韓国のPC動向 デスクトップとノートパソコン(2007年8月13日 掲載)

“いいとこどり”したPCが人


性能はデスクトップ、デザインはノ


 


 


【ソウル】個人向けのコンピュタということでPCと呼ばれていたデスクトップパソコンが、ファミリコンピュタに生まれわり始めた。子供のインタネット中毒が深刻になるにつれ、パソコンを部屋ではなくリビングに置いて家族みんなで使うパソコン、AV機能を持つコンパクトなパソコンがれている。


 


 三星電子とLG電子は2007年から、性能はデスクトップ、デザインはノトパソコンの「デスクノト」というパソコンを発売している。モニタと本体を一つにして筐体はコンパクトにしながらも、HDDは音や映像を保存できるように300GB以上、液晶は19インチと大きくなった。三星電子によるとデスクノトは特に主婦に人で、3000台以上れているという。


 


 三星電子のデスクノト「NT-G10/MS340」はバッテリがないノトパソコンだ。4.97kgの重さなので、携はできない。しかし性能はデスクトップとほぼ同じで、3Dゲムもしめる。ノトパソコンのように場所をとらないのでリビング用に人が高い。格は95万ウォン(約12万6000円)とデスクトップパソコンよりも若干高い。量販店「テクノマト」によると、三星のデスクノトは07年春から250台はれているほどのベストセラで、全パソコン販10%を占めるようだ。


 


 LG電子は、ホムエンタテインメント機能を大幅に化した「XノS900」を発売した。16:10比で面損失が少なく、左右/上下160度のい視野角を提供しながらDolby Home Theater(ドルビムシアタ)サウンドシステムを搭載している。5.1チャンネルサラウンドもしめる。


 


 また、利便性を考慮した各種機能を搭載した。デスクトップの使い勝手をそのまま生かすため用キドと接ブルを考慮した左後面ポト配置、130万素ウェブカメラなどユのニズを反映した機能が目立つ。


 


 ノト的な機能でいえば、S900には非常用バッテリが付けられている。このバッテリがあると10分ほど緊急時に対応できるので、停電など非常時にデタを保存する時間を確保できて作業中のデタをなくす心配がない。家庭やオフィスなど短い距離を移動するために電源を消してまた再起動する必要もないのでとても便利だ。カラはリビングや事務室のインテリアを考慮して高級感のあるシルバにされている。


 


 LG電子DDM(Digital Display&Media)マケティング担ウギョン常務は「S900は幼い子供がいる主婦と身世代の要求事項を綿密に調査し反映した製品。より高性能で便宜性を高めた製品でタゲット顧客層を集中攻略していく」と述べた。


 


 このデスクノトの発売LG電子は10.6インチから大面ワイド製品にいたるまで、ノトパソコンのフルラインを発売することになった。S900の格は110万ウォン(約14万3000円)前後。


 


 デルやソニなど外メもデスクノト型を相次いで発売しており、好調れ行きを示している。



趙章恩(チョウ
チャンウン=ITジャナリスト)


 


 


 BCN This Week 2007年8月13日 vol.1199 載] Link

韓国 液晶モニターの不良多発(2007年8月6日 掲載)

 液晶モニタの不良多


 


 消費者保護院が交換基準案を提示


  


 


【ソウルTVやパソコンなどに使われる液晶モニタの不良素(ドット欠け)にする苦情が加していることから、韓消費者保護院が15社の不良連補償基準を調査した。その結果、不良素にする客的補償基準がないまま、メそれぞれの補償容となっていることが分かった。液晶TVやノトパソコンの販えているなか、補償基準がないため交換を拒否するトラブルが多しており、至急に合理的な補償基準を準備し、制度を改善する必要性が高まっている。



 消費者保護院は2006年、一年間に
け出られたTVパソコンモニター・トパソコンデジタルカメラ液晶モニタする消費者不のうち、「液晶モニタ不良素」にする不280件で、05年の255件に比べ9.8%加したことを明らかにした。


 


 品目別にはノトパソコンが38.6%(108件)で最も多く、パソコンモニタ32.5%(91件)、デジタルカメラが18.6%(52件)、液晶TVが10.3%(29件)の順だった。


 


 消費者の不満内容を調べたところ、「不良素が1-2か所生する」が85.4%に達し、たった1か所の不良素にしても消費者は製品不良を訴える傾向が示された。


 


 しかし、不良素にする製品仕判定基準と補償基準がメごとに違うため、紛の原因になっている。 現在の消費者紛解決基準によると、液晶の不良素にしては補償基準がないため、メ別に異なる基準によって交換や返品などの補償が行われているのが情だ。


 


 消費者保護院は業者別補償基準を考にして品目別補償基準を提示した。


 


 購入後6か月以であれば、液晶TVは中央部2か所以上で製品交換またはパネルを交替、中央部以外は6か所以上で製品交換またはパネルを交替をするようにしている。パソコンのモニタおよびノトパソコンは中央部1か所以上で製品交換またはパネル交換、中央部以外は3か所以上で製品交換を基準として提示した。またデジタルカメラは1か所でも製品交換またはパネル交換するように基準を決めた。


 


 また、不良素補償基準に達しなくても1-2か所不良素が見された場合、品質保証期間を10-20%ほど延長する法的措置も必要と付け加えた。


 


 消費者保護院は今回の調査結果を土台に、液晶パネルの原産地、補償基準不良素個などの重要情報を「重要な表示・広告事項告示」の項目の一つとして製品に明記させるなどの法案を公正取引委員に建議する。



趙章恩(チョウ
チャンウン=ITジャナリスト)


 


 BCN This Week 2007年8月6日 vol.1198 載] Link


 


 

韓国のネット事情 情報通信部(2007年8月27日 掲載)

のネット事情 情報通信部


 



タル取り締まりにり出す


質なキ告防止が目的


 


 


 韓の大手ポタルサイトが人気検索キドランキングを商業的に用していることをこれ以上見逃せないと、政府が介入を決めた。



 情報通信部は7月30日、ポ
タルの社的責任を明確にするため、索キドランキング用の規制を主な案件とする「情報通信網法改正案」を推進することを明らかにした。 


 


 情報通信部が表した改正案によると、コンピュタプログラムを使ったり集的にインタネットにキドを入力することで索キドランキングを人的にえることを禁止し、違反した場合には罰金3000万ウォン(約420万円)を課す。これに伴い、商業的な目的で索キドを人的にえ、ネットユの好奇心をあおって告サイトを索するよう誘導するといった行は規制象になる。


 


 韓では2006年末現在、70%を超える民が1日に1回以上、3大ポタル(NAVER、DAUM、NATE)を利用していて、これらのトラフィックは全インタネットの32%を占めている。ポタルは「インタネットの恐」とまで呼ばれている。1兆2000億ウォン規模のデジタルコンテンツがポタルを由して販されていて、インタネット告が全告市場の12.4%を占めるなど、ポタルはどんどん大きな力を持つようになってきた。したがって、然、社的責任も負わなければならないというのが情報通信部の主張である。 


 


 1日1300万人が利用する韓最大ポタル「NAVER」はどこよりも人気検索キドマケティングを活に展開している。新しく発売される映やゲムを宣するため、多くの企業はロコストで果が大きいポタルの告を利用している。特に人気検索キドの上位に製品名やブランドを表示したり、索キド入力スペスに「○○を索するとイベントに募できます」といった「ブランド索」のり上げは告のなかでも最も大きな割合を占めている。


 


 韓インタネット告審議機構は7月からインタネット告審議を始めている。過告は注意し、ポタルに自制するようきかけている。


 


 例えば、ショッピングモルを運している事業者が「プロモション業者」と呼ばれる一部イベント社や告代理店にお金をい、ショッピングモルと連のある索キドを何百万回も入力するようプログラムを使い、索キドランキングの上位に登場させ、いかにもショッピングモルが話題になっているようにみせかける行は取り締まりの象になる。


 


 情報通信部はこのような「プロモション業者」の索キド操作手法もますます巧みになっているため、取り締まりが難しいという見方もあると認めているが、法的根をつくって根絶させると意欲的である。


 


 法改正案は8月1日の公聴会係部署協議をて、国会に上程される予定だ。



趙章恩(チョウ
チャンウン=ITジャナリスト)


 


BCN This Week 2007年8月27日 vol.1200 載]  Link 


 


 


韓国 三星電子(2007年8月27日 掲載)

 三星電子


 


 


フレックス勤務制大の波紋


緊張感の演出と勘ぐる向きも


 


 


【ソウル】三星電子は業務率を高めるため9月から出退勤時間を力的に運用するフレックス勤務制を大し、本社スタッフにも適用すると表した。フレックス勤務制は時差の解消から究所、海外業部門ではすでに施されていたが、一般スタッフでも部署別に自律的に導入できるよう適用象を大することになった。


 


 韓のマスコミが「フレックス勤務制は三星電子の新経営2.0の第一」と報道しているのにし、三星電子は「業績化後のリストラや新経営戦略の一環としてフレックス勤務制を導入したわけではなく、あくまでも率を高めるための制度。また義務的に施されるわけでもなく部署別に自律的に判して適用する。本社スタッフでも業部は代理店の業時間に合わせて勤務するのが率的であるため、フレックス勤務制を大させようとしている」と明した。三星電子の就業時間は現行8時から17時までとなっているが、これを業務況に合わせて9時-18時、10時-19時などにえられるようになった。


 


 10時から16時までは集中勤務時間として「コアタイム」、この時間の前後は「フレキシブルタイム」にして、部署長と協議し各人が業務計に合わせて就業時間を自主的に選できるようになった。


 


 三星グルプは1993年、李健煕会長の「新経営宣言」により、交通渋滞を避けて社員の時間活用を有にするため、7時出勤16時退社の「74制度」を導入したことがある。16時には退社して自分のために時間を活用できるという初期の目的とは違い、出勤時刻が早くなっただけで16時に退社できる人はほとんどいなかった。上司がっているのに自分だけれないといった理由から逆に業がえただけだとする社員からの苦情もあり、01年末からは8時出勤、17時退社にえ、業務率化のために必要と認められた事業部はフレックス勤務制を導入してもよいことになった。9年間いた74制度は三星グルプの雰囲気えた。今でも7時には社に到着するよう出勤する人が少なくない。社の出勤バスも朝5時からソウル各地の住宅街を回るので、員電車にられるよりは社の出勤バスを利用しようと早朝から出勤を急ぐようになったせいだ。


 


 三星グルプが93年に表した新経営宣言のように、今回もフレックス勤務制で社の雰囲気を一新させ緊張感をえようとしているのではないかと分析する経営専門家も多い。


 


 フレックス勤務制の導入は韓で珍しい制度ではない。すでに食品やエンタテインメントを中心とするCJグルプをはじめ大手企業に導入されつつある。05年からは「公共機関弾力勤務制」が導入され、政府省と公企業、地方自治体などでも施行されている。


 


 一方、政府は家エネルギ節約の一環として夏の間、標準時より1時間操り上げるサマタイム制を導入しようと積極的に討をけている。政府は9月末まで公聴会果分析を施する。労働界は「出勤時刻が1時間早くなるのに定刻にはれず、勤務時間がえるだけだ」と反している。



趙章恩(チョウ
チャンウン=ITジャナリスト)


 


BCN This Week 2007年8月27日 vol.1200 載] Link 


 


 


韓国でオープンソースの利用が進まない理由は本当に英語? [2007年9月12日]

韓国全土にある2800の郵便局には、誰でも無料でネットが使えるパソコンが置いてある。市内はもちろん、地方でもちょっとしたメールのやり取りや検索は携帯電話ではなく郵便局で済ませられるからとても便利だ。高いパケット代を払わなくても済むし。韓国の郵便局は情報通信部の傘下にあるためか、1999年からデジタルデバイドの解消のため「インターネットプラザ」という名前で無料インターネットカフェを運営していて、全国に3253台のパソコンが設置されてある。このPCのOSを2009年までにすべてLinuxにする計画が発表された。郵便局を皮切りに他の公共機関でもLinuxの導入が拡大されるのではないかとみられている。

 情報通信部郵政事業本部は2005年から、オープンソース・ソフトウエア(OSS)の活性化実証事業およびTCO(Total Cost of Ownership)削減のため、郵便局「インターネットプラザ」に1台以上はLinux PCを置くようにしている。すでに3353台のうち1265台はLinuxになっている。2007年から導入している新規PCにはすべてLinuxを搭載しているので、台数はもっと増えていくだろう。Linux PCを導入したことで導入費用はかなり節約できた。Windows XP Professionalの値段は15万7000ウォン(約2万円)だが、ハングルとコンピューター社の販売するLinuxは4万9000ウォン(約6000円)に過ぎない。


 しかし、いくらコストが割安でも、ユーザーが不便さを感じてはしかたがない。韓国はマイクロソフト依存度がものすごく高いため、2年ほど前までLinuxだと、インターネットバンキングも使えない、電子政府サービスも使えない、ショッピングモールで決済もできないなど、ネット利用を制限されることが多かった。そのせいか、Linuxは不便というのが一般論になってしまっていた。食わず嫌いとはこんなことだろうか。しかし、郵政事業本部の説明によると、郵便局を訪れた人々は「ずっと、これはWindowsのパソコンだと思って使ってました。Linuxって不便だと思っていたけど、ネット検索とかする上では問題ないんですね。」と感想を述べたそうで、OSSの認識を変えるのに役立っているという。


 まだ2007年7月時点で韓国のOSSのシェアは3%未満と言われている。このようにLinuxの利用率はまだまだ低いのだが、郵便局は特殊な例ではなく、韓国全体で少しずつ変化が生じている。政府機関である韓国ソフトウェア振興院も教育機関、医療機関、社会公共機関へのLinux普及に力を入れている。大学を中心に普及しているEラーニングをOSSで実現できないかといったことについてフォーラムも開催された。韓国のLinux関連企業もデスクトップ用OSを発表し、本格的にマーケティングを始めている。OSSの活性化のためには何よりもデスクトップPC市場への拡散が必要だからだ。ほかの取り組みとして、韓国の公共機関ではOSS普及のため、OSSを導入する際に、保守契約を定額で結ばなくてはならない決まりになっている。これまでは、使うのも無料、作るのも無料、みんなが共有するものだから保護されない、という考えから、OSSはお金にならないという理由でビジネス対象としてとらえられていなかった。でも保守ビジネスが成り立てば、OSSも立派なビジネスモデルになれるのではないだろうか。


 このようにOSS市場がにわかに賑やかになっている韓国だが、OSSを消費する人は多いが、開発に関わる人が少なすぎるという大きな問題が立ちはだかっている。OSSが活発な国ほど消費しながら生産もする開発コミュニティーがたくさん存在しており、活性化している。韓国にもいくつかのOSS開発者のコミュニティーが立ち上がっているが、参加率は低いという。アメリカではオープンソース関連コミュニティーが活発なのに韓国にはない、などの話になると必ず、英語ができる開発者が少ないからであり、言葉の問題さえなければもっと参加できるのに……というような話をする人がいる。


 しかし、これはおかしな話。韓国では就職のためにTOEICで900点は必須なのに、英語ができない? 英語ができなくてオープンソースのコミュニティーに入れないとは理由になっていないのではないか。日本だって英語が苦手な人が多いのに、韓国のマスコミの報道によると5000人以上のOSS開発者がいるという。韓国では100人にも満たない。英語がペラペラでないとOSSは開発できないものなのか? Windowsに振り回されたように、オープンソースでも輸入に依存するようなことになるのではないか心配だ。

(趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン
2007年9月12日 

-Original column
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/NPC/20070912/281736/

韓国政府機関が“ようやく” OS非搭載のパソコンを購入可能に [2007年9月5日]

韓国行政自治部をはじめ中央省庁や参加機関は2007年8月からOSが搭載されていない「空PC」を購入できるようになった。「購入できるようになった」というのは、実は今まで「行政業務用多機能事務機器標準規格」により、政府のパソコンはすべてOSが搭載されたパソコンしか購入できないようになっていたのだ。しかし、韓国ではLinuxをOSとしてプリインストールして販売するパソコンメーカーは1社もないので、現実には政府機関はみなWindowsに頼っていたというわけだ。ここにきてOSの自由化を求める声が高まったため、OSをユーザーの自由に任せることにしたという。

 空PCを購入し、好きなOSを選択する。これは組み立てPCを購入するユーザーの間では珍しくもなんともないこと。しかし、「いくらWindowsが標準で搭載されているからといって『Windowsはいらないと言われても値段は同じ』とメーカーが主張するのはおかしい。Windowsがプリインストールされたパソコンであっても、OSが不要なら、OS分の料金をユーザーに払い戻すべきだ」と国会議員らが今年7月あたりから関連規定を作る動きを見せている。実際、ハンナラ党の議員らは公正取引委員会が規定を作成するよう主張している。


 確かにメーカーの言い分にも理解できる点はある。韓国でのWindowsのシェアは99~99.9%とも言われているほど圧倒的だ。1%未満しかいないユーザーのために、OSを別売りするのは面倒であるとメーカーが思うのも仕方ない部分はある。Windows+Internet Explorer環境でのテスト費用の方がLinuxを使ったテストよりも安あがりで、しかも需要が大きいという理由で、Linuxをプリインストールするのに躊躇しているというのも理由の一つだ。しかし、そういう背景はあるにせよ、OSが不要だからその分を払い戻して欲しい、という主張は正当なものだろう。


 韓国でWindows Vistaはネット通販で20万ウォンほどの価格。しかし、Linuxはこれより安く、あるいは手間さえかければ無料で利用できる。Windowsはいりません、ということであれば、ざっくりVistaの市販価格の半分くらい(10万ウォン:約1万3000円)はキャッシュバッグされて良いのではないだろうか。


 ただし、今のところ、韓国政府はOSの払い戻しをするかどうかはパソコンメーカーの自由としている。


 韓国ではパソコンが導入されから今までWindowsに頼りすぎていたのが問題で、国産OSの開発にも投資すべきではないかといった意見も出ている。ともあれ、ユーザーにはOSを選択できる権利がある、Windowsの独占を防止しよう、という点では政府も同意している。


 マイクロソフトが、Windows Vistaの価格を韓国内でだけ高く設定し、Windows離れを加速させたこともあり、こうしたWindows離れの動きは自業自得かもしれない。Windowsを使わないということはWordもExcelもInternet Explorerも使わなくなるということ。マイクロソフトの業績に大きく影響することになる。この勢いがマイクロソフトをちょっとは怖がらせるほど広がるといいのだが。

(趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン
2007年9月5日 

-Original column
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/NPC/20070905/281179/

韓国のAV家電事情 三星電子 EISAアワードで4年連続受賞製品も(2007年9月10日 掲載)

AV家電事情 三星電子 EISAアワドで4年連受賞製品も


 


 


勢に押され味のデジカメに自信


 



 


 【ソウルEISAアワドで三星電子のホムシアタ、液晶TV、デジタルカメラ、携電話が選ばれた。



 EISA(European Imaging and Sound Association)はヨ
ロッパ映像音響機器協の略。20か門誌50誌が加盟している体で、EISAアワドは1年間に発売された映像音響連機器のなかから製品の技術、デザイン、革新性などを評して部門別に最も優れた製品を選ぶもので、州に限らず米やアジアにも影響をえる威ある賞の一つである。受賞した製品には州地域での販製品に1年間「EISA」マクを付し、品質と製品力、ブランド力を保証される。 


 


 三星電子が今回受賞した製品は、「2007年型ボルド液晶TV」「フルHDホムシアタ」「ウルトラエディション12.1」と、三星テックウィンのデジタルカメラ「VLUU i70」で、ホムシアタ4年連、デジタルカメラは2年連、携電話は初の受賞となった。


 


 三星テックウィンはデジタルカメラ門のグル社で、韓国内でもキヤノンやニコンには押され味だったが、EISAアワド受賞でグロバルブランドとして販が伸びるものと予想されている。


 


 2007年型ボルド液晶TVはやわらかい曲線のデザインが特で、下部をクリスタルワイングラスのような形にした。発売から1年4か月で世界で520万台の販売実績をあげた。


 


 フルHDホムシアタは高光ブラックカラのモダンなデザインが目立つ製品で、HDプログレッシブ技術により鮮明な質を鑑賞できる。


 


 ウルトラエディション12.1は、スリムスライドHSDPA携で、3.6Mbpsの超高速ダウンロドとフルブラウジング、300万素カメラ、Bluetooth2.0、USB2.0、外付けmicroSDカドなど先端機能を備えている。


 


 デジタルカメラの「VLUU i70」は、720万素の高質で3インチワイド液晶面、MP3プレ機能を採用するなど、洗練されたデザインと使いやすい機能を取り揃えた。


 


 三星電子は07年のEISAアワド受賞を契機にして、AV製品のマケティングをより一層化していく計だ。


 


趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト)


 


BCN This Week 2007年9月10日 vol.1202 載]  Link 


 

韓国の携帯コンテンツ事情 携帯電話の新収益モデル(2007年9月3日 掲載)

の携コンテンツ事情 携電話の新益モデル


 


 


新型待ち受け面の開盛んに




 


【ソウル】カラリング(通話連結音、日本では「待ちうた」)、デジタル音いて、韓の移動通信市場では「待ち受け面」が新しいキラアプリケションとして注目されている。今までの待ち受け面とは異なり、世界的に流行しているWidget(ウィジェット)が使える待ち受け面がと登場しているからだ。


 


 韓ではアップルのiPhoneにウィジェットが搭載されてから、モバイルウィジェットにユ心が集中している。ウィジェットとは、特定機能を遂行するアクセサリソフトウェアのことで、時計やカレンダ、メモ帳、ニュスなどユがすぐに使いたいアプリケションを選して待ち受け面に配置できる。ノキアも2007年末までには携電話からウィジェットを正式に利用できるようにすると表した。ベタサビスはすでに昨年10月から開始している。


 


 韓の携電話キャリアもこの夏からとモバイルウィジェットサビスを公開している。最大キャリアのSKテレコムはウィジェット機能が含まれた「T─インタラクティブ」を提供している。これは携電話の待ち受け面からニュ予報などリアルタイムで更新される情報が使用料もデタ通信料もかからずに利用でき、頻繁に使うコンテンツや機能のアイコンを表示できるようになっている。さらに詳しいニュスをむ場合は有料で、デタ通信料も加算される。


 


 SKテレコムの表によると、今年4月に始まったT─インタラクティブの累計加入者7月末で約34万人を突破している。2000万人に近いSKテレコムの加入者に比べ34万人は少ないかもしれないが、T─インタラクティブに似たような待ち受け面にコンテンツを表示するサビス「1mm」は、2年間で22万人にとどまっていた。SKテレコムのT─インタラクティブ対応端末は、56種に及び、ほぼどんな携電話からでも利用できるという点が加入者につながっている。


 


 08年に登場する「T─インタラクティブアップグレドバジョン」では事業者があらかじめ設定しているなかでユが選する方式だったが、これを改善、ユが直接面を構成して利用したいサビスを何でも待ち受け面に表示できるようになる。


 


 携電話社のKTFも「顧客連携型デスクトップサビス」として「Pop─Up」という待ち受け面から、ほしい情報だけをアイコンにして設定できるサビスを開始した。「Pop─Up」は待ち受け面から証券情報交通情報ニュ位置基盤地域情報を利用できる。デタ通信料は無料。モバイルインタネットにつないで索しなくても待ち受け面からすぐに確認できるので、時間と通信料の節約になるということで、加入者がえている。


 


 モバイルソリュション企業も相次いでウィジェットを携電話の待ち受け面に利用できるようにするソリュションを表し、競を繰りげている。モバイルウィジェットの活性化のためには、より多くのウィジェットを作れるようにしなくてはならないと、スクリプトとHTMLなどを導入したりフラッシュのようなベクタ形式のグラフィック技術を活用して制作する方法を業界で討している。またモバイルソリュション企業はウィジェットを開できるソリュションのほかに、より個性的でユの好みに合わせた特別な提案に向けて頭をひねっている。



趙章恩(チョウ
チャンウン=ITジャナリスト)


 


BCN This Week 2007年9月3日 vol.1201 載]   Link

<ケーススタディ“韓流”IT TRY&ERROR>17.今回のテーマ■フォント開発(下)

ネットの時代こそのフォント開


ファッションにも採用


 


 


 韓インタネット振興院が施した「2008年インタネット利用態調査」によると、韓では人口の77.1%、10-30代は98-99.9%がインタネットを利用し、そのうち84.5%がインタネットから新聞記事をんでいるという結果が出ている。ネットの閲覧や文書作成をする際に、少しでも目の疲を和らげてくれるフォントがあればありがたい。


 インタネットを使うのが日常的となっているにもかかわらず、20年近く前に導入されたマイクロソフトのフォントに依存しているのはIT先進として念なことである。みやすく目が疲れないフォント、新聞サイトやポタル自のフォントを望む動きはどんどん高まってくるということで、フォントを門的に開する企業もえてきた。


 


 ファッション業界でも新しいハングルフォントの開に注目している。文字をモチフにしたデザインが流行っているからだ。携電話端末や冷庫にも流れ星のようなハングルフォントで有名な詩を彫刻した限定版が登場している。パリのファッションショでは韓人デザイナのハングルがプリントされたシャツやワンピスが注目された。光地でっているような類いのものではない。鳥や花を描いたようにも見える美しいハングル書体をアレンジした衣装は、東洋的で不思議な記にも見え、韓の芸能人の間でも流行っている。添付画像


 


 ハングルをビジネスとして見直す動きが一時的な流行で終わらず、自分のの言葉を愛し正しく使うことへつながることを願うキャンペンも行われている。チャットやメッセンジャの登場によって、韓でも2ちゃんねる用語のような言葉がたくさん出てきたので、「言語破」や世代間の言語デバイドが問題になっている。それに、韓ではグロバル化の一環として英語育に力を入れており、小校から英語の授業を始めている。英語しか使わないという幼稚園は、妊娠したらすぐ予約しないと生まれたわが子を入園させられないという繁盛ぶりだ。


 


 英語ばかりで韓語は使われなくなり、ハングルフォントはもういらない、なんてことにならないようにしなくては。

(趙 章恩●取材/文)


 


 


 BCN This Week 2008年11月3日 vol.1258 載]  Link

ポータルの無料サービスがセキュリティ産業を滅ぼすか [2007年9月26日]

 1日の訪問者数が1400万人、韓国内のブラウザーの70%でホームページに設定されている最大手のポータル「NAVER」が、ウイルス対策ソフトを10月より無料で提供を開始する。これに対し、韓国セキュリティ対策ソフトの最大手であるアンラボが「市場ルールを守り、産業の活性化に打撃を与えない範囲で無料サービスを提供すべきなのに、NAVERは他の企業と一切協力しない。何でも独占しようとしている」と非難している。


 NAVERが無料サービスのために選択したのはロシアのカスペルスキーのセキュリティ対策ソフトをエンジンに利用した「PCグリーン」。ウイルスやワーム、スパイウエアなど検出・修復・遮断できるプログラムで、フルスキャンだけでなくリアルタイム監視機能や自動アップデート機能も無料で提供される。市販のセキュリティ対策ソフトと同等の機能である。


 これに対しアンラボをはじめとする韓国のセキュリティ業界は、300億ウォン規模のセキュリティ業界が潰れてしまうのではないか、韓国セキュリティ業界の競争力が弱くなるのではないかと反発しているわけだ。


 ポータルサイトが無料でウイルス対策ソフトを提供するのはNAVERが初めてではない。Yahoo!もMSNも提供している。それなのにNAVERだけが攻撃されているのは、NAVERが圧倒的な力を持っていることが背景にある。


 YahooやMSNに比べ、NAVERは韓国で圧倒的1位の影響力を持つポータルである。時価総額8兆ウォン、2007年売上5734億ウォン、営業利益2296億ウォンを記録している。ポータル2位のDAUMの営業利益は102億ウォン。NAVERがどれほど力を持つポータルなのかはお分かりいただけるだろう。そのNAVERが無料でサービスを提供すると、標的となった業界が潰れるのは時間の問題だ。2000年には雨後の竹の子のように存在していた価格比較サイトも、NAVERが知識ショッピングという価格比較と商品レビューを書き込むコーナーをオープンしてから市場が全滅した。映画チケット予約代行サイトも、「NAVER映画サービス」が始まってから跡形もなく消えてしまった。


 例えば、アンラボの売上の30%は個人向け販売が占めている。NAVERのお陰でこの売上が消え去る恐れがあるのだから、神経を尖らせるのも無理はない。すでに、ポータルサイトがツールバーを通じて、無料のウイルス対策ソフトを提供してからセキュリティ対策ソフト市場が大きく低迷し始めているという事実もある。こうしたことから韓国セキュリティ業界の兄貴分であるアンラボが先頭に立ち、NAVERへの反発を強めているわけだ。


 ただ、その論理にはちょっとびっくり。アンラボは、「NAVERが無料でサービスを始めるとユーザーは喜ぶだろう。ただし、それにより、韓国のセキュリティ業界が危なくなり、それは国家のセキュリティの危機につながる」と言うのだ。この意見を代表に、韓国セキュリティ業界は、「国家をまたいだハッキングなどサイバーテロが毎年増加している中で、セキュリティ産業は単純にパソコンのウイルス対策のためだけではなく、国家的次元でセキュリティを考えなければならない」とし、「国内の脆弱性情報は韓国のセキュリティ企業が持つべきだ」という主張を展開している。カスペルスキーはパターン・ファイルを作成する上で最も重要なウイルスやワームの検体をNAVERの無料サービスを通じて入手することになる。この点を問題視しているわけである。


 国家のセキュリティがダメになるという口実で、セキュリティ業界が反対するとは思わなかった。


 あくまで個人的な感想だが、有料で購入したアンラボのセキュリティ対策ソフトをインストールしておいても、頻繁にスパイウエアやウイルスに感染しているので、無料でも良いものがあればそっちに乗り換えたいというのが率直なところ。


 アンラボとNAVERの話し合いは続いている様子だが、「市場の秩序を守るため無料はダメ」というアンラボと、「何が何でもユーザーのために無料で提供したい」と譲らないNAVERが対立しているため、妥協点を探すのは難しそうだ。


 それにしても、韓国のセキュリティ業界の雄であるアンラボがここまで警戒するロシア製のセキュリティ対策ソフト。そんなに優秀なのは、やっぱりアメリカとの冷戦の結果なのかな?


(趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン
2007年9月26日 

-Original column
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/NPC/20070926/282986/