ソウルでWorld IT Show 2009開幕、韓国メーカーの携帯電話に期待!

2009年6月17日から20日まで、ソウル市内のCOEXで「World IT Show 2009」(WIS2009)が開催されている。韓国最大規模のIT展示会で政府機関である知識経済部、放送通信委員会、文化体育館後部が主催し、「グリーンITのための新融合技術」をテーマに17カ国の501社が1243ものブースを設けて参加している。









コンパニオンと携帯電話の新機種で華やかなLG電子ブース


 今年、特に注目されているのはサムスン電子とLG電子が展示する携帯電話の新機種である。サムスン電子はCMモデルとして大ブレークしているフィギュアスケートのキム・ヨナ選手をイメージキャラクターに起用したタッチフォン新機種「ヨナのHaptic」を中心に、太陽光充填携帯、ウルトラHapticなどを展示し、LGはとうもろこし澱粉で作られたバイオプラスチック携帯や透明ケースの新機種携帯を展示した。









サムスン電子はフィギュアスケートのキム・ヨナ選手をCMモデルとして起用



 韓国最大キャリアのSKテレコムは「移動通信25年の歴史」をテーマに歴代携帯電話を展示し、KTは携帯電話を使ったユビキタス社会を体験できるコーナーを作りモバイル展示を盛り上げた。


 キム・ヨナはサムスン電子のエアコンCMモデルでもあるが、話題の面でも売上の面でもあまりにも反応がよかったため、スポーツ選手では初めて携帯電話のCMモデルに抜擢された。「ヨナのHaptic」は、スリムなデザインと、写真を撮ってBlogように編集できる便利な日記機能が特徴となっている。






キム選手はスポーツ選手として初めて携帯電話のCMモデルに抜擢

サムスンがインドで発売した太陽光充電の携帯「クレストソーラー」も注目度が高かった。端末の後ろに太陽光パネルがついていて、1時間太陽に向ければ10分ほど通話できるという。1.52型のディスプレイ、FMラジオ、MP3プレーヤー、800mAhバッテリーがついて 59ドル。インドは日照量が多い一方で、電力供給がうまく行き届かないため、太陽光充電のニーズが高いと先行販売し、東南アジアや中近東、アフリカといった新興国で太陽光携帯のマーケティングを強化する。サムスン電子は太陽光が電気に代わるほど完璧な充電はできないけど、補助手段としては活用価値が高いと見ている。2009年2月スペインで公開した太陽光充電携帯「ブルーアース」も年末発売を予定している。

 韓国向け新機種「ウルトラHaptic」も公開された。海外向け端末に搭載されていたGPSの代わりに地上波DMB(ワンセグ)を搭載し、タッチパネル+スライドキーパッド、800万画素カメラ、2.8型AMOLEDが特徴。サムスンやLGの戦略端末は海外で「世界初○○機能」を冠にして先に発売され、半年ほどしてから機能の一部を手直しして韓国で発売するのがいつものパターンである。


 「ウルトラHaptic」もヨーロッパで先行発売して1カ月で50万台売れ、イギリスの携帯電話ヒットリスト2位に選ばれた。カラーはブラック&レッドのダークレッドとゴールドとベージュの輝きがゴージャスなゴールデンベージュの2色。カバーをスライドさせると、カメラのレンズがある内側がメタルレッドでとてもかっこいい。端末の価格は7万円ほどだが、MNPを利用すれば補助金があるので半額ぐらいで購入できる。


 一方、第2世代タッチフォンとして発売される端末については、発売当日まで秘密にするという。3.5型AMOLED搭載、スリムタイプ、その他はグローバル市場向け新機種「Jet」と同じで3Dキューブインターフェースを採用したとだけ伝えている。これは3Dキューブの6面を転がしながらメニューを登場させるというもの。


 「JET」とはWIS2009開催直前の15日、ロンドンとシンガポール、ドバイの3都市で公開されたグローバル市場向け戦略端末で、「SAMSUNG JET」と名づけられた端末。サムスンがタッチスクリーンを発売するようになってからの2年間、蓄積された技術やノウハウを凝縮させた全く新しい概念のフルタッチスクリーンで、画質(Screen)、性能(Specification)、速度(Speed)の面で優れていると宣伝した。既存のワイドQVGA AMOLEDより4倍以上鮮明な超高画質3.1型のワイドVGA(800×480ドット)を搭載する。


 DNSe(Digital Natural Sound engine)& SRS(Sound Retrieval System)で5.1チャンネルの立体サラウンドを再現しているので、携帯電話で動画を見ながら画質はもちろん、より深みのあるサウンドを楽しめるようになった。マイクロソフトのExchange ActiveSyncを利用できるのでスマートフォンと同じく業務用としても使えるし、Dolphinブラウザーで最大5つの画面を同時に開いて作業できる。今まではせいぜい音楽を聴きながらメールを書くというぐあいに2、3の機能しか同時に動かせなかったが、携帯電話に内蔵された機能を同時に20まで実行できるマルチタスク機能もある。状態を認識する機能もアップグレードされ、端末を傾けてページをめくる機能に加えて、端末を左右にふったり、2回叩いたりといったことで音楽再生やカメラ機能を使えるようにした。サムスン電子は「Jet」を「Smarter than a Smartphone」と宣伝している。

LG電子は「AMOLEDを搭載すると値段が高くなってしまう」として、ユーザーインターフェース(UI)を工夫して勝負するという姿勢を見せている。スマートフォンやタッチフォンは使い方が難しいというユーザーの声を反映し、誰でも直感的に使えるUIを目指している。

 LGがWIS2009に展示した戦略端末「アレーナ」は3型ワイドVGA液晶、500万画素カメラ、韓国メーカーでは初めてのDolbyモバイル2.0、各種動画を再生できるプレーヤーを搭載しており、パソコンから携帯に動画をコピーするだけで、ファイルを自動的に変換して携帯で動画が見られるようにしてくれる。タッチパネルの感度も高めiPhoneのようなマルチタッチもできるようになった。ケースが透明な端末や800万画素で最適な撮影モードに設定してくれるビューティースマートフォンも展示された。


 今回のWIS2009では、海外の展示会で先に公開された新製品が多かったので、「これがうわさのあの製品なのか」と確認できる程度に過ぎなかったが、どのメーカーも、ジャンルに関係なく「省エネ」「エコ素材使用」「リサイクル」「製造過程における環境保護」を意識していることはにじみ出ていた。製品の展示だけでなく、複数メーカーの製品と通信、コンテンツを組み合わせて、近い未来社会は家庭、オフィス、街中がこうなるといったストーリー仕立ての展示は面白かった。


 またLG電子ブースには日本でも注目度の高いデジタルサイネージの展示コーナーもあった。これはまた次回紹介する。


(趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン
2009年6月18日

-Original column
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20090617/1016104/

韓国の家電・携帯電話機 海外でコピー製品が急増(2005年2月28日 掲載)

ブランドイメジにも


 


 


 


【ソウル海外市場三星電子LG電子まるなか、家電帯電話機などをそっくりコピした偽物問題になっている。国製品違法コピー品大手企業家電から中小企業部品まで非常様化している。最近イラクでは市場シェア70%をめている国製洗濯機国製違法コピー製品大量された。LG電子は「SUPER LG」、大宇DAEWOO)は「DEAWOO」、三星電子は「SUMSONG」と国企業連想させる国製品流通えている。


 


 MP3プレイヤ「アイリバ」で有名なレインコムは、昨年中違法コピー製品半分以下値段されてから訴訟検討している。三星電子帯電話機のコピ登場してからデザイン保護のため展示でも市販中製品しか展示しないことにしている。


 


 三星電子帯電話機平均価格198ドルと、ソニー・エリクソンと高額商品3GSM世界会議2005では今年最高製品賞受賞している。発売するモデルごとに世界1000万台以上れている。そのせいか海外競合会社不法流通業者によるコピー物出回り、毎月中国だけで10万台前後流通されているものとられている。


 


 三星電子関係者は「三星はブランド品同上流階層する商品になった」とし、「しい帯端末開発のため年間1ウォン(1000億円以上費用投資している。コピー携帯不法流通により金額的被害きいが、海外げた国産高級ブランドのイメジもけている」とべた。三星帯電話ブランド「Anycall(エニル)」のブランド価値3ウォンとされている。コピー製品本物価値までもとしてしまうため、このままでは輸出にまで被害れがある。


 


 海外国製品のコピ価格競争力市場シェアをばしているが、りはしい。国産コピー製品大半めているにもかかわらず国政府強力りはなく、国大使館にも特許担当者がいないため明確対応できない場合い。訴訟提起しても判決まで数年はかかってしまう。ノキアはバッテリ20ケタの入力し、本物かどうかをオンラインで確認できるようにしている。三星電子LG電子といった国企業もコピー防止対策めている。


趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト) 

BCN This Week 2005228 vol.1078 掲載Link

アップルコンピュータ iPod、韓国で値下げ(2005年2月14日 掲載)

との価格競争


 


 


 


【ソウルディオプレイヤ世界シェアトップのアップルコンピュタの「iPod(アイポッド)」と、MP3プレイヤ元祖ともいえるアイリバ三星電子などの価格競争激化している。


 アップルはでのみiPod13程度40008800値下げし、けて2月中旬フラッシュメモリタイプの激安MP3プレイヤiPod shuffle(アイポッドシャッフル)」を発売する。512MB120001GB18000日本での売価格よりはいが、ー製品半額い。


 


 アップルコンピュタコリアは、「アップルのMP3プレイヤー世界市場シェアは52%。MP3プレイヤでは、アップルが生産していないフラッシュメモリタイプの割合97%をめるため、まず値下げでiPodいという認識払拭させてからiPodシャッフルを発売しようという戦略でそれ以上理由はない。」としている。でのiPodのシェアは1で、断然少ない。


 


 年間1000万台規模世界市場50%をめるでは、MP3プレイヤー市場HDD(ハドディスクドライブ)タイプが全体60%をめており、そのうちアップルのiPod65%、HDDタイプでは92%のシェアをっている。ここに最近アイリバ三星電子などみ、好成績をあげている。三星電子LG電子はアップルの成功刺激され、米市場10%をろうとMP3プレイヤ新製品開積極的になっているため、今回値下げでアップルがたともわれている。


 


 でフラッシュメモリタイプのMP3プレイヤは、帯電話、デジタルカメラの商品で、卒業・入学祝いにはかせない。そのため年間200万台され世界市場101にあたる規模推定されている。


 


 アップルの値下げでアイリバやゴウォンシステムなどのMP3プレイヤー専門1525値下げせざるをなくなり、需要びている。


 


 三星電子はアップルの値下1インチカラー液晶5GBHDD内蔵したさいMP3プレイヤYH820」を発売した。アイリバMP3プレイヤにカメラ、画再生電子辞書などの付加機能った高性能モデルを発売している。


 


 iPodシャッフルについてのユは、「値段いのは歓迎だが、ヒアリング使える液晶がついていないしラジオもけない。再生時間12時間ではすぎる」と、まだアップルよりいている。アップルの値下攻勢は、大手より、むしろ市場18程度める中小きなえている。


趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト)


 


 BCN This Week 2005214 vol.1076 掲載Link


 

第27回:趙さんがお勧めする夏の過ごし方~夏休みもネットで韓ドラ三昧!







第27回
趙さんがお勧めする夏の過ごし方

夏休みもネットで韓ドラ三昧!

2006年8月1日


 いよいよ夏本番。みなさんはいかがお過ごしでしょうか? 今回は番外編として、ネットで今すぐに見られる、夏休みにお勧めな韓国ドラマ3タイトルを紹介します。お楽しみください!

●愛はタイミングも重要–火の鳥







火の鳥
Copyright(C) 2004 MBC, iMBC, All Rights Reserved. / AII「ドラマ韓」(※ 画像はクリックで拡大)
 『火の鳥』(配信:AII)は、故イ・ウンジュの最後のドラマとして、エリックの本格ドラマデビュー作として、韓国ドラマファンの心の奥に残る名作。2004年4月から6月までMBCで放映され、韓国ではドラマ以上にイ・スンチョル(日本ではRuiとしてアルバムを発売)の主題歌も大人気だったが、日本で放映される際には別の主題歌が使われた。

 『火の鳥』の主題は“愛はタイミングも重要だ”ということ。愛していないから別れたのではなく、お互いが愛せる環境でなかったから別れた、ということだ。別れた夫婦が10年後、逆転した立場で出会い、もう一度愛を確認するまでの悲しい物語で、イ・ウンジュの瞳が忘れられない名作なので、ぜひ!ぜひ!観てください。

 あらすじは–4人の男女の愛憎で、大金持ちの母と母の力で社長になった父、そしてわがままな令嬢で何でも自分の思い通りにならないと気がすまないジウン(イ・ウンジュ)は、慣れない運転で外車をガソリンスタンドに突っ込み、店員のセフン(イ・ソジン)と知り合う。22歳の二人は両親の反対にも負けず妊娠をきっかけに結婚する。育った環境がまったく違う二人は、愛だけですべてを乗り越えられると思ったが、現実は厳しかった。セフンと喧嘩し階段で転んだジウンは流産してしまい離婚、セフンは何も言わずアメリカ留学を決める。セフンを追いかけて空港へ車を走らせるジウンと、娘を止めようと追いかける父。信号で止まったジウンの車に近づこうと車から降りた父は交通事故にあい亡くなってしまう。でもその事故は偶然ではなかった!(これは観てのお楽しみ~)

 それから10年後、父を亡くし会社もなくしたジウンの母と妹は、ジウンを憎み、ジウンはヘルパー(お手伝いさん)として家族を養っている。ショックから立ち直れない妹は、夜な夜なクラブを転々とし遊びまくる。妹を探しにクラブへ行ったジウンは、留学時代に知り合いだったジョンミン(エリック)と再会し、ジョンミンはジウンに惹かれ、ジウンも心が傾き始める。ジョンミンはジウンの父が経営したソリングループを乗っ取ったオーナーの息子で、彼はセフンを経営者としてアメリカから呼び寄せる。

 アメリカでウィリアム・チャンと改名して生まれ変わり、貧しい青年から富みも地位も手に入れたセフンは、自分が起こした交通事故で脚が不自由になり車椅子生活を余儀なくされたミランに責任を感じ婚約し、一緒に帰国する。ジウンがヘルパーの仕事をしていることを知ったセフンは、自分の家のヘルパーとしてジウンを雇う。ミランとジウンは昔からの友達だが、セフンにぞっこんなミランは、セフンとジウンの関係を知り嫉妬に狂いどんどん陰湿な女になっていく。でもミランにはとんでもない秘密があった。(これも観てのお楽しみ~)

 運命のいたずらで4人は見事な四角関係になり、忘れられないセフンと自分を包み込んでくれるジョンミンの間で揺れるジウンと、嫉妬に狂うミランの演技対決もポイントが高い。

 ミラン役のジョン・へヨンは、「弁護士達」ではおっとりした女性、コメディドラマ「恋人達」では家ではお風呂にも入らずジャージ一つで何か月も生活するが好きな男性の前では乙女を演じるかわいいキャラクターを演じてきたが、この作品での彼女の燃えるような目や噛み締めるように吐くセリフは鳥肌が立つほど。

 名セリフも多く、特にエリックがイ・ウンジュの「何か焦げる匂いしない?」に「僕の心臓が燃えているのでしょう」とか、「韓国戦争がどうして起きたか知ってる?」に「(すばやく頬にチューして)放心したせいだよ^0^」なんていうセリフは目が眩みそうなほど脂っこいけど、「エリックにしか許されないセリフ」として今でも伝説になっている。


●チョ・インソンの魅力爆発–星を射る







星を射る
(C)SBS,SBSi(※ 画像はクリックで拡大)
 『星を射る』(配信:ShowTime)は、チョ・インソンの魅力爆発!ともいえる作品で、2002年11月から2003年1月までSBSで放映され、主人公らのファッションや主題歌も大ヒットした。主題歌はチャゲ&飛鳥の「On your mark」の韓国語カバーで「In My Dream」というタイトル。チョ・ジャンヒョクが歌っている。

 イ・ソジンはこのドラマにも出演していて、ソラ(チョン・ドヨン)の元彼で裏切り者の悪役を演じている。凛々しいイ・ソジンの卑怯なあの表情は本当に意外!でも似合ってる。

 あらすじは–30歳の誕生日を迎えた無職ソラは、7年も付き合い結婚を約束した兄バダ(パク・サンミョン)の友達で同じく芸能マネージャーのドフン(イ・ソジン)とこっそり釜山でデートする計画を立てる。だが、釜山には映画祭で訪問した監督に自分が抱える俳優イェリン(ホン・ウンヒ)を紹介しようと、バダも来ていた。イェリンはホステスだったところ、深夜の代理運転アルバイトをしていたバダに助けられ、モデルとして活躍するようになっていた。イェリンは可憐な外見とは裏腹に成功のためなら何でもできる女、唯一ドフンだけがそれを知っている。

 釜山のホテルでベルボーイをしていたソンテ(チョ・インソン)は、イェリンに一目惚れ。ソンテは俳優を目指す青年だが、難読症で文字が読めない。でも一度聞いたことは何でも記憶するすごい記憶力でソラ達を助け、バダに誘われソウルにやってくる。

 いつもはどケチなバダだが、ソンテの俳優としての才能を信じ「お前を絶対有名な俳優にしてやる」と契約金を渡す。ドフンはバダにソラと結婚してみんなで一緒に住める家を用意すると嘘をつき、バダが苦労して貯金した全財産と家の保証金を人気俳優のスンウをスカウトする費用に使ってしまう。もう少し待ってくれれば絶対ソラと結婚し、マネージャーとしても成功すると約束するドフンだが、それは鬱陶しいソラとバダを引き離すための嘘にすぎなかった。契約金でソラの家を借りることにしたソンテは、引越したはずのソラとバダがまだ家にいることにビックリしながらも同居することになる。

 ドフンの裏切りに怒ったバダはある夜ドフンを訪ねるが、ドフンに押し倒され頭を強く打ち入院する。これを目撃したイェリンはドフンを脅迫し映画主人公の座を射止める。ソラは兄のためにソンテのマネージャーになり、当然のようにソンテに惹かれる。だがソンテが成功するほどに、イェリンは自分とソンテのスキャンダルをでっちあげて誘惑し、ドフンも脚を引っ張る。結局バダはソンテのためにはもっと大きなマネージメント会社が必要だと、ソンテをドフンの会社に移籍させる。

 ソンテはソラとバダのために復讐を誓う。だがストーリーは出生の秘密へと転がる。

 一言でいえば人生の成功とは愛あってこそ、愛がすべてを救うという陳腐な内容だけど、それを陳腐にさせないのはマネージャーと人気俳優という設定で、芸能界の裏側を描いているからなのかも知れない。好きな人のために何かしてあげたい、その心は必ず伝わるということをソラとソンテは語っている。

 このドラマでチョ・インソンはアドリブなのか台本どおりなのか区別つかないほど、ソンテ=インソン? と思わせる自然な演技をしていて、もしかしてインソンはチョン・ドヨンが好きなのでは? と嫉妬するほど。インソンの茶目っ気たっぷりのかわいい年下彼役のお陰で、年下の彼と付き合うのがいい女の証拠とまでいわれ、今でもその傾向は続いている。

●年下彼ブームの立役者クォン・サンウ–ただいま恋愛中







ただいま恋愛中
(C)SBS,SBSi(※ 画像はクリックで拡大)
 『ただいま恋愛中』(配信:ShowTime
は、元祖年下彼ブームを作ったドラマで、クォン・サンウが、家庭教師だった姉の友達イ・ウジョンにかっこいいところを見せようと背伸びしたり、甘えたりするかわいい彼氏を演じて、当事まだ無名に近かった彼をスターにさせた作品でもある。このドラマの作家は『星を射る』『美しき日々』を書いたユン・ソンヒさん。だからなんとなく雰囲気が似てるな~と感じるかも知れない。

 巷は年下彼がトレンドだというのに、12歳も年上の歌手イ・スンファンと派手に結婚し、残念ながら入籍もせず離婚してしまった「イブの全て」のチェリムの絶頂の姿と、まだちょっと演技下手なクォン・サンウとソ・ジソプが観られるお宝ドラマ。2002年1月から3月までSBSで放映され、友達から恋人になるカップルとその周辺人物の成長日記のような作品で、「まるで少女コミックを読んでいるようなほのぼのした温かいドラマだった」と今でもBlogに書き込みが絶えないほど。

 いつも誰かに恋する惚れっぽいホジョン(チェリム)の恋愛暦を中心に女友達3人の恋と三角関係と微妙なやきもちを面白く描いた作品で、ギュイン(ソ・ジソプ)とホジョンの途切れそうで途切れない縁もいいけど、特に見どころはホジェ(クォン・サンウ)とスジ(イ・ウジョン)の恋愛関係。生まれて一度も男と付き合ったことがない背も低くお世辞にも美人とは言い難いがお金持ちの一人娘スジと、この世の女性はすべて自分の魅力に溺れるしかないと自信満々のホジェが少しずつ近い関係になり、家出騒動になるほどの熱烈な関係に発展するところを見守るのも、クォン・サンウファンの義務でしょう。

 偶然にも『火の鳥』は春、『星を射る』と『ただいま恋愛中』は秋から冬にかけて撮影されたドラマなので、蒸し暑い夏を忘れさせてくれるに違いない。夏休みも韓国ドラマと一緒に涼しく過ごしましょう~。

By-
RBB TODAY : 趙章恩の現地直送「韓ドラ事情 
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三星電子 色弱のための液晶モニタ開発(2005年3月28日 掲載)

世界最高の明暗比1500:1を


 


 


 


【ソウル】三星電子は、新しい念のモニタとして、色弱でもユが特別な装置を付ける必要がなく鮮やかなマルチメディアコンテンツをしめるカラ補正機能「マジックビジョン」を搭載した「シンクマスタ730C」、「シンクマスタ930C」を今年上期中に発売すると表した。色弱の場合、色調は感じるがはっきりと別するためによりい刺激が必要だった。


 マジックビジョンは、モニタが表す赤・緑・青を各10レベルに分けて色弱の人が自分の色調敏感度に合わせ最適な組み合せを作れるようになっている。ボタン1つで最適化して保存した設定を呼び出せるので、色弱ではないユ1台のモニタで一に使える。


 


 また、世界最高のコントラスト比1500:1と業界最高水準の6ミリ秒の答速度、人体工に基づいた3ヒンジのスタンドを取り付けたプレミアムモニタ「シンクマスタ750P」も開した。


 


 3ヒンジスタンド方式は高さ調節機能を大きく改善し、ユの利便性を高めている。外装カラはシルバ、レッド、ブル、ブラックの4色。世界最高速答速度4ミリ秒台を現したモニタ「シンクマスタ930B」も早期に発売する予定になっている。


 


 オンラインゲムユの多い韓では、TFT液晶モニタではゲムや動を十分しめないというもあり、液晶モニタの購入をためらうユが多かった。プレミアムモニタが発売されれば大型液晶モニタ需要が加すると見まれている。


 


 三星電子は2001年8月に40インチ、02年10月には46インチ、03年12月に57インチ液晶パネルを世界で初めて開し、このほど世界最大82インチTFT液晶パネルも開したばかり。TFT液晶は三星電子とLGフィリップスLCDが世界市場で40%以上のシェアを確保しており、社の競が激しくなっている。


 


 82インチのフルHD級TFT液晶製品は三星電子が自開した超視野角特許技術であるS-PVA(Super Patterned-ITO Vertical Alignment)、低散カラフィルタ技術、コントラスト比1200:1以上で答速度も8ミリ秒以下水準で動表現力を飛躍的に高めた。


 


 三星電子は、世界最高質モニタを生産する世界ナンバワンの液晶モニタ企業を自負している。今後、三星電子はデジタルテレビにも4世代高質システム「DNIe(デジタルナチュラルイメジエンジン)」を搭載し、色弱ユのためのカラ補正機能を化する計を立てている。


趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト)


 


BCN This Week 2005年3月28日 vol.1082 載] Link 


 


 

三星電子とLG電子 HSDPA携帯電話機の開発に成功(2005年3月28日 掲載)

商用化水準の端末は世界初


 


 


 


【ソウル】三星電子とLG電子は、W-CDMAより高速な下り最大14Mbps、平均1.4-1.8MbpsのHSDPA(3.5G High-Speed Downlink Packet Access)携電話を世界に先けて表した。三星とLGは「テスト用ではなく今すぐ商用化してもおかしくない世界初の端末」、「日本や州で公開されたHSDPA演はテスト用装備を利用し、モバイル環境を設定して行われたが、韓際の携電話で高速移動中でも1.8Mbpsの速度で音や映像資料のダウンロドに成功した」という点を調している。携電話機の輸出大で、世界の携電話機市場シェアトップ5のプライドを3.5G市場でも守っていくという意気込みだ。


 


 三星電子はHSDPA携電話とシステムの同時開に加え、核心技術にあたるモデムチップ(SBM5100)の自開にも成功した。


 


 また、三星電子のHSDPAシステムはW─CDMAR4標準とR5のHSDPA機能を合わせ、存基地局より30%ほど小さく一体型基地局装置とし、一体型としてもW─CDMAR4標準システムにHSDPAカドを差して性能を高める方式でも使えるようにした。三星電子はこの製品をドイツで開かれた世界最大の情報通信展示「セビット2005」で公開した。


 


 三星情報通信括の李基泰(イギテ)社長は、「予想より早くHSDPAの時代が到しそうだ。発売を繰り上げて商用化に拍車をかけている」とし、加えて「HSDPA携電話は年末から発売される予定で、州、中のキャリアとも協議中」と述べた。


 


 一方、LG電子は米クァルコムのMSM 6275チップチップを使い、パリのノテル究所で下り最大14Mbpsを現するノテルのW─CDMAシステムとLG電子が自開したHSDPA用携端末を利用し、高速デタ送受信に成功した。


 


 LG電子もテスト用端末ではなく、商用化レベルの携電話端末を使っている。しかも純に究所でテストしたのではなく、高速走行中に1.4MbpsでDVD動のダウンロドやネットワクゲムから、モバイルテレビおよびPTV(Push to View)の視まで現した。


 


 同社では、2004年12月に韓国内研究所でW─CDMAシステムにセルたり下り最大14Mbpsが可能なHSDPAチャンネルカドおよび用端末で韓初の高速デ送テストに成功している。


 


 HSDPAは日本でもNTTドコモが開中で05年上期に登場する予定だ。


趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト)


 


 BCN This Week 2005年3月28日 vol.1082 載] Link


 


 

WiMaxの普及を目指し100円ネットブックが登場

 2009年1~3月に韓国で販売されたミニノートパソコンは11万台。シェア1位はサムスン電子の5万台。以下、LG電子が2万7000台、アスーステック・コンピューター(ASUS)の1万4000台と続く(ちなみに、「ネットブック」という単語は商標権があるため使えないそうだ。韓国ではメーカーもマスコミもネットブックではなく「ミニノートブック」と表記している。韓国経済新聞の記事によるとノートブックという単語は1988年に東芝が初めて使ったけど、商標権を主張せず全世界で誰でも自由に使えるようにしたのだとか)。


 サムスン電子は、他のメーカーより遅れて2008年9月に初めてミニノートパソコン「NC10」の販売を始めた。そして、2009年4月に深沢直人のデザインした小石のように丸くてやわらかい素材のミニノートパソコン「N310」をヒットさせた。レッドオレンジ、トルコブルーといった鮮やかなカラーも人気の秘訣。10.1型の液晶ディスプレイに標準バッテリー装着で1.23Kg、動作時間は最大4時間。大容量バッテリーを使えば11時間も使用できる。価格は90万ウォン台と、ASUSのおよそ2倍なのでミニノートにしては高い。


 サムスン電子の携帯電話やテレビは世界市場でよく売れているが、ノートパソコンは正直サムスンというブランド力の割には売れていない。サムスン製ノートパソコンの世界市場における販売台数は2008年で200万台ほど。ミニノートの人気を背景に2009年は2倍以上の500万台を目指している。この目標を達成できれば、グローバルなノートパソコン市場で7~8位ぐらいになるはずだ。


 不景気で高機能ノートパソコンが売れなくなった分を、ミニノートパソコンが埋めている。そのため、メーカーにとってはミニノートパソコンが何よりも大事な主力商品となりつつある。従って、広告やキャンペーンにも力が入る。ブロガー向け体験イベントや動画投稿サイトを利用した宣伝も増えてきた。


 さらに、韓国版モバイルWiMax「WiBro」(関連記事)の活性化計画の一つとして、WiBroに加入すると補助金でミニノートパソコンが半額近く値引きされる。その結果、家電量販店だけでなく、キャリアの代理店でもミニノートパソコンが購入できるようになった。パソコンメーカーの立場からすると、キャリアが一括して買い上げてくれるので、一気にまとまった台数を販売できる、この上なくうれしいニュースである。

WiBroの事業者KTは、月50GBまで利用できるWiBro無制限50に月2万7000ウォン(約2100円)で24カ月間利用する契約で、同時にミニノートパソコンを購入すると、毎月1万ウォンずつ、合計24万ウォンの補助金を支給する。KTは2008年6月よりパソコンメーカー7社と契約し、WiBro+ミニノートパソコンで10万~20万ウォンの補助金をつけている。


 韓国では2002年末からキャリアが加入者へ携帯電話端末価格を割り引く端末購入補助金が禁じられていたが、2008年に復活した。その一環として、WiBroに一定期間加入すればミニノートパソコンにも補助金をつけられるようになった。KTの場合、補助金をつけ始めてから、WiBroへの加入が月1万人のペースで増えているという。WiBro事業者であるSKテレコムもやはり、パソコンメーカーとの提携を進めている。2009年はWiBro補助金によるミニノートパソコン販売が全体の3~4割を占めると予想されている。


 最も安いミニノートパソコンが40万ウォン台なので、24カ月間WiBroを使えばただ同然となるケースもある。割引後の代金を契約期間中、月賦払いにできるので、携帯電話を買うよりも負担が少ない。最近のハイエンド端末は80万ウォン台、補助金に約定加入割引に長期加入割引などを利用しても40万ウォンを下回らないので、ノートパソコンの方が安く手に入れられる。携帯電話からネットにアクセスするより、ミニノートを持ち歩いた方が安くて便利だ。だから韓国では携帯電話のデータ通信売り上げが伸びないのかもしれない。


 ヒューレットパッカード(HP)はWiBro補助金に合わせて、アメリカで299ドルの「Mini 110」シリーズを韓国でさらに安く販売できるようKTと提携を打診している。韓国HPは「通信会社はこのごろ、スマートフォンの販売に力を入れてきたが、スマートフォンは値段が高すぎる。ミニノートパソコンは補助金で学生でも気軽に購入できるようになる」「スマートフォンとミニノートパソコンは用途が違うので、スマートフォンがパソコンに代わるとはいえない」「韓国はインターネットの利用率が高く、ミニノートパソコンの興味を持つユーザーが多いので、補助金がもらえるとなれば早期拡大が期待される」と通信会社との提携に積極的だ。


 ASUSのEeePCの発売をきっかけに火がついた韓国のミニノートパソコン市場は、サムスンのデザインを強化したミニノートの登場とWiBro補助金でさらに盛り上がっている。WiBroも利用できる地域が広くなった分、2009年はWiBro加入者も増やしてミニノートパソコンも売るWin-Winを目指す。

(趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン
2009年6月11日

-Original column
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20090611/1015928/

韓国の移動体通信市場 SKテレテックに業界から逆風(2005年4月4日 掲載)

キャリアの端末市場支配に懸念の


 


 


 


【ソウル】韓移動体通信最大手、SKテレコム(SKT)の子社で携端末製造社のSKテレテックが国内市場での端末事業大を表後、存の端末製造各社から激しい抵抗を受けている。SKテレテックは今までSKT800MHzのセルラ端末を製造していたが、SKTの大的な支援で今年から競合社のLGテレコム(LGT)や韓通信フリテル(KTF)の加入者も使える1.8GHzのPCS(パソナルコミュニケションサビス)端末を製造すると表したからだ。SKテレテックの端末は韓の若い世代に人があり、スライド式携MP3携などをヒットさせた。機種更するためにナンバタビリティを利用してLGTやKTFからSKTへ携電話事業者をえるユも多い。SKテレテックは市場占を防ぐため、年末まで年間120万台しか販できないよう制限されている。しかし同社は、セルラだけが制限象でPCSはそうでないとし、海外市場進出のためにも国内市場でこれ以上規制されたくないと考えている。


 携電話ユ同好がネットで施した世論調査でも、68.8%が市場の自由競に任せるべきで特定企業を規制するのは正しくないと答えている。規制されているためSKテレテックの端末の値段は高く、結局その負担は消費者のものになっているという意見もある。


 


 SKテレテックは、韓国国内向けに新製品のラインアップを大幅に補し、社設立から最大規模となる年間10機種以上の先端端末を表する計を立てている。まず4月中に、SKTの子社が運している衛星DMB(衛星モバイル放送)用携をいち早く発売し、本格化し始めた国内DMB市場を先導していく略だ。端末製造業界では、「SKTがキャリアとしてコンテンツ市場も支配しているなかで、端末市場まで掌握してしまう可能性がある」と懸念している。


 


 韓では、KTFもKTFテクノロジズ(KTFT)という端末製造子社を持っており、自社用の携発売している。LGTはグルLG電子が端末を製造しているが、LGT用ではない。


趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト)


 


 BCN This Week 2005年4月4日 vol.1083 載] Link


 

韓国・情報通信部 企業の情報化度合いを発表(2005年3月28日 掲載)

大手と中小企業の格差浮き彫りに


 


 


 


【ソウル】韓情報通信部は、2004年韓企業の情報化は100点点の51.3点、5段階評のうちの3段階目の企業情報化水準にとどまったと表した。今回の調査は、無作抽出した韓企業1000社を象に行った。


 企業情報化水準5段階評は、第1段階…機能情報化(個人業務電算化、ワド、エクセル)、第2段階…業務情報化(個別業務情報システム構築、MIS=経営情報システム)、第3段階…企業情報化(業務情報システム統合、ERP=統合基幹業務システム)、第4段階…企業間情報化(顧客および協力企業との電子取引、B2B、B2C)、第5段階…知識情報化(先進業務方式を活用、新しい業務方式創出、知識ポタル)──に分けられている。


 


 韓企業の情報化水準評は、01年49.84点、02年50.92点、03年51.2点と持的に向上しているが、企業間情報化格差は大きい。大手企業と中小企業間情報化格差は15.07点で、03年の16.63点に比べ小幅ながら縮まったが、民のデジタルデバイド以上に問題になっている。


 


 情報通信部は01年から、情報化予算が乏しい中堅企業にはERP構築支援、中小企業にはASP(アプリケションの期間貸し)で簡に情報化できるよう支援している。08年まで全中小企業の3分の1にあたる100万企業の情報化が目標で、04年末まで37万社を支援した。


 


 今年からはモバイルも化し、小企業や自業者のニズに合わせた多なソリュションと移動性を化したモバイルビジネスソリュションを提供しようと、「2005年中小企業情報化ASPソリュション充開事業推進計」を表した。今年の中小企業情報化支援事業象は50万社、モバイルを含めたASPソリュション普及に27億ウォンを支援すると表している。


 


 重点支援分野は、①業種共通ソリュション基盤充──中小企業での需要が多いERP、CRM(顧客情報管理)、グルプウェアソリュション全体または核心位モジュルのウェブサビス基盤ASPソリュション換、②共同活用位コンポネント(支い、認証、セキュリティなど)充──異業種間なビジネスソリュションで共同活用できる位サビスをウェブサビスで新規または換開、③モバイルASPソリュション標準プラットフォム構築──などとなっている。移動業務が多い中小企業の需要に対応し、m-ERPやm-CRMなどモバイルビジネスソリュションをASP方式に充。どんな端末環境からもサビスを提供できるモバイルソリュション標準プラットフォム構築をげている。


趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト)


 


 BCN This Week 2005年3月28日 vol.1082 載] Link


 

合併KTが営業開始、韓国通信業界はFMC競争に突入

韓国の通信業界では、固定通信最大手のKTが携帯2位のKTフリーテル(KTF)を合併し、「新KT」として6月1日に営業を開始した。いよいよSKテレコムグループとの2強対決が本格化する。その主戦場はVoIP(IP電話)を含む固定と携帯の融合(FMC)サービスだ。(趙章恩)

 KTは営業開始に合わせ、2012年までのグループの中期目標となる「337ビジョン」を発表した。売上高は3兆ウォン増の27兆ウォン(約2兆1000億円)、営業利益率は3ポイント高い11.4%、FMC加入者は7倍の210万件確保を掲げる。




営業を開始した「新KT」

FMCを強化して、インターネット、IPTV、SoIP(Service over IP)を基盤とする家庭内ITハブを提供しながら、3G携帯のWCDMA、高速データ通信のモバイルWiMAX(韓国の名称は「Wibro」)、無線LANのWi-Fiスポットによるパーソナルハブも展開する。まず「基幹通信事業者」という硬いイメージを捨て、通信を軸にした多様なサービスに手を広げようとしているところは、英BTのビジネスモデルにも似ている。


 KTは合併のシナジーを極大化するため、FMCをはじめ融合サービス分野に5年間で2兆4000億ウォンを投資する。研究開発(R&D)もFMC関連のサービスや設備、端末、プラットフォームに集中させる。具体的には、ユビキタス健康管理やユビキタスラーニングといった「ライフコンバージェンス」分野、企業向けの「Bizコンバージェンス」分野の強化を掲げている。携帯事業では11年に3.9世代の「LTE」にアップグレードし、13年には4Gに転換するとしている。





■第一幕は「バンドル割引競争」


 KTが攻勢をかけるFMC競争の第一幕は予想通り、バンドル販売と料金割引競争で始まった。複数のサービスをまとめて契約すると基本料金などを割り引くバンドル割引競争は一気に過熱し、早くも競合会社を中傷するかのようなテレビCMまで登場している。


 KTの最大のライバルは、携帯トップのSKテレコムとブロードバンド通信2位のSKブロードバンドによる連合だ。KTとSKテレコムは競うように、携帯電話とブロードバンド、IPTV、固定電話、VoIPなどを組み合わせて基本料を割り引きし、顧客を奪い合っている。今のところ、「携帯電話+ブロードバンド」または「ブロードバンド+VoIP+IPTV」で基本料を最大50%まで割り引くというプランが目玉だ。






KTFの看板からは「F」の文字が取り外された

「集まると安くなる」というバンドル商品の特徴を活かしたブランド戦略も競争が激しい。KTは「QOOK&SHOW」、SKテレコムは「T Band」というサブブランドでキャンペーンを展開中。KTは毎月3万ウォン以上の通信費を支払うバンドル商品加入世帯に、有料コンテンツを無料で利用できるクーポンや映画チケットなどをプレゼントする作戦にも乗り出した。


 こうした割引競争の結果、09年5月に携帯電話の番号ポータビリティー(MNP)で他キャリアに移動した件数は過去最多の120万人に膨れ上がった。家族4人の平均的世帯の1カ月の通信費は13万~14万ウォン程度だが、バンドル商品をうまく使えば月3万~4万ウォンの節約になる。一方、通信各社はマーケティング費がかさんで収益を圧迫されている。それでも、KTに飲み込まれないためには一か八かの割引競争に出るしかないのだ。





■KTはVoIPの進化形で勝負


 これからの焦点となるのは、携帯電話とVoIPのバンドルサービスだろう。いまのところ、シェア最下位のLGグループしか提供していない。VoIPにもっとも積極的なのも、3大ブロードバンド事業者の中でもっともシェアが少ないLG DACOMで、市場シェアの半数を占めている。


 韓国のVoIPは、08年10月に固定電話の番号のままVoIPに転換できる番号ポータビリティー制度が始まってから、一気に伸びた。09年5月末の加入件数は約400万で、固定電話加入2147万件の23%を占める。事業者もCATVや新規参入組を含めて11社を超えている。


 固定電話で90%以上のシェアを握るKTは当初、VoIPに消極的だった。しかし、このままでは固定の加入者を奪われるだけという危機感から、現在はVoIPを進化させたSoIPで勝負している。これは、音声通話にとどまらないマルチメディアサービスなどをIPベースで提供するというものだ。





多彩なサービスが売り物の「QOOK インターネット電話」

例えば「QOOK インターネット電話」というサービスは、7インチの大型スクリーン端末と子機の組み合わせで、WCDMAの6分の1の通話料金で3G携帯電話とのテレビ電話を利用できる。1.7GHzの周波数帯を利用し、通話品質も良好。地域情報などの各種データサービスやライブカメラによる交通情報、インターネットバンキング、ホームモニタリングなども利用できる。


 家庭内ではテレビとネット、ホームネットワークなどが1つになったIPTV、外では携帯電話がプラットフォームとして定着しつつあるが、KTのSoIPはIPTVのサブ端末として、パソコンや携帯電話の操作を難しく感じる主婦に人気が高いという。通信市場の主導権が有線ブロードバンドから移動通信へと傾いているなかで、KTはSoIPがFMCサービスのプラットフォームになりうるとみているようだ。Wibroが今後普及すれば、料金の安いSoIPと機能豊富な携帯電話の競争になるともいわれている。





■法人市場でも競争激化


 FMCを巡る競争は、法人市場でも激しい。KTと合併したKTFは、外では携帯電話、屋内では内線電話として使えるデュアルモード端末の基盤サービスに以前から力を入れていた。09年5月には、サムスン電子向けにFMCサービスを構築している。


 一方、SKテレコムは「エンタープライズモビリティ」というキャッチコピーで企業向けFMCを展開する。スマートフォンのラインアップにも力を入れており、ソニー・エリクソンの「エクスペリアX1」や台湾HTCの「TOUCH DIAMOND」、サムスン電子の「OMNIA」など、KTよりも豊富にそろえている。


 6月10日にソウル市内で開催されたFMCセミナーで、KT企業顧客戦略本部のイ・ジェマン次長は、「今後FMCは法人から家庭・個人向けへ、Wi-FiからWiMAXへ、携帯電話とパソコン、IPTVによるリアルタイムコミュニケーションへと発展するだろう。KTはFMCをネットワークの区分なくコミュニケーションできるサービスとして強化していく」と述べた。端末も年内に韓国メーカー4機種、海外メーカー2機種を追加するという。



■キラーアプリでメリットを


 イ次長は、「FMCは企業のインフラに合わせて段階的に導入するのが望ましい。社員が必ずメリットを感じられるキラーアプリはなにかという方向で検討する必要があるだろう」とも述べた。キラーアプリが重要だというのは、法人に限らず個人にも通じるもっともな話だ。


 通信代の節約以上にメリットがなければ、ただの価格競争に終わる。まだ始まったばかりのFMC競争が、ブロードバンド革命に続くIT革命を韓国に巻き起こすことを期待したい。



– 趙 章恩  

NIKKEI NET  
インターネット:連載・コラム  
[2009年6月11日]
Original Source (NIKKEI NET)

http://it.nikkei.co.jp/internet/column/korea.aspx?n=MMIT13000010062009