また一人自殺。ネットの書き込みだけが問題なのだろうか

日本の新聞でも報じられたが、韓国の大女優チェ・ジンシルさんが自殺した。
国民葬というほどの深刻な雰囲気。



政治家達はネットの書き込みを厳しく取り締まる「チェ・ジンシル法」を制定すると大騒ぎしている。



20年もテレビや映画で活躍してきた女優だけに、チェ・ジンシルさんが亡くなったというニュースを見て、女優の自殺というより親しいお姉さんや友達が自殺したようで本当に心臓が痛むほどのショック!私だけじゃなくて、仕事がてにつかないという人がこんなに多いとは思わなかった!周りもみんなショックショックとメッセンジャーで大騒ぎしてた。私はこの自殺を日経世界ICTサミットの会場でメールをチェックをしている途中に知ったのだけど、それからはもうサミットの内容なんて全然耳に入らなかった。信じられない、何かの間違いに違いない、そう思ったのは私だけではなかったようだ。



テレビや新聞、雑誌などメディアに移るチェ・ジンシルさんは、自殺なんてするような人に見えなかった。とてもたくましく、美しく、自分に厳しく、今まで数知れないほどのデマや噂を耐えてきた。


殺人とか、サラ金とか、色んな噂があったけど、ド貧乏な母子家庭の長女から数十億ウォンものギャラをもらうトップスターになったチェ・ジンシルさんは、何故かスターとか、芸能人とか、そういう印象がないんだよね。貧しくてお米を買うお金がなくてスジェビ(すいとん)ばっかり食べていたとかさ~無名の頃は寒い冬にプールに飛び込む代役になって何度も何度も飛び込んだとかさ~



家計を支えるために一生懸命生きてきた長女というイメージが国民の脳裏に焼きついているせいか、自分がよく知っている隣のお姉さんのように感じるのだ。一方では一生懸命すぎて強すぎる女性というイメージもあったけど。



演技も上手かったな~どんな役もはまり役と絶賛された。20代の頃は彼女がCMに出ると売り上げが伸びると、国民妖精とまで呼ばれた。



インターネットが普及した98年以降から、彼女の記事にはファンの声援以上に妬みや嫌がらせのコメントが書き込まれた。無視すればよかったのに、彼女はそのコメントを毎日チェックしていたという。


チェ・ジンシルさんは妊娠中夫の暴力によって離婚、その夫が浮気相手といわれていた女性と再婚している。大女優の自分と子供を捨てて浮気→暴力→離婚→夫の再婚。。。。もちろん、これが全てではないだろうけど、夫の立場からも我慢できないことが色々あったに違いないとは思うけど、元夫の再婚を雑誌で知ってから鬱になったと報じられてからさ。その気持ちが分かるような気がするんだよね~もし私がチェ・ジンシルだったら鬱どころじゃなよ。それこそ怒りを抑えきれずどうにかなっていたかも。



この春のインタビューの中で印象的だったのは、「子供がもう小学生、大きくなるとインターネットを利用するし、そしたら母親に対する悪質な書き込みを見て傷つくかもしれない。それが怖い」と話していたこと。女優だった20年間、どこからわいて出てくるのか、一時もデマや嫌がらせから自由になれなかった。一人だった時はどんな噂だろうが耐えられた。でも最愛の子供達がそれを見て傷つくことを考えると・・・・・



彼女の死は韓国中に波紋を広げた。チェ・ジンシルさんのHOMPYには「今まで噂をでっちあげて書き込んだこと、悪口言ったこと、ひどいことを平気で書き込んだこと、本当にごめんなさい。あの世では安らかに自由になってください。いつまでも忘れません」といった反省文のような書き込みが後を絶たない。模倣自殺も全国各地で起きている。



インターネットに掲載されるニュースにコメントを書き込むことを規制してしまうと、表現の自由を阻害することになるけど、デマを書き込み根も葉もないことで他人を攻撃する人は厳しく処罰するべきではないだろうか。顔も知らない数十万人からネットで攻撃される恐怖、それはされた人にしかわからない。今のように罰金少しじゃ直らない。


ネットの書き込みは確かに問題だ。でも書き込みできないようにすれば、それで済むと思う?もっと大変なことになるよ。政治家のみなさん、急いで法律を制定しようとしないで、ちょっと色々先のことを考えてからにしてよ~、と言ってやりたい。



ところで、2chに悪口書かれて自殺した日本の芸能人っている?韓国にも2chみたいに割り切って、匿名で何でも書けるところがあった方がいいかもしれないね。いや、もっと収拾がつかなくなるかな・・・・

– BY  趙章恩

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http://www.kddi-ri.jp/blog/cho/?p=78

[東京留学生活] 生まれてはじめての学会発表、社会情報学会

ひえ~生まれて初めての学会発表は、空しいというか悲しいというか、切ないというか・・・



9月12~14日、学会と韓国のお盆連休が重なってしまった。嫁として当然里帰りして旦那さんの実家でっせと法事の準備をするのが当たり前なのだが、学会ということで特別に欠席を許してもらった。5月に学会にエントリーしてから、口癖のように学会の準備が・・・学会の発表が・・・とか心配して緊張して自分なりに色々準備をしてきた。



ところが、悲しいことに、私の発表を聞きにきてくれた人は一人もいなかったのである。



教室にはコメンテーターの先生お二人、ち~んと時間になるとベルを鳴らすバイトお一人、私の先に発表をして帰るタイミングを逃したチャンウクさん、私の前の発表であった中国携帯電話産業の発表を聞きに来て同じく帰るタイミングを逃した紳士お一人、の5人の前での発表となった。他の教室は椅子が足りなくて大混雑しているというのに、私の発表は・・・仕方なく聞いている人だけだとはな・・・・



5月から5ヶ月間も学会が~とか言って騒いだ自分がバカみたいで泣いてしまった。この学会は参加者が優秀な発表をした人に投票するシステムなんだけど、私の発表を聞いた人がいない、つまり私に投票してくれる人は一人もいないということじゃないか!!!あ~空しい。聞いてくれる人が増えても選ばれないとは思うけどさ~・・・でもなんていうか、もうちょっと聞いてくれる人がいてほしかったな・・・・



こんな発表なら家族と一緒にお盆連休を過ごせばよかったなどと落ち込んでいたのも束の間。涙を流すというのはすごく気分転換になるもので、今度はこんなことぐらいで泣いている自分がバカみたいで、なんで泣いてるんだ??と気を取り直し、学食でいつものエコノミー定食を食べて、他の発表を聞きに行った。人の発表を聞いているうちに、自分の研究分野をもう少し拡大した方がいいのかもしれないとアイデアをもらったり、こんな全然わけの分からない研究もあるもんだな~と感心したり、刺激になった。



いいことも色々あったな~コメンテーターの先生お二人は笑顔でうんうんと頷きながら一生懸命発表を聞いてくださって、密度のある発表だったというコメントももらったし(でも、他の発表者も全員褒められたんだとさ~)、同じ須藤研の木下さんにはおいしいアイスももらったし、田中研の岡本さんにも色んなアドバイス&バイトもさせてもらったし、他の学生とも話す機会があったし、学会がなかったら体験できなかったこともあった。めでたしめでたし。



これからもがんばるぞ!!



ところで、


私は学際情報学府の修士課程なんだけど、これが気を抜くと 「東京大学が臭い情報学府」になるんだよ。メールで間違えて「東京大学が臭い情報学府」って送信したこと何度もあるもんね。恥ずかしい・・・・

– BY  趙章恩

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