王の元で団結させます。教育機関である太学を奨励し、人材養成にも力を入れます。これでやっと平和が戻るのか? と思ったら大間違い。不死身の火天会の長老が、そうはさせません。今ではチュシンの王のものになった、遥か昔は虎族が支配していたこの地を奪い返すのが彼の目的です。


                                火天会の長老とキハは、取引をします。呪術の力でキハの記憶を蘇らせ、タムドクの子をスジニが連れて行ったことがわかりました。スジニと子を生かしておく代わりに、キハはタムドクの心臓と残る2つの神物を渡すと約束します。


                                そして、タムドクの元へ秘密の手紙が届きます。百済や周辺国の情勢をタムドクへ知らせ、助けを求めるものでしたが、その手紙には「王様はどんな痛みも1日で治せる方と聞きました」という文章がありました。タムドクは、この文章に引っかかるものがありました。これはスジニの言葉だったのです。「だから、王様とはですね。どんな痛みでも1日で治せる、そんな技を持っていないといけないと思うんです。そして、また立ち上がって進むべき道を進まなくてはならないと思うんですよね。”それでも私に着いて来い。私は王様だ”なんてね」という言葉……。


                                スジニのことが頭から離れないタムドク。タムドクはこの手紙を書いた人は、スジニの居場所を知っているのだと確信します。しかし、スジニを探しに行くとは言いません。まずは手紙に書いてあった人を訪ね、その人が望むように隣国の太子を助け、高句麗の味方を増やすのが目的です。


                                タムドクがスジニを忘れられず、切ない気持ちを持ち続けているあいだ、チュムチとタルビの関係は着々と進みます。好きなのにいつもモジモジ、パソンに「これからお前は俺のものになれって言えばいいじゃん!」とアドバイスされ、タムドクからは家まで与えられ、みんなの応援を受けてやっとゴールイン! 『太王四神記』の唯一のキスシーンを演じ、実生活でもゴールインすることになったおふたりは、本当にお似合いです。実際のプロポーズもドラマのセリフのように「今から俺の彼女になれ」と言って抱きついたそうですよ。カッコイイ!


                                さて、チュムチは新婚生活を送っているというのに、タムドクとスジニはどうなるのでしょうか? 韓国の視聴者たちもみんな、「チュダルカップル(チュムチとタルビ)」の次は「タムスカップル(タムドクとスジニ)」だ!! と盛り上がったものですが、最終回でその夢は叶ったのでしょうか? いよいよ『太王四神記』も大詰め。スジニとタムドクの再会は? キハと火天会の取引は? 最終回が目前なのに、ダイナミックな展開はまだ続くんです。息切れしないで、ちゃんとついてきてくださいね。


                                今日この頃のヨン様は、韓国を紹介する本を執筆中! これはみなさんもご存知ですよね。ヨン様の手で撮られた写真集とガイド本の2冊になるそうですよ。世界の家族(ファン)に、美しい景色、文化、料理、人情など、韓国のいろいろな顔を見せてあげたいという願いが込められた本だけに、期待大です! ソウル市清譚洞(チョンダムドン)島山公園の前にあるヨン様プロデュースのレストラン「ゴリラ・イン・ザ・キッチン」の周辺が、区によって「カフェ通り」に指定され、特別な名所として開発されることになりました。写真集の最初のページは、清譚洞になるかもしれませんね。清譚洞一帯は、「ファッション・ビューティー特区」に指定され、パリやミラノのようなファッション観光地として開発されるとのことなので、韓国でもかなり期待されています。


                                写真集はこの秋から撮影を始めて、2009年の春頃には出版される予定ですが、待ち遠しいですね。2005年に発売された写真集「The Image Vol.1」が20万部、ヨン様の筋肉の鍛え方を紹介した「100 day’s of Bae Yong Joon」は15万部も売れたとのことですが、今度の写真集は、この記録を遥かに超えそうな予感がします。ヨン様の目に映った韓国の素晴らしい景色や、お気に入りのスポットを紹介してくれる本とのこと。早く見てみたい! ヨン様の公式サイトで「韓国のステキな景色や名所を教えてください」と告知をしたところ、韓国からはもちろん、日本、東南アジア、エジプト、アメリカなど、世界各地の家族から1500通以上のメールがあったそうです。みなさんも、とっておきの韓国をヨン様に教えてあげましょうね。ニッコリアの韓国情報も参考にしてくださるかな?

                                      BY  趙章恩


                                Original column
                                http://ni-korea.jp/entertainment/essay2/index.php?id=21

                                第20回:『太王四神記』のストーリーがわからない人のために 9

                                【第二十回】


                                『太王四神記』のストーリーがわからない人のために 9







                                『太王四神記』はまだまだこれからです!



                                我らのペハ、ヨン様が突然ニューヨークから帰国されて、手術を受けたというニュースを聞いて心配された方も多いのではないでしょうか? ヨン様の手術は無事終わり、今は自宅で休養しながら次回作の『神の雫』に関してあれこれ構想を練っているとのことです。8月27日には、同じBOFに所属しているソ・ジソプさんの除隊後初めての主演映画の試写会に出席されました。右腕をギプスで固定した姿は痛々しかったですが、いつもの笑顔で手を振ってくださって、その場にいた家族(ファン)みんなが感激! お誕生日の8月29日には、毎年恒例のプレゼントが全世界から! ソウルにあるオフィスまで訪ね、プレゼントを託して帰る海外ファンもあとを絶たないということです。


                                『神の雫』のドラマ化ですが、ソムリエ顔負けのワイン通であるヨン様だけに、原作を超えるものになるのではないでしょうか。私は胸をときめかせながら撮影開始を待っています。黒いスーツにメガネ、フランスのお城でワインを楽しむヨン様の姿を思い浮かべてみてください。それだけでゾクゾクしませんか? プレミアムイベントでのあの姿や、以前のロッテ免税店のカレンダーの姿がオーバーラップして、超期待してしまいます。


                                でも、まだまだ『太王四神記』を忘れてはなりませんよ。ヨン様が手術するほどまでに苦労し、全力を注いだ作品なんですから。時間をかけて満喫しないともったいない! ワインは、同じものでも栓を抜く時期によって味が違ってくるといいますが、『太王四神記』も観るたびに違う感動が味わえる、深い作品なのです。


                                韓国では、「『太王四神記』は韓国の歴史を背景にした超大型ファンタジードラマなので、背景について知識のない外国の視聴者には難しすぎるのではないか? 韓国人ですらついていくのが大変なのに、日本の視聴者に受け入れてもらえるのだろうか?」と心配をする声もありました。


                                でも、そんな予想は外れてしまいました。日本から韓国の放送局のサイトにアクセスして、『太王四神記』のVODを利用する人も多いとのこと。テレビで観て、そしてヨン様の生の声を聞くためにVODでもう一度観て、さらにDVDも観て、ついでに歴史も勉強して……。ツヤツヤの長い髪に澄んだ目をしたタムドクの姿を脳裏に焼き付けて、いつも心の片隅に『太王四神記』を置いて忘れない……そんな状態がいいんですよね。タムドクと『太王四神記』を思い出して、泣いたりクスっと微笑んだり、「ヨン様はこの場面を撮影する時、どんな気持ちだったんだろう?」なんて想像してみたり、この次はどうなるのだろうかとストーリーを予想してみたり……。そういう時間も、家族としては幸せなんですよね。そのためにニッコリアでも、こんなページを設けているのです。難しい、ついていけない、と思ったら即、ニッコリアに駆け込んでくださいね!








                                  息子を想い自害したヨン・ガリョ



                                  さて、前回は20話までのストーリーをご紹介しました。あと残り4話という段階になっても、まったく先が読めない展開となっています。タムドクはヨン・ホゲを助けるため契丹へ向かい、彼が虐殺して歩いた村の事態を収拾します。ヨン・ホゲはタムドクが自分を反乱軍扱いし、契丹と一緒に自分を倒そうとしていると誤解します。


                                  ホゲの父であるヨン・ガリョは、タムドクこそがチュシンの王であることを証明するいくつもの証拠を目にしてきました。それでもやはり、自分の息子であるホゲが王であることを信じたい気持ちを捨て切れません。ヨン・ガリョは天がすべてを決めるなら、人間は何のために努力をするのだろうか、天が最初からチュシンの王を決めたというなら、その根拠と基準はどこにあるのだと嘆きます。天から見放されたホゲに神物は使えないが、それでも渡してあげたい。必死になって神物を探している息子の助けになってあげたいと願います。


                                  もはや子を思う父でしかないヨン・ガリョは、タムドクから預かっていた朱雀と青龍の神物をホゲに伝えるようキハに渡します。タムドクに神物がないということは、タムドクも天の力を使えないということ。天に選ばれるのではなく、この地の人々に選ばれる王になってほしい、選ばれるのはホゲであってほしいという思いを込めて……。高句麗の10の城を守る秘策と、もっとも大事な造船所の管理事項、干ばつ対策に関する自分の知識をまとめたものを国内城の部下たちに残したヨン・ガリョは、チュシンの王をこの手で作りあげようとした今までのことを後悔しているかのような言葉を残し、毒薬を飲みます。


                                  さて、チョロはスジニを見つけ出しますが、スジニは「王様のもとには帰れない。私には私のやるべきことがある」と強く言い放ちます。その時のチョロの顔……言いたいことはいっぱいあるけれど、すべて飲み込み、ただスジニを見つめるしかないチョロ。悔しそうでもあり、悲しそうでもあるあの顔が忘れられません。ハンサムな新人俳優イ・フィリップではなく、スジニを愛しながらもタムドクのために、そして大義のために一歩前に踏み出せないチョロがそこにいました。


                                  契丹の4部族のカーン(王)達に会えるところまでこぎつけたタムドクは、7人だけ部下を連れてきてもよいという提案を受け、兵士達を所定の場所に待たせて記録係のヒョンドンを連れて行くことにしました。フッケは「身を守るために刀が使えるヤツを連れて行くべきなのに、なんで記録係なんだ」と文句を言いますが、タムドクは「1度ならうっかり間違えたと言えるけど、2度目は罪になりますよ」というスジニの言葉を思い出し、間違った歴史を繰り返さないためにも、すべてを記録しておこうと考えたのです。


                                  ヨン・ホゲに人々を虐殺された恨みで、高句麗の名前を聞くだけで歯軋りするほどピリピリしている契丹の4部族のカーンを相手に、タムドクは堂々と「高句麗の弟になれ」と提案します。「ヨン・ホゲ軍は王の命令に逆らった反乱軍であり、高句麗軍のごくわずかに過ぎない。高句麗の全兵士を連れてきたら、どんなことになるか見てみたいのか」と嘘も交えて。そして「高句麗の弟になれば、ほかの部族からも守ってやるし、どんな部族も利用できる高句麗の貿易市場を建ててやる。契丹のこの貧しい土地に市場があれば、部族民が飢えることはない。国内城から西域までの道を作り、その道が契丹の真ん中を通るようにしてやる」と提案します。


                                  カーンもそう簡単にはいきません。「ヨン・ホゲを倒すために契丹の力がいるんだったら、素直に頼んだらどうだ」とすごみ、一斉に矢を構えます。タムドクは少しも怖気づくことなく「私の兵士に君達の助けはいらない。高句麗は約束を守るのに、契丹はこんなものなのか」と嘲弄すると、契丹のカーンのひとりアティラは、「証拠がほしい。ヨン・ホゲの首を持ってくれば兄弟になろうではないか」と言います。








                                    地獄の道を進むヨン・ホゲ



                                    タムドクがこうしている間、外でも作戦が行なわれていました。刀を振り回すだけが戦じゃないというわけで、いつもヒョンゴの周りをウロウロしていた市場のおじさんが、タコにビラをしばりつけてはヨン・ホゲ軍のいる方向へ飛ばしていました。「3日以内に戻ってきた兵士は、即、太王軍として認めるが、そうでない場合は反乱軍となる」。白虎の神物を見つけるため北へ北へと移動して、もう半年。身も心もボロボロで、家に帰りたくて仕方がない兵士達は、「どっちの兵士になったら家に帰れるんだ?」と動揺します……。


                                    動揺する兵士を見たヨン・ホゲは、タムドクは正々堂々と戦わず、また小細工をしていると憤慨します。タムドクとヨン・ホゲは同じ高句麗。いってみればみんな元はタムドクの兵士達です。反乱軍といっても間違いはないホゲ軍がタムドクに立ち向かうには、まず何よりも一致団結してヨン・ホゲのために戦うという意識を持っていなければなりません。ヨン・ホゲは「地獄へ歩いていく」というセリフのとおり、逃げ出そうとした兵士を次々に殺していきます。太王軍へ逃げようとした兵士は、数百人を超えていました。


                                    ヨン・ホゲは、タムドクが自分を挑発させて先に攻撃するよう仕向けていると考えます。ホゲ軍は4万人でタムドク軍は5000人しかいないので、逆に待ち構える作戦を取ります。しかし、ヨン・ホゲは知りませんでした。4日ほどかかる距離にあると思われたタムドク軍は、もうすでに1日ほどの距離まで移動していたことを……。


                                    一方、チュムチに助けられ、タムドクのところへ戻ってくることができたパソンとタルビ。パソンは自分の兄が持っていた白虎の神物をヨン・ホゲに取られたのは自分の責任で、自分の手でヨン・ホゲに差し出したようなものだと自責の念にかられます。パソンは兄が神物を守っていることは知っていましたが、17年間、どこにいるのか知らなかったため、タムドクに教えたくても教えてあげることができなかったのです。ヨン・ホゲに神物を差し出したこの手首を切り落としたいと嘆くパソンに、「その手首は君だけのものではない。勝手に傷つけたら許さないぞ。手首の主人もいたわってやれ」とタムドクらしい慰め方をします。こういう場合、優しさを大げさに表現されるよりも、淡々とした口調で慰めてくれるほうが気が安まりますよね。


                                    タムドクはタルビに、ヨン・ホゲ軍の靴はどうだったかと質問します。戦を始めて半年も経てば、物資も足りなくなり、兵士達は苦労しているに違いないと思ったからです。タルビは靴はボロボロで、布で足を包んでいる者や皮膚病に罹っている者も多く、水不足で困っていたという様子を伝えました。そんな状態では、一刻でも早く兵士達を救わなければなりません。


                                    そんなタムドクのところへ、契丹のカーンであるアティラが、手助けをしたいと2000人の兵士を連れてやってきます。「ヨン・ホゲ軍から逃げてきた兵士には何もしない。ヨン・ホゲへの復讐は自分にさせてくれ」と言うアティラに、タムドクは「反乱軍といってもヨン・ホゲは身分の高い貴族。彼の首を切れるのは高句麗の王しかいない」と念を押します。


                                    またまたそんなタムドクのところへ、ヨン・ガリョが朱雀と青龍の神物をキハに渡して自殺したという知らせが届きます。タムドクは、「自分の父が亡くなったという知らせを聞けば、ホゲは総攻撃をしかけてくるに違いない。両軍が衝突すれば、数の少ないこちらが不利になる。ホゲ軍の内部で反乱が起きて、ひとりでも多くの兵士が投降してくれるのを望む」と考え、早くホゲ軍のいる場所から移動するよう命じます。


                                    そしてこのあとで、チュムチがタルビにもじもじしながら、「帰ってきたら言いたいことを言おうと思っているんだけど~」なんて目も合わせられず近づこうとしていた瞬間、タムドクに邪魔されるシーンがあります。タムドクは、契丹には秘密にしてヨン・ホゲに会いに行きたいので、一緒について来るよう、チュムチに言いました。チュムチは「今までずっと一緒について来たじゃないですか? これからもず~っとついて行きます」、「何をそんなことを今さら。今、ここで邪魔しなくてもいいじゃん!」と、すねたように応えるのですが、これがまたカワイイ!








                                      真相を知ってしまったスジニは!?



                                      一方、ヨン・ホゲのところにはキハが到着しました。キハから薬をもらって、父が自決をしたことを知ったヨン・ホゲ。さらにキハは、追い討ちをかけます。神物を見せながら「自分の子供の父親になってほしい。西の地に行って勢力を増やしましょう」と誘います。キハがタムドクの子供を身ごもったことを知ったヨン・ホゲは、驚き戸惑い、怒り狂います。そして、タムドクへの総攻撃を指示します。しかし、ホゲ軍の兵士達は、どんどん脱営しています。陣営は崩れ、動揺は広がるばかりです。将軍達もヨン・ホゲに背を向け始めます。


                                      この時チョロは、胸騒ぎがしていました。スジニを説得するため街にいたチョロは、タムドクが自分を呼んでいる、隣にいてあげなければという気がしてなりません。チョロは、タムドクとの約束を守りたいから一緒に帰ろうとスジニに何度も頼みますが、スジニは黒朱雀の秘密を話せないまま、どうしても帰れない、来世では王様の女になれるかもしれないと答えるばかりです。


                                      スジニは、自分は見つからなかったことにしてほしいとチョロに頼みます。「私のイムグムニム(王様)をよろしく頼むね。いつもひとりで突っ走るのが好きだから、そんな時は仕方ないなって思って、ついて行ってあげて。お酒もたまには一緒に飲んであげて。それに、1日に1回は必ず笑わせてあげて。私が来世でもこの借りは返すよ。会えて嬉しかった。来世でまた会おう」という言葉を残して、スジニはチョロと別れます。


                                      帰り道、スジニは偶然キハを見かけ、あとを追いかけます。敵を討ってやるつもりでした。ところがキハは、陣痛が始まっていたのです。刀で刺すつもりが、キハが差し伸べた手をつい握ってしまったスジニ。そこに待ってましたとばかりに、火天会の長老が姿を現します。赤ん坊の心臓を抜き取ってこいという命令をサリャンがちゃんと守るかどうか、確認しに来たのです。


                                      スジニはサリャンから、この赤ん坊がヨン・ホゲではなくタムドクの子であること、キハは自分の姉であることを聞かされ、そんなはずはないと否定します。サリャンは「この子を火天会から守れるのは君しかいない。この子を連れて遠くへ逃げてくれ」と訴えます。あまりのショックで、返す言葉を探せないスジニ。火天会の長老は外で心臓を待っている! 赤ん坊はどうなるの! スジニは!


                                      そしてキハが陣痛で苦しんでいた時、不思議とタムドクも痛みを感じ、倒れてしまいます。タムドクの脈は激しくなり、ヒョンゴも不安を感じます。ホゲ軍では内乱が起こり、半分以上の兵士が投降してきました。タムドクは立ち上がります。兵士達がさらに傷つく前に助けなくては……。


                                      タムドクとヨン・ホゲの最後の戦い、そしてタムドクの血を引く赤ん坊の心臓をめぐって火天会とキハの戦いが始まろうとしています。ヨン・ホゲの首を持って来いという契丹の要求に、タムドクはどう応えるのでしょうか? 契丹と手を結ぶのでしょうか? キハの運命は? スジニの運命は? どっちが黒朱雀なの~? あ~もう疑問だらけです。もう最終回まで待てない! 「気になってこのままでは何もできない!!!」と頭をかきむしっている方には、DVDで一気に最終回まで観ることをおすすめしたいです。


                                      ここだけの話、最終回を観てもすっきりしないところはあるんですよね……でも! ちゃんとストーリーが理解できていれば、「そういうことなのね」と、観る人それぞれのファンタジーが広がっていく作品なのです。みなさんも自分だけの『太王四神記』にしてみたいと思いませんか? 「週に1度の放送だけじゃ寂しいわ~」という方は、ぜひニッコリアストアも覗いてみてください。DVDのほかにも、嬉しいオリジナルグッズがいっぱいですよ!


                                            BY  趙章恩

                                      Original column

                                            http://ni-korea.jp/entertainment/essay2/index.php?id=20

                                      待望のヨン様のドラマ「太王四神記」、CGのレベルは? [2007年9月19日]

                                      世界90カ国で同時放映予定だった「ヨン様」が出演する新ファンタジードラマ「太王四神記」が、6回にも及ぶ放映延期の末に、9月10日からようやく韓国で先行放映され始めた。韓国のMBC放送局は10日にスペシャル放送を、11~13日にかけては3話連続放送と、なんとか視聴率を上げるために必死になっている。

                                       が、そこまでしなくても「太王四神記」は十分見る価値のあるドラマだ。韓国人が尊敬する英雄で、韓国の歴史上最も領土を拡張した高句麗19代目の王様「広開土大王」(グァンゲトデワン、日本では好太王)がドラマの主人公になったのは初めてのこと。しかも、ファンタジードラマというジャンルも珍しい。韓国で人気の高い名優も勢ぞろいしている。ヨン様の相手役を演じる新人女優イ・ジアは、30回にも及ぶオーディションから選ばれた強運の持ち主らしく、チェ・ジウっぽい可憐なイメージとお茶目なイメージを併せ持っていて、とても魅力的だ。姉妹の三角関係や王座を取り巻く野望、誤解が招いた復讐など、物語も時代劇というよりは戦争シーンが多いメロドラマといった感じだろうか。ヨン様抜きでも十分楽しめる。


                                       韓国でもヨン様の復帰作ということで女性が主な視聴者になるのではないかと思われていたが、ふたを開けてみると、時代劇好きのお父さんからCG好きのオタクまで幅広い視聴者がMBCの視聴者掲示板に意見を残している。視聴率は23%ほどで、まずまずといったところだ。


                                       ただ、テーマ設定などは別として、番組を見て、正直にいただけないなと感じたのがCGや特殊効果だ。


                                       第1話目に登場した白虎、青龍、朱雀、玄武の四神を描いたCGや特殊効果は正直言うとしょぼかった。というか、どうやってその場面を作ったのかを前日のスペシャル番組で見せてしまったためだろか。それともオンラインゲームの見事なCGに慣れてしまったせいだろうか。感動が4分の1ぐらいに減ってしまった印象だった。四神が登場する場面で、白虎は古くなって毛が抜けた白いぬいぐるみに見えるし、青龍もうなぎ?怖い顔をしたイルカ?っぽくて、「すごい!」というインパクトはなかった。良いCGとは視聴者が見てCGとは気付かないものだが、太王四神記はいかにもCGです!といった場面が多すぎる。追い討ちをかけるように、キム・ジョンハク監督が「視聴者の愛国心に訴えたい」という一言を口にしてしまい、「プロの製作者が、『今になって出来が悪くても韓国産だから仕方ない。愛国心に訴えると思って見てください』はないだろう~」と言われる始末だ。


                                       こうなってしまったのにはもちろんわけがある。


                                       韓国のCG関連会社は中小規模の20社ほどあるのだが、もともと映画市場が小規模なのと給料が割安なため、レベルの高い人材はアメリカで就職するか、オンラインゲーム「リネージュ」で有名なNCSOFT社のようなゲーム業界に流れている。韓国の映画制作関係者も「韓国のCGはハリウッドに比べて技術的な面ではかなり追いついてきた。ハリウッドより極端に少ない給料と制作費、極端に短い制作期間、ある日突然修正される台本、などなど最悪とも言える製作環境の中であれだけやっているということは、実は世界一のレベルを持っているのかもしれない」と皮肉を言うほど、CGや特殊効果の世界は日の当たらない業界だ。


                                       太王四神記は24話完結で、制作費は430億ウォン(約54億円)、制作期間は3年。制作費と制作期間は多い方だ。しかし、台本作りが遅れに遅れた。太王四神記のCGは制作発表段階では映画「ロードオフザリング」のCGチームが担当することになっていたが、台本作りの遅れが響いて撮影が間に合わなくなり、スタッフが1年も韓国に滞在していたにも関わらず、1コマもCGを作ることなく帰国してしまった。


                                       そこでピンチヒッターとして登場したのが、モーペックスタジオという韓国の映画業界では有名なCGスタジオ。総勢120人がこのドラマのCG作業に参加しているという。しかし、ここでも問題が。番組はハイビジョンで放送するため、CG作業は映画より難しい。解像度が高いので、CGで合成した画面の境界線が見事なまでに丸見えになってしまうからだ。どんなにスタッフが目に見えないところにまで注意を払って作業をしても、ロードオブザリングのCGスタッフのスキルを補った上で、台本作りにかかってしまった時間を挽回するのは困難であり、「ハリーポッター」や「トランスポーター」などを見て肥えてしまった視聴者の目を欺くことはできなかった。


                                       と、問題ばかりを羅列したが、番組のCGをよくよく見てみると、細かいところまで計算された背景や色彩はCGにはまったく見えず、韓国の技術もかなりのものだな~と思える部分もあった。それに番組放送をきっかけに「○○の場面のCGは良かったね~。私も勉強してみたいな~。」とか、「あの光が爆発する特殊効果はどうやってやったんだろう?」といった言葉が日常会話にも登場するようになり、CGや特殊効果の世界に日が当たった点は高く評価されるべきだろう。

                                      (趙 章恩=ITジャーナリスト)

                                      日経パソコン
                                      2007年9月19日 

                                      -Original column
                                      http://pc.nikkeibp.co.jp/article/NPC/20070919/282355/

                                      第19回:『太王四神記』のストーリーがわからない人のために 8

                                      【第十八回】

                                      『太王四神記』のストーリーがわからない人のために 7



                                      自分の運命に気付いたスジニ



                                      我らの「ペハ」ことヨン様は、ニューヨークでひとり暮らしを満喫? かと思いきや、「LAのコリアンタウンで目撃しました!」という情報がどんどんネットに投稿されていました。「美容院にいた(?)」、「皮膚科にいた(?)」などの出没情報が寄せられていますが、LAにいる知人と会ったり、楽しい時間をお過ごしになったのは確かなようです。またもや妄想モードですが、異国の地でヨン様とバッタリ! なんてことになったら、あ~私は自信がありません。間違いなく、その場で何も言えず失神です。^^


                                      今日はスジニ役で今や韓国で最も輝いている期待の星となった、イ・ジアさんのニュースから。


                                      『太王四神記』で女優デビューしたなんて信じられないほど安定した演技を見せてくれた、ジアさん。もうキム監督ったら、どこからこんなすごい新人を見つけたのかしらと、生意気にも感嘆するばかりです。グラフィックデザインを勉強していた学生だったのに、初のドラマ出演でいきなり準主役を勝ち得たシンデレラガールと見られがちですが、30回のオーディションを勝ち抜いてきただけに、タフな面もあります。厳冬の中、セオを演じるため薄い衣装一枚で山を走り回り、馬に蹴られ、蜂に刺され、それでも撮影を休むことのなかった根性の持ち主ですよ。そのタフさは、2008年秋公開予定の作品でも活かされています。


                                      次回作はイ・ジアさんにとっては2度目のドラマ出演で、もちろん主役。日本の『のだめカンタービレ』とよく似たオーケストラと音楽を軸にしたドラマで、その名も『ベートーベンバイラス(ベートーベンウィルス)』。イ・ジアさんは天才的なバイオリニストの役なのですが、このドラマの出演が決まるまで、バイオリンに触ったことすらなかったといいます。なのに!! なんと!! 最初の撮影で、プロ並の腕前でベートーベンの「ロマンス」を淡々と弾き、監督とスタッフなど、その場にいた人全員の度肝を抜かせたそうです。プレミアムイベントで大阪に来ているあいだも、バイオリンを離さず練習を続けていたそうで、一度やると決めたことは、何がなんでもやってみせるという精神の持ち主。やっぱり凡人ではないのですね・・・。


                                      さてさて、ついに今回のストーリー紹介はあの名場面! イ・ジアさんが感情を抑えきれず涙を流しすぎてNGになってしまったという、19話のあのシーンをご紹介します。


                                      スジニがチョロと一緒にキハを訪ね、キハがチョロに火を放ち、苦しむチョロを目にしたスジニがチョロの胸に手を当てると火が消えました。スジニは正気を失い、刀に火をつけてキハを攻撃しました。その瞬間、キハのお腹の中にいた赤ん坊の力で、スジニは吹き飛ばされ、気を失ってしまいます。その衝撃でキハは火天会に操られるようになる前の記憶が蘇り、スジニが妹であることを自覚しましたね。


                                      そのあいだタムドクは、ホゲが目の色を変えて神物を探すあまり、善良な村人を次々に虐殺した契丹の地(ゴラン、高句麗とはまた違う民族が住む中国寄りの場所)へ行き、兄弟国になるためのプレゼントを渡すべく遠征に出かけようとします。ホゲの父であるヨン・ガリョは、タムドクが契丹と手を結べば、ホゲも彼について行った4万人の兵士も見殺しにされるかもしれないと手紙を送ります(でも本当はホゲを助けるためなのに……)。


                                      ところで、スジニはその後ずっと気を失ったままでした。セオがそうだったように、怒りのため自分を抑えきれなくなったのです。眠りから覚めたスジニは言います。


                                      「覚えてはいるんです。私が何をしたのか。でも自分で自分を抑えることができなかったんです。ただ、自分の意思とは無関係に怒り狂い、火の玉を消して、人を殴って・・・そして殺そうと襲いかかって。こういうことでしょ? 朱雀の主人が正気を失うって、こういうことなのでしょ?つまりは・・私が朱雀の主人だっていうことだよね。参ったな、もう。これ、やらなくちゃいけないのかな? 私、こんなのやりたくないって言ったらダメなのかな?」。


                                      「昔の記録によると、朱雀の主人が正気を失ってチュシンの王を殺そうとしたんだってね。だから、私がいつまた正気を失うかわからないし、この世を燃やしてしまうかもしれないし、それで王様の手で殺されるかもしれないんだよね」。


                                      「最後に一度だけ会わせて。本当にもう一度だけ。一度だけならいいでしょう?師匠が私を殺すことなんてできないじゃない。だって師匠が自分の手で私を殺せば、師匠は一生泣いて暮らすから。私を赤ちゃんの頃から育てて、汚いおむつも取り替えてくれたのに、今、私が知っていることもすべて師匠が教えてくれたことなのに・・・恩をあだで返すわけにはいかないよ。師匠、私、どうも師匠に負った借金、返せそうにないよ。許してね」……。






                                      あの名場面をじっくり噛みしめましょう!



                                      涙を浮かべたスジニの白い顔、小さい肩、強がっているけど心細くて、すがりつきたいような気持ちをかろうじて押し殺しているあの表情を見ると、「なんでスジニが黒朱雀なの!!」と、こっちが暴走したくなります。スジニなら、黒朱雀だとしても運命を変えられるはずですよね。


                                      火を使ったことは覚えているものの、怒りでそれを抑えることができなかったということは、やはりスジニは黒朱雀だったのです。いつ爆発して、この世を火の海にしてしまうかわからない。そうなったら王様の手で殺されるかもしれない・・・その前に黒朱雀になったら、父のような師匠であるヒョンゴが自分を殺すことになっている。そんな一生立ち直れない傷を師匠に負わせたくない。だから自分の足でここを出て行く。好きで好きでしょうがないタムドクの手で殺されるしかない運命だなんて……その時スジニは、どういう思いだったのでしょう。


                                      スジニはコムル村の元老達に、ひとりで遠くへ立ち去ると申し出ます。最後の頼みとして、自分を助けるためにケガをしたチョロを必ず生き返らせてくださいとお願いします。面倒見がいいのも大地の母、朱雀の性格なのです。


                                      チンダルレ(韓国の山でしか咲かないツツジの一種。春になると、葉より先に花が咲きます)のようなきれいなピンク色の服を着たスジニは、最後にタムドクに会いに行きます。あ~もう、このシーンを思い出すだけで涙が・・・。


                                      恥ずかしそうに、そ~っと部屋に入るスジニ。鎧を着ようとしているタムドクに、もじもじと話しかけます。


                                      「私がやっちゃいけません?」、「何だ、お前」、「何がですか?」、「何をひろって着てるんだ。どこ行くんだ。今度はちゃんとやれよ。前みたいに穴一個抜けたまま縛ったりするな。それに、どこをそんなにほっつき歩いているんだ。うしろにピッタリくっついているのが見えないから、気になるじゃないか。コムル村に何かあったのか? 先生たちが昨日の夜、急いで出て行ったけど。喋れよ」、「何をですか?」、「怪しいだろう。お前が静かだからさ。何かしでかしたのか?」、「ちょっと待って。ちょっとだけ、このままいてください。考えごとしているんです」、「お前泣いているのか? 王様のうしろから抱きつくヤツがいるか? 顔を見せろ」、「私まだ酔いがさめなくて。今度の酒は飲むと泣くって言ってたけど、本当だ・・・。これ(タムドクが託した母の遺品、香水)を返しに来たんです。いつか貸してくださったもの。返せっておっしゃらないから、ずっと持ってました。戦でも傷が付かないようにすっごく気を使ったんですよ。きれいなままでしょう? ・・・私も一度はこういうことが聞きたかったんです。お前もちょっとはきれいなところがあるんだねって。それでこんな服を着てきたんです。私もこういう服を着れば、少しはきれいに見えるんじゃないかって。どうせなら、こういう姿で覚えていてもらいたくて。あ~恥ずかしい。じゃ、これで」、「何を覚えてもらいたいんだ。話したいことがあるならちゃんと言え」、「酔っぱらいがどうやってちゃんと話せますか」、「お前は元々きれいだ。こんな服と関係なく、お前がきれいなんだ。気がすんだか?」、「あとで変なこと言わないでくださいよ」、「こんなことは二度言えない」、「それじゃ。行かせてください」、「早く酔いをさまして遅れずに来い。すぐ訓練が始まる。弓手部隊員がみんなお前を待っているぞ」、「わかりました・・・イムグムニム(王様)、イムグムニムの背中から、すっごくいい匂いがするんです。知らなかったでしょう?」。


                                      冗談っぽく、泣き笑いをしながら部屋を出てきたところに、ヒョンゴが立っていました。顔をぐちゃぐちゃにして、涙をこらえてヒョンゴは言います。「ノ、ウッキョ」(お前、笑えるぞ、おかしいぞ、という意味)。


                                      きれいな姿を見せたかった。酔っ払ったふりをして、タムドクをぎゅっと抱きしめて、息をいっぱい吸い込んで、自分の全身全霊をかけてタムドクの匂いを吹き込んで、その思い出だけで一生、生きていける……スジニはそう覚悟したのですね。男勝りでツンツンしているように見えて、実は誰よりも繊細だったんだ、スジニ。それを忠実に演じてくれたイ・ジアさんもすごい!






                                      今後は変化する衣装にも注目!



                                      私はこのシーンが大好きで、何度も何度も繰り返し観ては泣いて、観ては泣いて・・・みなさんも、ぜひDVDで観てじっくり噛みしめてくださいね。思いっきり泣くのもストレス解消にはいいそうですよ。DVDはニッコリアストアでも販売中です。


                                      この場面では「きれい」という表現として「イェプダ」、「アルムダプダ」ではなく、古風な「ゴプダ」という言葉が使われています。「ノド チョグムン ゴプグナ(お前も、ちょっとはきれいなところがあるんだ)」、「ノン ウォンレ ゴワ(お前は元々きれいだ)」という感じで使われました。


                                      「ゴプダ」はなんというか、ずば抜けて美しいというよりは、柔らかくてやさしくて、清楚で清潔感があって澄んでいて……といったいろんな意味が込められた「きれい」なんです。だから、とても心にぐっと来るセリフなんです。スジニと会えるのがこれで最後なんて夢にも思っていないタムドク。いつも手を伸ばせば届く場所……。昔キハに、「振り返ったら見える場所にいてほしい」と頼んだときのように、今はスジニが視界の中にいないと気になってしまうのに、それが愛だとまだ気付かないのか、それとも気付かないふりをしているのか・・・。


                                      一方、「もうどうなっちゃたの~~~」と突っ込まずにはいられないホゲは、ついにパソンの兄の居場所を突き止め、神物を手に入れます。


                                      タムドクと太王軍は、契丹の村から村へとゆっくり移動します。ホゲが無残に殺した村人の死体を火葬し(中には赤ん坊も・・・)、生き残った家畜の世話をしながら、契丹軍に見せつけるかのように無防備な姿をさらしながら移動します。


                                      しかし偵察隊が契丹軍に襲撃され全滅、かろうじて生き残ったひとりが、タムドクに契丹軍がどんどん勢力を増やしているという知らせをもたらしました。戦争だけはしたくなかったのに、太王軍と契丹軍の戦争が始まるのでしょうか! またもや、どうなるの~~。


                                      ストーリーからは外れますが、ひとつ気になることが……。国内城に戻ったころからでしょうか、タムドクの衣装の雰囲気が変わっていませんか? 太子から王になったので当然といえば当然ですが、前はしなやかな印象のデザインやカラーだったのに、チョロと一緒に国内城に戻り王様になってからは、すごくしっかりした仕立ての衣装で登場します。


                                      契丹に向かい、出発してからは鎧のデザインも変化がありました。胸の辺りに王の象徴であるボンファン(鳳凰)が描かれた鎧を着ています。コ・ウチュン将軍の胸にあった「井」マークもなくなっていますし。これにも何か深い意味があるのでしょうか? それとも考えすぎ?


                                      次回もお楽しみに!



                                                BY  趙章恩

                                      Original column


                                                http://ni-korea.jp/entertainment/essay2/index.php?id=19